現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】新型 ルノー メガーヌ R.S. トロフィー|モータースポーツに力を入れ続けてきたメーカーだからこそ、世に出せたモデルだ

ここから本文です

【試乗】新型 ルノー メガーヌ R.S. トロフィー|モータースポーツに力を入れ続けてきたメーカーだからこそ、世に出せたモデルだ

掲載 更新
【試乗】新型 ルノー メガーヌ R.S. トロフィー|モータースポーツに力を入れ続けてきたメーカーだからこそ、世に出せたモデルだ

R.S.のさらに上をいくR.S.トロフィー

最近のルノー車の出来栄えには目を見張るものがある。どれもクオリティの高いものばかりであるが、R.S.(ルノースポール)シリーズは特にすばらしい。

この人の記事を読む

以前メガーヌ R.S.の公道試乗記でも記したが、山間部でのハンドリングは、文句なしにFFナンバーワンである。

ルノー メガーヌ R.S.の公道試乗の様子はこちらしなやかにして安定感があり、トラクションも素晴らしかった。

だが、それはあくまで公道での話。車がもつポテンシャルを完全に出し切るのは難しかった。

今回はついにサーキットで試乗する機会を得た。会場は筑波サーキットコース2000。これ以上にポテンシャルを体感できる場所はない。

しかも試乗車は、さらに性能に輪をかけたモデルのメガーヌ R.S.トロフィーだ。

サーキットでは4コントロールの恩恵がよくわかる

ドライバーズサロンで簡単なレクチャーを受け、早速コースインだ。

カタログではMTもあるが、今回はツインクラッチシステムのATであるEDCモデルに試走する。

スエード調で覆われたバケットシートのホールドは完璧だ。シートポジションを合わせてピットロードから1コーナーへ入る。

はじめはノーマルモードで走ってみる。半分ほどのポテンシャルで走らせるが、第1ヘアピンへの侵入がとてもスムーズで、ステアリングの剛性感はとても高そうだ。

徐々に速度を上げながら高速コーナーのダンロープコーナーを抜ける。FFとは思えない安定感と前後バランスである。

速度計を見るとすでに100km/h以上を示している。この安定感は四輪操舵システム「4コントロール」から得られるものだ。

高速走行時には、後輪が前輪と同一方向(同位相)に向けられ、ワインディングなどで正確かつ安定した走行ができる。ノーマルモードでは60km/h以上、レースモードでは100km/h以上でシステムが介入する。

一方、60km/h未満の低速時には、後輪が前輪と逆の方向(逆位相)を向き、取り回しが容易になり、タイトコーナーでの敏しょう性がアップする。

ブレーキのコントロール性も完璧だ。バックストレートへ入りアクセルを全開にする。

最終コーナー手前でブレーキング。少しブレーキを残したまま侵入して脱出する。

300psのパワーは、このシャシーのポテンシャルにはちょうどいい。各部を傷めることなくスムーズに走れるのである。

ノーマルモードで数周し、今度はレースモードを試す。横滑り防止などのスタビリティプログラムはキャンセルになるが、一気にじゃじゃ馬になることはない。

アクセルやブレーキは、自分が思ったとおりの素直な挙動を示し、姿勢のコントロールがしやすい。

もっとアクセルを踏み込んでも、問題なくコーナーをさばけるポテンシャルを秘めていることがヒシヒシと伝わってくる。

アクセルオンの状態でも、アンダーにならない。直線からコーナーへ飛び込むターンイン状態では、まるで地をはうようなハンドリングだ。

多少ゼブラゾーンに乗り上げても、スムーズにいなす。トロフィー専用のサスペンションの威力は格別だ。

ルノーはずっとモータースポーツに力を入れてきたメーカーだ。

不況のときでも撤退せずに、プライベートチームやセミワークスのようなチームへの協力を絶やさなかった。

本物のスポーツモデルを世に出すことは難しい。だがルノーはそういった積み重ねにより、メガーヌR.S.のスペシャルモデルを量産して世に送り出すことができるのだ。

本格的なモータースポーツからのフィードバックをふんだんに盛り込んだこのモデルが、500万円ほどで手に入れられるのだから、決して高くはない。車をよく知るユーザーならば、むしろ安いとすら感じるほどの出来栄えだ。

ルノーはまた1台、すごいモデルを世に送り出してしまった。

文/松本英雄、写真/尾形和美、ルノー【試乗車 諸元・スペック表】●ルノー・スポール トロフィー EDC型式7BA-BBM5P最小回転半径5.2m駆動方式FF全長×全幅×全高4.41m×1.88m×1.44mドア数5ホイールベース2.67mミッション6AT前トレッド/後トレッド1.62m/1.6mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m4WS◯車両重量1470kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量-kgミッション位置フロア最低地上高-mマニュアルモード◯  標準色グリチタニアムメタリックオプション色ブランナクレメタリック、ジョンシリウスメタリック掲載コメント-型式7BA-BBM5P駆動方式FFドア数5ミッション6ATAI-SHIFT-4WS◯標準色グリチタニアムメタリックオプション色ブランナクレメタリック、ジョンシリウスメタリックシート列数2乗車定員5名ミッション位置フロアマニュアルモード◯最小回転半径5.2m全長×全幅×全高4.41m×1.88m×1.44mホイールベース2.67m前トレッド/後トレッド1.62m/1.6m室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m車両重量1470kg最大積載量-kg車両総重量-kg最低地上高-m掲載用コメント-エンジン型式M5P環境対策エンジン-種類直列4気筒DOHC使用燃料ハイオク過給器ターボ燃料タンク容量47リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量1798cc燃費(WLTCモード)12.4km/L└市街地:8.6km/L└郊外:13.2km/L└高速:14.5km/L燃費基準達成-最高出力300ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm420(42.8)/3200エンジン型式M5P種類直列4気筒DOHC過給器ターボ可変気筒装置-総排気量1798cc最高出力300ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm420(42.8)/3200環境対策エンジン-使用燃料ハイオク燃料タンク容量47リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)12.4km/L└市街地:8.6km/L└郊外: 13.2km/L└高速: 14.5km/L燃費基準達成-

ルノー メガーヌ(現行型)のカタログはこちら

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村