モータースポーツの「歴史」に焦点を当てる老舗レース雑誌『Racing on』と、モータースポーツの「今」を切り取るオートスポーツwebがコラボしてお届けするweb版『Racing on』では、記憶に残る数々の名レーシングカー、ドライバーなどを紹介していきます。今回のテーマは、JTCCに参戦したニッサン・サニーです。
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ニッサンが誇る大衆車、SUNNY(サニー)。サニーは、モータースポーツにおいても1970年代から重宝された車両だ。特にB110型や310型は、マイナーツーリングや富士フレッシュマンレースなどで、長きに渡って多くのファンから愛されたモデルだった。
しかし、サニーとしては最後のFRだったB310型以降、なかなかメジャーなサーキットレースの舞台では活用されずにいた。だが1994年、B14型が2.0リッター4ドアセダンによるツーリングカーレースとして新たにスタートしたJTCC全日本ツーリングカー選手権にデビュー。ふたたびサニーがサーキットレースへと返ってきた。
ニッサンはJTCCに向け、BTCC英国ツーリングカー選手権でも実績のあったプリメーラを開幕戦から投入していたが、シーズン終盤に新たにサニーでの参戦もスタートした。
サニーは、JTCCなどと同規定で争われるアジア-パシフィック・ツーリングカー選手権を視野に入れて開発された。ニッサンに委託されたニスモが主導し、ニッサン系ユーザーが使用することを狙いに車両価格、信頼性、メンテナンス性など、走らせやすさと扱いやすさを考慮された。いわばワークス仕様だったプリメーラよりも手軽なニューツーリングカーとして生み出されたクルマでもあった。
サニーをベース車両としたのは、プリメーラよりも軽量コンパクトであることに加え、前面投影面積が小さいために空力性能が有利になるだろうという思惑もあった。実際に車両重量に関しては、規定重量と比較し、30kgも軽く仕上がったという。
サニーが初陣を迎えたのは1994年の第11戦、12戦 TIラウンド。このデビューレースでは後方に沈んでしまったものの、雨のなかでのサバイバルレースの様相を呈した第13戦、14戦筑波ラウンドでは躍進を果たす。第13戦で1台が4位、第14戦では参戦した2台が2、3位に入りダブルで表彰台を獲得する活躍を見せた。
翌1995年には、前年車の反省点であった重心の高さをを是正すべく、20~25mmほどの車高ダウンに成功。その改良の効果もあってか、第9戦、10戦のMINEラウンドでは第9戦で初優勝を遂げた。
第13戦、14戦の仙台ラウンドでもシュニッツァーのBMW勢と2レースともに激闘を繰り広げて、第13戦では2位、第14戦では3位表彰台を獲得するなど、さらなる好成績を記録した。
しかしサニーは、有利になると目されていた車体サイズのコンパクトさからスペースに余裕がなかったことや、特徴ともいえたリヤのマルチリンクビームサスペンションがレーシングカーとして仕立てるうえで接地性に難があったことなど、問題点も多かった。
さらに、1995年にサニーの熟成に携わっていたニスモが1996年はニッサンの要請でP11型プリメーラの開発を担当するようになった事情もあり、サニーは1996年の中盤戦を持って、JTCCからは姿を消すことになってしまった。
JTCCというレースは、メーカーの競争が過激化していったこともあり、日本ではニッサン系のプライベーターなどに使われることはないまま終わってしまったが、ニスモの手腕もあり、サニーは初期JTCCにおいて、プリメーラと同等かそれ以上ポテンシャルを持つレーシングカーとして存在感を放った1台であった。
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みんなのコメント
プリメーラやサニーだけでなく、カローラやコロナ、エクシヴなどがサーキットを疾走していたシーンが懐かしく思い出されます。
セダンは運転が楽しくてかっこいい、そう胸を張って乗れる車が少なくなってしまったのは寂しいですね。