ガスリー、9位と10位を入れ替えるチームオーダーに不満、困惑「事前に言われてなかったし……理解できない」

　アルピーヌのピエール・ガスリーは、F1日本GPでチームメイトのエステバン・オコンとポジションを入れ替えるように命じられたことに納得できていないようだ。

　レース終盤ガスリーは9番手、オコンが10番手を走行。後続のアルファタウリ勢は大きく遅れていたため2台のポイント獲得は安泰という状態だったが、ガスリーはオコンにポジションを譲るよう命じられた。

　ガスリーは無線で激しく抗議したが、最終的には最終ラップのセクター3という、可能な限りギリギリのタイミングでチームメイトに前を譲った。

　アルピーヌはレース終盤、フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）に迫れずにいたオコンに追いついたガスリーを前に出した。その時点でより新しいタイヤを履いていたガスリーにならアロンソに迫るチャンスがあると考えたからだが、結局ガスリーはアロンソを抜けなかった。

　しかしながらガスリーは、その件でポジションを入れ替えるという話はなかったと困惑気味に語った。

「レース前に議論されることはなかった」

「どこかの段階で、エステバンが僕をアンダーカットするかもしれないということはプランにあった。でも僕の方がペースが速かったから、抜き返さなければならなかった」

「とにかく僕はレーストラックで彼を抜いた。僕の方がタイヤが新しかったからね」

「順位を入れ替える必要があるとは言われていなかった。チームとしては10位と9位も、9位と10位も同じだけど、僕が予想していたことではなかった」

「僕が本当に理解できているわけではないから、話し合う必要がある」

「ステアリングを握っている僕の仕事は、可能な限り速く走ること。全力を尽くしている。なぜポジションを明け渡すのか、その理由は……」

　ガスリーはチームオーダーを不満に思っていた一方で、自分のことよりもチームの利益を優先したと話した。

「今日は自分のことよりもチームのことを優先した」

　スタート時の混乱でオコンが最後尾近くまで後退しながらも、アルピーヌは2台がポイント獲得してみせた。ガスリーは、チームオーダーはともかくチームの戦略は良かったと振り返った。

「僕たちはチームとして良い戦略を立てたし、2台共できる限りの仕事をした」

「チームの判断は理解できないけど、僕はそれを尊重してエステバンを抜かせた。最終的にチームとして3ポイントを獲得できたし、それに目を向ける必要がある」