現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スーパースポーツバイクはタンデム前提? なぜタンデムシートが備わっているのか

ここから本文です

スーパースポーツバイクはタンデム前提? なぜタンデムシートが備わっているのか

掲載 19
スーパースポーツバイクはタンデム前提? なぜタンデムシートが備わっているのか

本当に必要?スーパースポーツのタンデムシート

「バイク」と一口にいっても、用途に応じてさまざまな形状のものが存在します。その中でもスーパースポーツは、走行性能を徹底的に重視したバイク。

【画像】タンデが設定されているスーパースポーツバイクの画像を見る(10枚)

 高性能なエンジンのほか、剛性が高いフレームや細かいセッティングが可能なサスペンションを採用した豪華な作りが特徴で、価格も他のバイクと比べて高くなりやすい傾向があります。

 このようにオンロードでの走行性能に関しては一流である一方、利便性や快適性という面においては他のバイクに一歩遅れをとってしまいます。

 スーパースポーツには、スクーターのように広い収納スペースもなければ、ツアラーのような座りやすいシートもありません。また、他のバイクと比べて非常に前傾する乗車姿勢となり、腰には少なくない負担がかかります。

 そんなスーパースポーツをよく見てみると、タンデムシートのあるモデルも数多く存在することに気づきます。一部シングルシートのみのスーパースポーツも見られるものの、多くのスーパースポーツにはタンデムシートがあります。

 走行性能に特化したスーパースポーツとはいえ、人を乗せたらその性能を十分に発揮することはできません。そのためタンデムシートはスーパースポーツの設計思想と相容れない存在であるようにも思えます。では、なぜスーパースポーツにもタンデムシートがついているのでしょうか。

最低限の利便性を確保するためにタンデムシートは必要?

 走りを追求しているはずのバイクが、利便性も確保しようとするのは不自然だと感じる人もいるかもしれません。しかし、あくまでスーパースポーツは公道を走るバイク。走行性能は重視しつつも、利便性を完全に度外視したコンセプトのバイクではないことを覚えておく必要があります。

 スーパースポーツを購入する人の多くは、サーキットだけでなく公道も走行するはず。スーパースポーツ以外のバイクやクルマを所有していない人の場合は、ツーリングだけでなくちょっとした用事で外出する際にスーパースポーツで移動するシーンもあるでしょう。

 タンデムシートを設けた場合、ちょっとした移動であれば人を乗せていくことも難しくありません。また、人を載せるだけでなくバイク用のバッグやボックスをつけるスペースとしても活用することが可能。

 もちろん、スーパースポーツのタンデムシートは小さく、あるだけで走行性能に悪影響を及ぼすような部品ではありません。そのため走行性能は維持しつつ、最低限の利便性も確保することが可能。

 ただしシートの乗り心地はかなり悪く、長時間乗ることが想定されているとは思えません。また、サスペンションのセッティングや車体の重量バランスを考慮しても、タンデムに向いているバイクとは言い難いかもしれません。

 しかし、実際にスーパースポーツの後部座席を使うシーンが絶対にないと言い切れる人はそう多くないでしょう。

 はじめからシングルシートで登録されたバイクの場合、法律上の定員は1名。その定員を2人乗りに変更する際は、タンデムシートに加えてタンデムステップやタンデムグリップのパーツをつけた上で、煩雑な構造変更の手続きをする必要があります。

 それであれば、はじめからタンデムシートをつけておいた方が、多くのユーザーにとってメリットになると言えるでしょう。

※ ※ ※

 スーパースポーツのタンデムシートは、あくまで最低限の利便性を確保するためのものであり、積極的な使用が推奨されたものではありません。似たような存在として、2by2と呼ばれるスポーツカーの後部座席が挙げられるでしょう。

 実際に使用する際は、長距離を走りすぎないよう、同乗者の体力にも気を配るようにするとよいでしょう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

フェルスタッペン、”言葉狩り”問題でFIAへの抵抗続く。F1アメリカGPでも記者会見を半ボイコットへ
フェルスタッペン、”言葉狩り”問題でFIAへの抵抗続く。F1アメリカGPでも記者会見を半ボイコットへ
motorsport.com 日本版
【インドで爆売れ中】 スズキの世界戦略車、フロンクスが満を持して日本上陸!
【インドで爆売れ中】 スズキの世界戦略車、フロンクスが満を持して日本上陸!
AUTOCAR JAPAN
8000万円超で落札!? キャデラックのEV量産第一号車、落札金は子供の教育に
8000万円超で落札!? キャデラックのEV量産第一号車、落札金は子供の教育に
レスポンス
ルノー4がクロスオーバーEVとなって復活! 市場導入は2025年を予定
ルノー4がクロスオーバーEVとなって復活! 市場導入は2025年を予定
カー・アンド・ドライバー
ネックは“2台目の予算”か。ランボルギーニSC63、来季WECプログラムの継続いまだ確定せず
ネックは“2台目の予算”か。ランボルギーニSC63、来季WECプログラムの継続いまだ確定せず
AUTOSPORT web
「バス泣かせの難所」なくします 上高地へ続く国道158号の改良が進行中 「トンネル内分岐への接続」は計画見直し
「バス泣かせの難所」なくします 上高地へ続く国道158号の改良が進行中 「トンネル内分岐への接続」は計画見直し
乗りものニュース
スズキが5人乗り「ワゴンR」実車公開! ド迫力ボディに“最新技術”搭載した「ワイド仕様」! “軽自動車”超えた「すごいモデル」の正体について話を聞いた!
スズキが5人乗り「ワゴンR」実車公開! ド迫力ボディに“最新技術”搭載した「ワイド仕様」! “軽自動車”超えた「すごいモデル」の正体について話を聞いた!
くるまのニュース
ランボルギーニと共同開発していたBMW「M1」はいまや高値安定…メディア向けの広報車が7500万円オーバーで落札されました
ランボルギーニと共同開発していたBMW「M1」はいまや高値安定…メディア向けの広報車が7500万円オーバーで落札されました
Auto Messe Web
GM、EVオーナー向け家庭用「エネルギー貯蔵システム」発表
GM、EVオーナー向け家庭用「エネルギー貯蔵システム」発表
レスポンス
【初テスト】万能型ポルシェに改良された「ポルシェ パナメーラ 4S E-ハイブリッド」は遊び心と楽しさが増している?テストレポート+25枚の写真
【初テスト】万能型ポルシェに改良された「ポルシェ パナメーラ 4S E-ハイブリッド」は遊び心と楽しさが増している?テストレポート+25枚の写真
AutoBild Japan
【W12エンジンのクライマックス】16台限定のベントレー・バトゥール・コンバーチブルが最終テストへ
【W12エンジンのクライマックス】16台限定のベントレー・バトゥール・コンバーチブルが最終テストへ
AUTOCAR JAPAN
ヤマハ発動機など6社、無人ヘリとビッグデータで森林資源を精密測定…東京多摩で実証実験へ
ヤマハ発動機など6社、無人ヘリとビッグデータで森林資源を精密測定…東京多摩で実証実験へ
レスポンス
F1のアメリカ人気が停滞傾向、NASCARのファン数は3倍以上か。さらなる人気爆発の可能性は
F1のアメリカ人気が停滞傾向、NASCARのファン数は3倍以上か。さらなる人気爆発の可能性は
AUTOSPORT web
【ピアッジオ】「PIAGGIO Mymoover 購入サポートキャンペーン」を10/18~12/27まで実施!
【ピアッジオ】「PIAGGIO Mymoover 購入サポートキャンペーン」を10/18~12/27まで実施!
バイクブロス
YZF-R125/15(23~)用「バックステップ」がアグラスから発売!
YZF-R125/15(23~)用「バックステップ」がアグラスから発売!
バイクブロス
マスコミ取材も限定 渋谷ハチ公像まわりハロウィン期間中「封鎖」へ 渋谷区が訴え
マスコミ取材も限定 渋谷ハチ公像まわりハロウィン期間中「封鎖」へ 渋谷区が訴え
乗りものニュース
マツダ「“新”ロードスター」まもなく登場!? 「35周年」の節目に出るのは「レトロ仕様」か「走り仕様」か? 期待高まる「特別なモデル」の姿とは
マツダ「“新”ロードスター」まもなく登場!? 「35周年」の節目に出るのは「レトロ仕様」か「走り仕様」か? 期待高まる「特別なモデル」の姿とは
くるまのニュース
より洗練されたデザインと高効率パワートレインで超絶進化! インド日産が新型「マグナイト」を発売
より洗練されたデザインと高効率パワートレインで超絶進化! インド日産が新型「マグナイト」を発売
バイクのニュース

みんなのコメント

19件
  • エガちゃんねらー
    FDに4人乗ってるのを見た時
    本当に気の毒に思ったのと同じだな
  • DMP81Z_DW7
    以前、近所の駅まで友人のSSで送ってもらったことがありました。
    クラブバーはなく、前傾したライダーのズボンのベルトをつかみ、直立状態で座るので走行風をダイレクトに受けます。駅までの10分弱、恐怖でしかありませんでした。
    時々、高速のSAなどでSSにドヤ顔で彼女(と思われる女性)を乗せてタンデムしている姿を見かけます。他人事ですが「別れた方がいいよ」言いたくなります。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村