■注目の新型「インテグラ」と共にアメリカホンダのモデルを紹介
現地時間の2021年11月11日に、アメリカホンダはアキュラ新型「インテグラ」を世界初公開しました。インテグラはホンダを代表するFFスポーツカーとして、2006に生産を終了し、15年ぶりに復活を果たしたことになります。
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新型インテグラはほかにも中国で「シビック」の姉妹車として発表されていますが、アキュラ インテグラは独立したモデルとして展開されます。
今のところ新型インテグラの日本での発売は白紙の状況ですが、同様にアメリカでは日本未発売のホンダ車が数多く展開されています。
ホンダは1960年代には4輪自動車の販売でアメリカ進出を果たしていましたが、本格的な販売が始まったのは1973年からで、初代「シビック」がヒットしたのがきっかけでした。
その後、1982年に他メーカーに先駆けてホンダはアメリカに工場を設立し、2代目「アコード」の現地生産を開始。次第に北米のニーズに合わせた独自のモデルを現地で企画・生産をおこなうようになり、現在に至ります。
そこで、新型インテグラと共にアメリカホンダの魅力的な最新モデルを、3車種ピックアップして紹介します。
●アキュラ「インテグラ」
前述のとおり、2021年11月11日に発表された新型インテグラ(プロトタイプ)は、高級車ブランドのアキュラから登場。プレミアムスポーツコンパクトカーというコンセプトで開発されました。
ボディは5ドアハッチバックで、スタイリングはファストバッククーペの流麗なフォルムです。
また、デザインコンセプトは近年のアキュラ車と共通で、特徴的な「フレームレス・ダイヤモンドペンタゴングリル」にシャープな印象のLEDヘッドライトによって、精悍でアグレッシブなフロントフェイスを実現しています。
リアまわりは横長のテールランプとリアリッドの形状でワイド感を演出し、左右2本出しのエキゾーストでスポーティさを強調。
なお、お披露目されたプロトタイプの外装のカラーリング「インディイエローパール」は、2代目「NSX」のカラー設定を流用しつつ、初代「インタグラ タイプR」をインスパイアしたといいます。
搭載されるエンジンは、現行モデルのシビックなどと同じく1.5リッター直列4気筒VTECターボで最高出力は未発表ですが、トランスミッションは6速MTを設定し、駆動系ではLSD、ブレーキもブレンボ製キャリパーが装着されるなど、往年のインテグラのイメージを継承するFFスポーツカーに仕立てられていると予想できます。
新型インテグラは2023年モデルとして2022年の前半に発売予定で、価格は3万ドルほど(日本円で約340万円)と発表されました。
●ホンダ「リッジライン」
アメリカのベストセラーカーに君臨しているのが、ミドルサイズ以上のピックアップトラックです。ピックアップトラックは税金や保険料が優遇されていることから、働くクルマとしてだけでなく普段使いのクルマとしても古くから大ヒットを続けています。
そうした状況を日本のメーカーもキャッチアップして、アメリカ市場専用に数多くのピックアップトラックを投入。ホンダも2005年にアメリカホンダ主導で開発されたダブルキャブのスポーツユーティリティトラック(SUT)、初代「リッジライン」を発売しました。
現行モデルは2016年に発売された2代目で、シャシはトラックで一般的なラダーフレームではなく、乗用車と同様の軽量かつ高剛性のモノコックシャシを採用。キャビンは4ドアのダブルキャブのみとし、外観はホンダ製SUVのイメージと共通のスマートな印象で、スタイリッシュなフォルムを実現しています。
ボディサイズは全長5334mm×全幅1996mm×全高1798mmと、日本の基準ではかなり大柄ですが、北米ではミドルサイズにセグメントされています。
エンジンは全グレードとも280馬力(米規格)の3.5リッターV型6気筒を搭載し、トランスミッションは9速ATが組み合わされ、駆動方式はFF2WDと4WDを設定。4WDモデルはSUTらしく高い悪路走破性能を発揮しながらも、4輪独立懸架による優れた乗り心地が高く評価されています。
最大積載量500kgを誇る荷台では、後部床下に施錠できる収納スペースの「インベッドトランク」、リアゲートが横開きと前後開きどちらも可能な「デュアルアクションテールゲート」を備えるなど、独自の機構を採用しています。
2021年2月は外観デザインの変更と、よりワイルドな外観の「HPD(ホンダ・パフォーマンス・ディベルティメント)パッケージ」が設定されました。
リッジラインのアメリカでの価格は3万6890ドル(日本円で約420万円)からです。
●ホンダ「シビック Si」
2021年9月に、国内市場で11代目となるシビックを発売。日本では5ドアハッチバックボディのみの展開ですが、先行してデビューしていたアメリカでは4ドアセダンもラインナップされています。
そして2021年10月19日に、4ドアセダンのシビックに高性能モデルの「シビック Si」が設定されました。
ホンダのグレード名でSiは、タイプR登場以前から高性能モデルに付けられ、DOHCエンジンを搭載したシビックやアコードなどから始まりました。
新型シビック Siでは5ドアハッチバックに対して110mm延長されている伸びやかなボディを生かし、専用デザインのフロントグリルやリアスポイラーを装着して、より洗練されたフォルムへと変貌。リアも左右2本出しマフラーが高性能さを主張しています。
内装のカラーもブラックとレッドのコンビネーションとしたトリムにスポーツシート、ステッチなど随所にレッドカラーの差し色を入れることでスポーティに演出。
搭載されるエンジンは1.5リッター直列4気筒VTECターボで、最高出力200馬力(米規格)にチューンナップされ、トランスミッションは6速MTのみと硬派です。
すでにアメリカホンダは新型「シビック タイプR」のプロトタイプを発表していますが、シビック Siはより普段使いにも適したスポーツモデルとして注目されています。
価格は2万7300ドル(日本円で約320万円)からです。
※ ※ ※
近年、世界的にSUVの人気が高く、その影響で4ドアセダンや5ドアハッチバックセダンのシェアが減少しています。
日本はその傾向が顕著ですが、欧米でもSUVにシェアを奪われているようです。
そんななか、新型インテグラやシビック Siが登場したのは驚異的ともいえ、さらに電動化もおこなわれていないなど、昨今の自動車市場からすると特異なモデルといえますが、クルマ好きや走り好きにとってホンダの英断といえるでしょう。
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みんなのコメント
Siと異なりノーマルシビックの出来が悪すぎな割に国内価格は319万円~と、ボッタクリだ。
Siは排気側VTEC付きでは、ちゃんとしたセッティングで6500rpmまで馬力を維持しトルクバンドも広い仕様。
それに比べてノーマルシビックのトルクは4500rpmで頭打ちで先代よりトルクバンドが狭く退化してしまった。オマケに燃費もMTの高速とCVTの市街地以外は悪くなっているのが現実
新型シビックL15Cエンジン 182馬力(6000rpm)トルク24.5K(1700~4500rpm) VTEC付き
先代シビックL15Cエンジン(MT) 182馬力(5500rpm)トルク24.5K(1900~5000rpm) VTEC無し
先代シビックL15Cエンジン(CVT) 182馬力(6000rpm)トルク22.4K(1700~5500rpm) VTEC無し