現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新時代を象徴するハイスペックセダン! 平成初期にデビューした懐かしの高性能4WDセダン3選

ここから本文です

新時代を象徴するハイスペックセダン! 平成初期にデビューした懐かしの高性能4WDセダン3選

掲載 更新 8
新時代を象徴するハイスペックセダン! 平成初期にデビューした懐かしの高性能4WDセダン3選

■平成の初期に登場したターボエンジン+フルタイム4WDのセダンを振り返る

 近年、日本の自動車市場ではセダンの人気は低空飛行が続いており、各メーカーともセダンラインナップは減少したままの状況です。

オヤジセダンに280馬力のエンジンを搭載!? 隠れ高性能車5選

 一方、1980年代の終わりから1990年代の初頭にかけては、セダン人気は絶頂期を迎えており、ベーシックなモデルから高級車まで、次々と新型セダンが登場ました。

 また、日本車が高性能化していた時期と重なっており、ハイスペックなセダンも数多く存在しました。

 そこで、平成初期に発売されたハイスペックな4WDセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「ブルーバード SSSリミテッド アテーサ」

 かつて日産のミドルクラスセダンで主力車種の1台だった「ブルーバード」は、1959年に初代が誕生しました。

 2代目から高性能グレードの「SS(スポーツセダン)」、「SSS(スーパースポーツセダン)」をラインナップし、ラリーでも活躍するなど、スポーティなイメージが定着し、代を重ねていきました。

 その後、1991年には9代目となる「U13型」が登場。4ドアセダンの「SSS」系と、4ドアハードトップの「ARX(アークス)」系の、異なる2タイプのモデルが展開されました。

 両モデルは外観のデザインも大きく異なり、SSS系はスラントノーズのフロントに、尻下がりのトランクが特徴で、ARX系は全体的に丸みを帯び、ロー&ワイド感を強調したフォルムとなっていました。

 トップモデルはセダンの「SSSリミテッド アテーサ」で、エンジンは最高出力210馬力を発揮する2リッター直列4気筒DOHCターボのスポーツユニット「SR20DET型」を搭載。トランスミッションは5速MTと4速ATが設定されました。

 駆動方式はセンターデフにビスカスカップリングを組み合わせたフルタイム4WDで、さらに前後のディファレンシャルギアにもそれぞれビスカスLSDが組み込まれた「トリプルビスカスシステム」が採用され、あらゆる路面でも安定した走行性能を発揮しました。

 9代目ブルーバードは1996年に10代目へとフルモデルチェンジし、10代目ではターボエンジンを廃止。9代目が最後のハイスペックなブルーバードでした。

●三菱「ランサー GSRターボ」

 前出のブルーバードと同じく、スポーティなセダンというイメージが定着していた三菱「ランサー」ですが、そのきっかけは「ランサーエボリューション」シリーズの存在が大きいでしょう。

 1992年に次世代のラリーマシンとして発売された限定モデルの「ランサー GSRエボリューション」が初代ですが、そのベースとなったモデルは1991年発売の6代目「ランサー GSR」です。

 ランサー GSRは最高出力195馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTのみ(後に4速ATが追加された)で、駆動方式はフルタイム4WDを採用。

 車重は1150kgと比較的軽量で、高性能グレードとして十分なポテンシャルを誇りました。

 外観は小ぶりなフロントスポイラー/リアスポイラーが装着され、後のマイナーチェンジで大型のリアスポイラーに変更し、ランサー GSRエボリューションを思わせる外観にブラッシュアップされました。

 しかし、WRCのレギュレーション上、1.8リッターターボエンジンでは勝てないことが明白で、2リッターターボエンジンを搭載し、さらにシャシや足まわり、ブレーキを強化したランサー GSRエボリューションが誕生することになります。

 なお、その後もランサー GSRエボリューションと並行し、ランサー GSRも高性能なカタログモデルとして販売が継続されました。

●スバル「レガシィ RS」

 スバルは1989年に、次世代の主力モデルとして初代「レガシィ」を発売しました。それまでの主力モデルだった「レオーネ」は基本設計の古さは否めず、レガシィはプラットフォームからエンジンまで、すべて新開発された意欲作でした。

 ボディはセダンとステーションワゴンの「レガシィツーリングワゴン」をラインナップし、外観は伸びやかなフォルムがシャープな印象で、ツーリングワゴンも商用バンと決別したスタイリッシュなデザインとされ、どちらも大ヒットを記録。

 そしてセダンには発売当初から高性能グレードの「RS」が設定されました。

 RSは最高出力220馬力を誇る2リッター水平対向4気筒エンジン「EJ20型」ターボを搭載。組み合わされたトランスミッションは5速MTのみと硬派なモデルでした。

 駆動方式はFFの2WDとビスカスカップリング付きセンターデフによるフルタイム4WDを設定し、RSは4WDのみでリアのディファレンシャルギアにはビスカスLSDが装備され、あらゆる路面で高い駆動力を発揮。

 さらに足まわりもRS専用に各部が強化され、ブレーキもフロントに2ピストンキャリパーが奢られていました。

 その後、1989年中には軽量化された「RS type R」、STIがチューニングしたモータースポーツベース車の「RS type RA」が加わり、レガシィ=ハイパフォーマンスセダンというイメージがより定着し、同様のコンセプトを継承しつつ代を重ねていきました。

※ ※ ※

 今回、紹介した3台のセダンは、すべて国内市場から消滅してしまいました。

 どのモデルも一時代を築いたほどメーカーにとって大事なクルマでしたが、ニーズの変化には抗えなかったということでしょう。

 今後、日本でセダン人気が復活することは難しいのですが、セダンの魅力が色あせたわけではありません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
WEB CARTOP
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
日刊自動車新聞
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス

みんなのコメント

8件
  • ランエボの前にランタボあり。
    FR車だから今回のネタ(4WDセダン)には該当しないが、ランサーのスポーティなイメージはサファリで優勝した頃から。
  • まあレガシイだわな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

125.8157.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

34.4390.5万円

中古車を検索
ランサーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

125.8157.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

34.4390.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村