スプリント予選レースのグリッドを決めるF1第14戦イタリアGPのノックアウト方式の予選で、ダニエル・リカルド(マクラーレン)はドライコンディションでは今季最高となる5番手を獲得。しかし先行を許したライバルとのタイム差は小さく、「内なる怒り」が残るセッションになったと語った。
リカルドのマクラーレンに移籍した今季の予選最高位は、大雨に晒された第12戦ベルギーGPの予選で獲得した4位だ。
■ランド・ノリス、僅差で逃した予選3番手に悔しさ露わ「僕は”あと少し”という言葉が嫌い」
今回のイタリアGPの予選で4番手につけた彼のチームメイト、ランド・ノリスとリカルドのタイム差は0.006秒。3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)との差は0.029秒と、リカルドが4番手やその上3番手に入る可能性は多いにあったのだ。
「トップ3にとても近いからこそ、僕の中には不満が残っている」とmotorsport.comの取材に対しリカルドは答えた。
「(予選での差を)取り戻して追いつくチャンスは2度残されている。スプリント予選レースと決勝レースだ。今はそれを楽しみにしているよ」
またリカルドは、5番手だとエンジニアのトム・スタラードに伝えられた時の心情や、スタラードが彼に、ノリスとフェルスタッペンとの差が「気に入らないはず」と言ったことに触れ、TVクルーに対しこう話していた。
「一瞬にしてカッとなって怒りが湧き上がることがあるから、僕は自分のことをハニー・バジャー(編注:世界一怖いもの知らずの動物とも呼ばれるラーテル)って呼んでいるんだ」
予選Q3のラストアタックで最終セクターの全体ベストをマークしたリカルドは、先行したノリスやフェルスタッペンに対しどこでタイムを失ったのかと尋ねられるとmotorsport.comにこう答えた。
「ふたつ目のシケインだ。(予選Q3の)両方のアタックでそこでタイム差が開いたような気がする。そこが原因かもしれない」
「最終セクターではいつもは少し振るわなかったけど、ペースがあることは分かっていた。かなり完璧だったと思うよ」
「ただ、ふたつ目のシケインでは、思ったように攻めきれなかった。ちょっとした差なんだけどね」
「トップ3(とのタイム差)が接近していたのを見るだけで心が痛いよ。でもしょうがないさ。この怒りをレーススタートにぶつけるチャンスは2回ある。良い時間になるといいね」
リカルドは予選Q3の最初のアタックでノリスにトウを与えた。予選Q3のラストアタックに向けピットを離れた時もリカルドはノリスの前でコースインしたが、メルセデスが2台の間に割って入ったため、直接的なトウを与えることはなかった。
「2回とも僕は前で走っていた」とリカルドは言う。
「僕は何台かに先行を許し、内なる怒りを感じた。(予選上位とのタイム差は)とても接近していた。人やモノに向けられた怒りではない。ただ僕が負けず嫌いなだけなんだ」
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