レヴォーグ・プロト 走行体験第2弾
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】見分けつく? 新旧レヴォーグの違い【比べる】 全199枚
2020年10月15日の日本国内発売開始を前に、スバル新型「レヴォーグ」プロトタイプに再び乗った。
初乗りは、2020年8月に茨城県内の一般財団法人 日本自動車研究所のテストコース。今回は、サーキットでの全開走行だ。
走りの体験談に移る前に、改めて新型レヴォーグの生い立ちについて触れておきたい。
初代の発売開始は2014年4月。スバルとして全く新しいモデルラインナップとして登場した。
背景にあるのは、スバル(当時の富士重工業)が2010年代初頭から本格化させた、事業戦略のアメリカシフトだ。
企業としての成長を考えると、最も大きな可能性を秘めたアメリカを最優先として、それまでの商品企画を大きく見直した。
その反動として、「ほぼ日本専用車」という考えのもと、レヴォーグが企画された。
ベースにあるのは、旧来の「レガシィ」が築き上げてた、ツーリングワゴンというクルマ、つまりはグランドツーリング思想だ。
より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に。スバルとして多くのユーザーに「心からツーリングを愉しんでもらいたい」という気持ち。
こうしたグランドツーリング思想とサーキット走行。なんだか、相反するように思えるが、実際に走ってみて、なにがどうわかったか、それともわからなかったのか?
改めて感じた 「軽くて雑味がない」
スタンダードモデルがGTとGT EX。スポーティさと上質さを兼ね備えたハイグレードモデルがGT-H とGT-H EX。
そして最上級モデルがSTIスポーツとSTIスポーツEXというラインナップだ。
今回は3種類のレヴォーグを試乗した。
順序としては、新型レヴォーグSTIスポーツ、現行レヴォーグSTIスポーツ、そして再び新型に戻ってGT-Hだ。
発売前ということで、初回の試乗時と同じく、今回もプロトタイプという扱いだ。
試乗の舞台は、千葉県の内房にある、袖ケ浦フォレストレースウェイ。
全長約2.4kmで、コーナー数は14。高低差は少ないが、全長約2kmの茨城県筑波サーキットと比べると、緩やかな起伏がある中、半径の大きな高速コーナー、スピードがのるS字コーナー、さらに直角コーナーやヘアピンなどを織り交ぜており、量産車の性能チェックにはもってこいのコースレイアウトだ。
まず、新型レヴォーグSTIスポーツで、ドライブモードセレクトをCOMFORTにセットした。
コースインにて、すぐに出た言葉が「やっぱり、軽いし、雑味がない」だった。
アクセルを軽く踏み込んで、しっかりとトルクが立ち上がるのが、実に軽快だ。
エンジンとトランスミッションからの、また路面からの振動や少なく、車内の空気感がすっきりしている。こうした感じを、自動車業界では「雑味がない」と表現する。
走らせてみて、数値と実感がシンクロ
雑味のなさは、数値でも明白だ。
スバルが提示した資料によると、乗員の上下振動を他モデルと社内比較したグラフでは、新型STIスポーツのコンフォートの状態は、現行レヴォーグと比べて43%も減少している。同じくスバルグローバルプラットフォームを採用している現行インプレッサと比較してもグラフ上で見る限りざっと2割ほど減少しているのだ。
車内の静粛性も上がっており、「車内の会話のしやすさ」という社内指標で、現行車比で前席で22%、後席で30%も向上している。
軽さについても、数値がある。
車重ではなく、CVTの改良に関する値だ。
トランスミッション開発担当者によると「プーリーのレシオカバレッジを現行の6.3から8.1に変えた。これは最新の8速AT並み」という。
エンジン側で見ると、現行1.6L比で、新型1.8Lは最大トルクが5.1kg-mアップし、さらにトルクの立ち上がりが現行より300rpmほど前倒し。
よって、出足の軽さ感があるのだ。また、高速巡航では「100km/hで200rpm低い」という設定で燃費にも新設定のプーリーが効いている。
走りを進めると、圧倒的なハンドリングの良さを感じる。
滑らかだが、キレがある。
クルマ全体の動きも、ロール量は抑えされても、懐の深さがある。
では、ドライブモードセレクトをSPORT、さらにSPORT+とするとどうなる?
比較試乗を終え最後に出た言葉とは?
独ZF製の電子制御ダンパーの可変で、スバルがいう走りの「キャラ変」が起こる。
足が硬くなるとか、ハンドリングがクイックになるとか、エンジンの吹き上がりが良くなる、といった単純な変化ではない。
体感は、クルマ本体の良さを最大限に引き出すイメージであり、ひと言で表現すると「粘り強く」なる。
また、直角コーナーやヘアピンでは、まるでリアステアが効いているように小回りする。アクティブトルクスプリットの効果だ。
AWDスポーツモードによりアクセルオフ時で後輪への駆動力を高めている。
次いで乗った現行車は、ロール量が大きく、フロントヘビーで、ゆったり動く。そう感じてしまうほど、新型との差は歴然だ。ロールレートでは、現行比で26%減少している。
最後に、GT-Hに乗った。ZF製制御ダンバーは未装着だが、新型レヴォーグとして素性の良さが実感できた。
こうして新旧3台を比較して、最終的に口から出た言葉。
それは……。
「これならロングドライブでも疲れない」だった。なにせ、サーキット走行ですら「疲れない」のだから。
スバルが掲げる、新型レヴォーグの開発の狙いである、技術的な「超・革新」
ユーザーが実感するのは、レガシィのヘリテージを継承する「もっと長く、遠くまで走っていきたい」という気持ち良さだ。
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