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価格度外視で欲しくなる フォルクスワーゲンID.バズへ試乗 航続410kmのEVミニバン 前編

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価格度外視で欲しくなる フォルクスワーゲンID.バズへ試乗 航続410kmのEVミニバン 前編

コンセプトカーがそのまま公道に

これまで20年近くに渡り、4台のコンセプトカーを通じてワンボックスのタイプII、ワーゲンバスの復活を匂わせてきたフォルクスワーゲン。遂に、量産車としてわれわれのもとにやって来た。ID.Buzz(バズ)という名前のバッテリーEV(BEV)で。

【画像】思わず欲しくなる フォルクスワーゲンID.バズ ID.3からID.5 他銘柄のBEVミニバンも 全123枚

この復活を支えているのが、クロスオーバーのフォルクスワーゲンID.4なども採用する、柔軟なMEBプラットフォーム。大きな駆動用バッテリーをフロア部分に敷き詰めたスケートボード構造が叶える、優れた能力とデザインの自由度を最大限に活かしている。

欧州では販売が始まっているID.4やハッチバックのID.3といったBEVは、従来の内燃エンジン・モデルからのスムーズな移行を促すサイズやスタイリングで仕立てられている。その役割は、不足なく果たされていると思う。

一方で、このID.バズは明らかに異なる。モーターショーを彩るコンセプトカーが、そのまま公道を走っているように見える。クルマ好きでなくても思わず振り返って、笑顔になるのではないだろうか。

今回の試乗はデンマーク・コペンハーゲンで実施されたが、間違いなく沢山の通行人の足を止めていた。ブガッティのハイパーカー以上に存在感がある、楽しく新しいフォルクスワーゲンだ。価格はお高めだけれど。

追って3列シートやキャンピングカー版も

英国での販売は、2022年末から始まる予定。2列5シーターのミニバン、ID.バズと、リア部分が荷室になったID.バズカーゴと呼ばれる商用バンの、2種類が用意されるという。今のところ選べるのは、このベーシックな仕様に限られる。

2023年以降、順次ID.バズのバリエーションは増やされる計画にある。北米市場を念頭に入れた3列7シーターのロングホイールベース版や、四輪駆動版も控えているという。

フォルクスワーゲンのバスなら、多彩な車内レイアウトで自動車旅行やキャンプを楽しみたいと考える人も多いはず。そんな要望へ応えるように、走る別荘と呼びたくなるキャンピングカー仕様も登場するらしい。筆者もこれを楽しみにしている。

今回試乗したのは、先に導入される5シーターのID.バズ。前列にはアームレスト付きのゆったりしたシートが2脚、後列には60:40で折りたためる3名掛けのベンチシートが据えられる。リアドアはスライド式で大きく開き、乗り降りしやすい。

リアシートはレールを滑らせて前方に寄せることも可能だが、MQBプラットフォームをベースとする最新のフォルクスワーゲン・マルチバンのように、シート自体を取り外すことはできない。折角だから、こちらでも実現してほしかった。

最高出力は203ps、最大トルクは31.6kg-m

ボックス形状のボディということで、車内空間は広大。リアシートを起こした状態で1121Lの荷室容量があり、折りたためば2123Lへ拡大できる。倒したリアシートの背もたれに高さを揃えるフロアボードを取り付ければ、完全なフラットにもなる。

英国のオプションには、ミニキッチンとベッドも用意されている。荷室部分に、整然と搭載できるという。

ドライブトレインに関しては、MEBプラットフォームをベースにする既存モデルへ準じる。最高出力203ps、最大トルク31.6kg-mを発揮する1基の駆動用モーターがシャシー後方に搭載され、後輪を駆動。駆動用バッテリーは77kWhのリチウムイオンだ。

航続距離と英国価格は、エントリーグレードのライフで415kmと5万7115ポンド(約942万円)、ミドルグレードのスタイルで410kmと6万1915ポンド(約1021万円)から。初回限定の1stエディションは、410kmで6万2995ポンド(約1039万円)になる。

車重は2502kgと軽くなく、カタチが四角いため見た目の印象は大きい。全長は4712mmと、フォルクスワーゲン・パサートと同じくらい。全幅は1985mm、全高は1937mmと、英国の道では少々幅に気を使う。

正面面積も大きいわけだが、空気抵抗を示すCd値は0.29。驚くほど優れている。

Aピラー部分には、死角を減らすため三角窓が備わる。前方の視認性は悪くなく、取り回しは想像するほど難しくない。ホイールベースは約3mと長く、大きなタイヤがボディの四隅に位置している。強い存在感に一役買っている。

この続きは後編にて。

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