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「世界にひとつ」の高級クーペ、その極上の存在感!フジミ製プラモ「20ソアラ」を徹底改修する・前編【モデルカーズ】

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「世界にひとつ」の高級クーペ、その極上の存在感!フジミ製プラモ「20ソアラ」を徹底改修する・前編【モデルカーズ】

さらなる未体験ゾーンへ誘う二代目

一般に、スペシャリティカーの歴史は1960年代のフォード・マスタングに始まったと言われている。超豪華車でもない、スポーツカーでもない、見栄えは良いが走りはそこそこ、でも華のある2ドア・クーペ。日本でもトヨタ・セリカを走りとして同様の車種が数多く根付き、1980年代に全盛期を迎えた。それらはデートカーとも呼ばれたが、その隆盛に大きな役割を果たしたのが、トヨタの高級パーソナルクーペにしてスペシャリティカーの頂点、ソアラである。

屋根まで開く「変貌のテクノロジー」をご存じか!?フジミ製プラモ「20ソアラ」を徹底改修する・後編【モデルカーズ】

【画像44枚】美しく仕上がったソアラ・エアロキャビンとその制作工程を見る!

初代ソアラは1980年の大阪国際オートショーに「EX-8」の名で出展されたのち、1981年2月にソアラの名で発売された。オーバー2Lクラスをメインとした2ドア・パーソナルカーであるソアラは、それまでクラウンにラインナップされていた2ドア・ハードトップの購買層も吸収する存在であり、それはとりもなおさず、メルセデスやBMWのクーペ(当時のSLCや6シリーズ)にトヨタが勝負を挑んだ、ということであった。言い換えれば、戦後日本の自動車産業はここまで成長したぞ、という、欧米に向けての宣言でもあったのだ。

こうして登場したソアラは、オーソドックスで端正な美しさを持つ2ドア・クーペに、国産初の3ナンバー用ツインカム・エンジンである5M-GEU(クラウン用6気筒2.8LにDOHCヘッドを載せたもの)を搭載し、サスペンションやトランスミッションの制御には最先端のエレクトロニクスを採用。当時のCMキャッチ通り「未体験ゾーン」をまざまざと見せつけ、販売的にも成功を収めたのだが、それは「高級クーペ」としてより、「デートカー」としての側面が非常に強かった。女子大生へのアンケート「助手席に乗りたいクルマ」の1位に輝いたことが、それを裏付けている。

そんな初代ソアラは5年半という長めのモデルライフを全うし、1986年1月にフルモデルチェンジ。二代目となるZ20型系ソアラは、キープコンセプトながらより洗練されたデザインと内容でアピールした。ボディは張りのある豊かな面で包まれ、すべてのウィンドウを三次曲面としたグリーンハウスは、徹底的にフラッシュサーフェス化。ボディカラーも、それまでの純白”スーパーホワイト”からさらに進んで、クリスタルな輝きを特徴とする、より高級感のあるホワイトに進化した。

エンジンは4種類あり全て直列6気筒で、フラッグシップの3Lはツインカムであるばかりでなくターボも付いた7M-GTEUとなった。これにはインタークーラーも装備され、最高出力は230psを発揮。2Lは3種あり、ツインカム・ツインターボの1G-GTEU(210ps)とそのベースであるNA版1G-GEU(150ps)、そしてOHCの1G-EU(105ps)。サスペンションは前後ダブルウィッシュボーンを採用し、エアサスペンションも用意されていた(3.0GTリミテッド)。

もちろんインテリアは本革や最新のオーディオ・システムなどで豪華に設えられていたが、中でも特筆すべき装備は、世界初となるスペースビジョンメーターである。これは、ハーフミラーを採用することで実際のメーターパネルよりも奥に焦点を結ばせるというもので、こうしたトヨタのこだわりが、後の自発光式メーター(初代セルシオで初採用)を生むこととなる。

車両価格はそろそろ500万円に届こうかという勢いであったが、初代よりさらに好調な販売成績が続いたことを考えると、まさにこの時代、空前の好景気を反映したクルマであると言えるだろう。1988年1月にはマイナーチェンジでボディ前後など細部のデザインを変更。翌年にはOHCの1G-EUをDOHCの1G-FE(135ps)にチェンジし、さらに電動格納式メタルトップのエアロキャビンを500台限定で発売している。三代目へのモデルチェンジは1991年5月に行われた。

フロント、キャビン、リアデッキ、全て修正!
初代はあちこちのメーカーからプラモデル化されたソアラだが、二代目はタミヤとフジミの2社が製品化。いずれも1/24スケールであるが、どちらかと言えば評価の高いのはタミヤの方であろう。シャシーやエンジンも再現したキットであり、その内容はリアリティと組み立てやすさを高い次元で両立させたもの(ただしヘッドライトの組み立てには難があるようだ)。ボディフォルムは実車の印象を上手く捉えているが、若干幅広で、そのため正面形に末広がりな印象がある。

一方のフジミは、モーターライズの汎用シャシー(いわゆる板シャシー)に合わせたキットであり、少々評価は芳しくないようだ。初代の印象に引きづられたものであろうか、リアデッキが海老反っているように見え、グリーンハウスの形状も平面的であるなど、ボディ形状はいまひとつの感が強い。中でも、ヘッドライト/フロントグリルの上下幅が広いフロントマスクに違和感を抱く人が多いようである。なお、フルディテール版(エンジン、シャシー完全再現)のキットも存在するが、ボディは同一のものだ。

ここでお目にかけている作品は、このフジミ製ソアラのこうした欠点を解消し、それだけでなくエアロキャビンへと改造したものである。メインの画像から、これがフジミ製ソアラであることに気づかなかった方も少なくないのではないだろうか。細かな制作レポートはキャプションとして画像に添えてあるので、じっくりとお読みいただきたい。

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みんなのコメント

2件
  • せっかくここまで上手に作れるのに何でモールをゴールドなんて下品なカラーリングにするのか?
  • グランベールを再現するには何がいいだろう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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