5月24日、2024年MotoGP第6戦カタルーニャGP MotoGPクラス初日のプラクティスがスペインのカタロニア・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは14番手、アレックス・リンスは9番手と調子の良さを見せた。
カタロニア・サーキットは最終コーナーに代表されるように、高いスピードレンジで回り込むコーナーが多く、エアロダイナミクスの効果がより強く反映されるコースだ。
引退表明のA.エスパルガロがトップ。午後はアプリリア、KTMがトップ3に/第6戦カタルーニャGP
ヤマハはスペインGP後に開催されたへレス公式テストや、フランスGP後のムジェロ・サーキットでのプライベートテストでエアロパーツのテストを重ねており、今大会に新しい空力パッケージを導入。3枚に増えたウイングレットと、横に少し張り出した形状のフェアリングが両ライダーのマシンに装着された。
午前中のフリー走行では、リンスはリヤのグリップを改善することを課題に走行を重ねた。それを基に、午後のプラクティスに向けて大幅なセッティング変更を施すとパフォーマンスは向上。リンスはセッション残り17分の時点で5番手につける好走を見せた。終盤、他車のタイムアップで順位を落としたものの、再び自己ベストを更新する1分39秒043のタイムをマーク。予選Q2ダイレクト進出となる9番手で終えた。
エースのクアルタラロは、午後のプラクティスで早々に4番手タイムを記録。ヤマハの好調ぶりを感じさせる走りを見せていたところだったが、走行7周目に5コーナーで転倒を喫する。一度ピットに戻り、マシンの準備を待ってセッションに復帰したクアルタラロは、終盤にニュータイヤを投入。自己ベスト更新を繰り返し、ダイレクトQ2進出を懸けた最後のアタックラップに入ったが、ここでイエローフラッグが振られてしまう。
これによりアタック中断となったクアルタラロは14番手で初日を終えた。セクター全体ベスト相当のタイムを出せていただけに悔しい結果ではあるものの、予選での好パフォーマンスを期待させるセッションとなった。
■ファビオ・クアルタラロ(FP1:15番手、プラクティス:14番手)
「フィーリングは良くなっている。エアロパーツは期待通りに機能していて大きな助けになっているよ。タイムアタックで混乱してしまったのは残念だ。セッティング変更で時間を使い過ぎてしまったため2度目の走行は1ラップしかできず、それがイエローフラッグ中だったのでタイムを記録することはできなかった。ペースに焦点を当てれば、それは非常に順調だ。でもこのような理由でQ2を逃したことは、あまり良くなかったと思う。ペースは以前よりずっと上がっているよ」
■アレックス・リンス(FP1:16番手、プラクティス:9番手)
「好調な一日だった。直接Q2に進むことは非常に重要で、これですでに、少なくともグリッドの前半分からスタートできるので大きな助けになる。午前中のセッションではリヤグリップに苦戦し、路面がまるで、いつものフィーリングとは違うもののように感じた。通常ならローグリップのコンディションでもトラクションをつかんで自信を持って走ることができるけど、今日はいつも通りにはいかなかった」
「そのため午後はセッティングを完全に変更し、フィーリングが向上した。スプリントとレースに向けて、タイヤコントロールを含め多くの作業に取り組んでいる。今日一日で大きく前進することができた」
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