F1第9戦トスカーナGPは、赤旗が2度出る波乱の展開となったが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は1周目の多重クラッシュに巻き込まれてリタイアとなった。
フェルスタッペンは3番グリッドからスタートし、良い蹴り出しを見せてポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)を追い抜きかけた。しかし、マシンが突然失速。集団に飲み込まれていってしまった。
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そしてその結果、すぐ後ろでキミ・ライコネン(アルファロメオ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)、ロマン・グロージャン(ハース)の接触が発生、フェルスタッペンは追突されるような形となり、グラベルでレースを終えた。
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無線ではクラッシュについて不満を爆発させていたフェルスタッペンだったが、前戦イタリアGPでもパワーユニット(PU)関連のトラブルでリタイアしていることから、レース後「本当に不満だ」と述べた。
フェルスタッペンはレース前のレコノサンスラップで、『エンジンがストールしそうになった』と、異常を訴えていたのだ。
「フォーメーションラップでもアンチストールに入りかけた」と、フェルスタッペンは語った。
「僕は良いスタートをして、ルイスに近づいた。バルテリ(ボッタス)よりも蹴り出しが良かった。でもアクセル全開にすると、エンジンはモンツァと同じような問題を抱えていた」
「パワーがなかったので、集団の真ん中にいるような状況に陥った。そうなったら、クラッシュに巻き込まれるのは簡単だ。何が起こったのかも分からない」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、スタート後にフェルスタッペンに起きたトラブルについて、イタリアGPやレコノサンスラップで発生したものとは違うトラブルだった可能性が高いとコメントしている。
「彼がレース前に訴えていたのとは、全然違う問題です。止まったことの原因となった事象が起こりはじめたのは、フォーメーションラップに向けてグリッドを離れたところからです」
「エンジンの調子が悪くなった……ということ自体は一緒ですが、原因は違うのではないかと思います」
「(結果的にはクラッシュで止まってしまったが)走り切れないようなトラブルだったかどうかは、まだ解析しているところです。PUにダメージがあるのかどうかについても、まだ分かりません」
「日本では、原因究明を既に開始しています。徹底的に解析して、後半戦に一切持ち込まないよう、対応したいと思っています」
2戦連続でリタイアとなったフェルスタッペンは「僕たちはそんなポジションにいるべきではなかった。またリタイアとなったことに、本当にフラストレーションが溜まる」と語った。
「でもこれが現実だ。今は本当にハッピーじゃないけど、それを変えることはできない」
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