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車内のニオイは使い続けたエアコンフィルターが原因!? 交換頻度や費用は? フィルター交換のススメ

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車内のニオイは使い続けたエアコンフィルターが原因!? 交換頻度や費用は? フィルター交換のススメ

■カーエアコンはフィルター交換が面倒?

 寒い冬に使用する機会が多くなる「カーエアコン」。車内を暖めるべくスイッチを入れてみると、カーエアコンからの温風が何となく臭かったり、ホコリっぽいことがあります。

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 カーエアコンを頻繁に使う夏もそうですが、夏のカーエアコンが臭う原因としては「エバポレーター内で汚れの蓄積や菌が増殖」があげられますが、冬はカビ菌が繁殖しやすいような湿度も温度もありません。

 冬のカーエアコンの臭いの原因は、一体何なのでしょうか。

 まず疑われるのが「エアコンフィルターの劣化」です。汚れが溜まったままフィルター交換もせず、そのまま長期間使用している人も多いのではないでしょうか。

 カーエアコンには、「エバポレーター」によって冷たい風を車内に送りだす「冷房機能」だけでなく、エンジンの熱(EV以外)を「ヒーターコア」と呼ばれる部品にラジエーター液で運び、適度な暖かさの空気を車内に送り出す「暖房機能」があります。

 実際はエンジンの熱を吸収したラジエーター液(だいたい100℃前後)がヒーターコアまで温かい状態で運ばれますが、「ウォーターバルブ」と呼ばれる調節弁で流れ込む液量をコントロールします。

 さらにヒーターコアを通過する風量を変化させることで、設定された温度に適合する温風にしてから車内に送り届けています。

 つまり冷房と違って、暖房はエンジン稼働時に発生する熱エネルギーを有効活用しているわけです。

 この原理は家庭用のエアコンと一緒ですが、大きく違うのは、家庭用エアコンは本体の上蓋などを開けてフィルターを取り外し清掃がしやすくなっている一方、限られたスペースに設置されるカーエアコンは、本体はもちろんフィルターも目につかない場所に配置されており、取り外しや清掃がしにくいという弱点があります。

 また、ナイロン製の網目などでできている家庭用エアコンフィルターと違い、車載用のフィルターはおもに不織布が使われており、洗浄ではなく交換が必要です。

 最近では、飛散する花粉除去能力を高めた抗アレルゲン効果のあるものや、抗ウイルス効果が期待できる高性能フィルターも誕生しており、さらには活性炭などを配合することで排気ガス特有の臭いを抑える消臭機能を高めたものも販売されています。

■エアコンフィルターの交換頻度や費用は?

 カーエアコンは走行中の外気を取り込みながら作動しているため、車内の環境をキレイに保つためにもフィルターが果たす役割は非常に大きいといえます。

 エアコンのフィルターは、どれくらいのタイミングで交換すべきなのでしょうか。

 都内で整備工場を営む T整備士に聞いてみました。

「エアコンのフィルターは定期的な交換が必要な消耗パーツです。しかし臭いやホコリっぽさなど不具合が出ない限り、交換をサボりやすいパーツのひとつともいえます。

 カーエアコン用のフィルターは不織布などでできているため、取り外して清掃しても上手に汚れが取れるとはいい切れません。

 フィルター本体の価格も3000円から5000円程度で販売されているので、できれば新品に交換したほうがいいと思います。

 大まかな目安としては1年、または1万kmといわれていますが、少なくとも2年ごとの車検のときに新品に交換することをお勧めしています」

 カーエアコンのフィルターは自分で交換できるものなのでしょうか。

「多少なりとも自分でメンテナンスできるのであれば、ご自身で交換してみるのもいいかもしれません。

 カーエアコンのフィルターは、一般的に助手席前のグローブボックスの奥に配置されています。ツメ状のストッパーやビスなどによって固定されているグローブボックスを取り外すと、昔のCDチェンジャーのようなフィルターケースが見えると思います。ここから古いフィルターを取り出して新品を差し込み元に戻せば終了です」(T整備士)

 作業としては簡単そうですが、グローブボックスを取り外すときにツメ状のストッパーが折れてしまうことがあり、そうなると固定できなくなるので、取り扱いには注意が必要です。

 また、フィルターにはさまざまなサイズがあります。自分のクルマが適合しているものを使用することと、正しい向きを確認して差し込むようにとT整備士はアドバイスします。

 なお、プロに交換を依頼する場合は、フィルター代のほかに工賃(3000円程度)がかかります。

※ ※ ※

 フィルターのほかにも、カーエアコンが臭う場合にチェックしてほしい箇所があると、T整備士はいいます。

「ボンネットを開けると、ワイパーの根元にある樹脂製パーツが見えると思います。これは『カウルトップ』と呼ばれるパーツなのですが、このなかに落ち葉やホコリや砂などの汚れが蓄積しやすく、臭いの一因となることもあります。

 通常は左右に水が流れ落ちるような空間もありますが、ここは分解しないと汚れを除去できません。ただ車種によってはバッテリー交換時を考慮して簡単に外せるものもあるので、清掃してみるといいと思います」

 このカウルトップの下あたりにエアコンのフィルターが配置されており、腐った落ち葉などの臭いが移ってしまうこともあり、汚れていないかチェックしてみることをお勧めします。

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みんなのコメント

4件
  • 内気循環のままにしてるとエバポレーターにカビが発生し易くなって臭くなるよ。
    経験上、内気循環にするのは風量が欲しい時とダンプカーの後ろについてしまって排ガス臭い時だけにして基本的に外気導入にしておくと匂いませんよ。
  • 冬はカビ菌が繁殖しやすいような湿度も温度もありません。
    ってそんな訳ありません。今どきはオートエアコンも多く、エアコンコンプレッサーは勝手に回ってます。外が寒いため窓の内側には結露します。この水分を取るためACをONにすれば取れた水分はエバポレーターに結露してるんですから、内部はシッカリと湿度は高い状態。ヒーターで車内温度も高くしてるんだからカビますよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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