まだ再考の余地はないのか? 東京モーターショーの「火」を絶やすな
4月22日、日本自動車工業会は東京モーターショー2021を中止することを発表した。史上初めてのことで、まだ気持ちの整理がつかないクルマ好きも多いのではないだろうか? 東京モーターショーに出展されたキラ星のようなコンセプトカーを振り返ることで、少しでも元気になってほしい! モータージャーナリスト片岡英明が、市販されなかった「幻のオープンカー」を振り返る。
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【光岡オロチヌードトップロードスター】一度見たら忘れられない
光岡自動車は2001年の第35回東京モーターショーに、インパクト十分のスーパーカー、オロチを出品している。その2年後のショーには日本の保安規準に適合させるべく専用シャーシを開発。ボディもリファインした第2世代のプロトタイプを展示した。これに続く2005年のショーでベールを脱いだのがフルオープンのヌードトップロードスターだ。 ルーフを取り去りオープンにしたが、個性的なデザインとともに注目を集めたのがドアの開閉構造である。斜め前方にせり上がるガルウイング式シザードアを採用。エンジンはトヨタ製の3MZ-FE型V型6気筒DOHCだ。市販が期待されたが、発売されてはいない。
【スズキGSX-R/4】グランツーリスモとコラボ
2001年のフランクフルトショーでお披露目され、東京モーターショーにも出品されたコンセプトカーだ。その名から分かるように、スズキを代表するスポーツバイク、GSX-Rの哲学を4輪に落とし込んだスポーツカーである。エンジンは、その当時世界最速を誇った「ハヤブサ」の1.3L直4DOHCだ。ミッションは6速のシーケンシャルMTを採用した。 アルミのスペースレームにFRP製のボディを組み合わせているが、外装デザインにはオートバイの雰囲気が漂う。むき出しの足まわりも特徴のひとつだ。また、このGSX-R/4はTVゲーム「グランツーリスモ」とコラボしたことも話題に。
【ホンダ・アルジェントヴィーヴォ】S2000プロトタイプの兄弟車
ホンダは1995年のショーに、ホンダS2000のプロトタイプ、「SSM」を出品している。このショーで、もう1台、ホンダエンジンを積むオープンカーがベールを脱いだ。カロッェリア・ピニンファリーナのブースに展示されたアルジェントヴィーヴォである。車名はイタリア語で「流動する銀」や「水銀」の意味だ。 デザインスタディで、発売は考えていない。だが市販できるほど完成度は高く、スタイリッシュ度も群を抜いていた。シャーシはアルミのスペースフレーム構造で、ボディのシルバーの部分もアルミ製である。イメージしたのは鎧だ。エンジンは2.5ℓの直5SOHCを積んでいる。駆動方式はFRだ。
【スズキC2】カプチーノの再来かと言われたが
第32回ショーに出品されたスズキのC2は、軽サイズのFRスポーツカー、カプチーノの設計コンセプトを受け継いだコンパクトサイズのオープン2シーターモデル。カプチーノよりひとまわり大きく、レザーシートの背後には手動で開閉するハードトップを装備。注目のパワーユニットは1644ccのV型8気筒DOHCツインターボだ。トランスミッションは5速ATと6速MTが用意されていた。
【ダイハツOFC-1】幻のコペン後継機
第40回東京モーターショーのダイハツは、間もなく市販を予感させるリアルな軽自動車をコンセプトにショーカーを展示した。もっとも視線が集まったのが、コペンの後継と目される軽オープンのOFC-1だ。開放的なグラスルーフ付きキャノピートップのルーフ部分は、3分割で収納でき、荷物も無理なく積める。搭載するのは660ccの3気筒DOHCだ。これにパドルシフト付き7速ATを組み合わせた。
【トヨタMRJ】意欲的な2+2オープンだった
1995年に颯爽と現れたのがトヨタの意欲作、MRJだ。そのネーミングからうかがい知れるようにミッドシップ方式で、MR2の後継車と見られるコンセプトカーだった。全長4mを切る小型車サイズだが、ホイールベースは2550mmと長い。2シーターに見えるが、電動格納式ルーフを装備した2+2レイアウトのスポーツカーだ。 デザインと製作はヨーロッパで行なわれている。キャビンの後方に、連続可変バルブタイミング機構のVVTを採用した1.8Lの4気筒DOHC5バルブエンジンを搭載した。サスペンションは4輪ストラットで、リヤはスーパーストラットに4WSの組み合わせだった。
【スバル・インプレッサカブリオレオペレッタ】販売できるほどの完成度を誇っていた
WRCで破竹の快進撃を続けていた初代インプレッサには2ドアクーペが用意されていた。これをベースに、ルーフを取り去り、電動格納式ソフトトップを装備したのがカブリオレオペレッタだ。
安全性にこだわるスバルの作品だけに、ドアの後ろにロールバーを配している。フロントとリヤにアンダースポイラーを装着し、サイドステップとリヤウイングも付く。水平対向エンジンはターボではなくNAだ。すぐに販売できるほど完成度は高かった。
【いすゞピアッツァコンバーチブル】1台だけ制作された超希少なモデル
1981年6月に発売されたピアッツァは、ジウジアーロがデザインした流麗なスポーツクーペだ。そのルーフを取り去ってコンバーチブルに仕立て、1985年に展示している。ベースとなっているのは輸出仕様のいすゞ・インパルスだ。ランプまわりをブラックアウトし、バンパー下をスポイラー形状にしている。前後のフェンダーにはリフレクターが付いた。カリフォルニアのデザインルームで1台だけが製作された。
【三菱ミラージュカムトップ】電動式キャンバストップを採用
ウエッジシェイプを基調とする第2世代のミラージュ(3ドア1600GTの5速MT車)のルーフを取り、ロールバー風のセンターピラーを取り付けた粋なコンバーチブルだ。ブリスターフェンダーやエアロパーツを身にまとい、フロントとリヤのランプまわりはブラックアウトして個性を際立たせた。センターピラーも視界を確保するため素通しで見えるようになっている。トランクに収納するタイプのキャンバストップは電動開閉式だ。
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みんなのコメント
そもそも大した事ないから中止でもいい。