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ダイハツ タフト発売。ライバルのスズキ ハスラーに優る点、劣る点は?

掲載 更新 227
ダイハツ タフト発売。ライバルのスズキ ハスラーに優る点、劣る点は?

DNGA第3弾となるFFベースのクロスオーバーSUV

6月10日、2020年の東京オートサロンでプロトタイプをお披露目して以来、注目を集めてきたダイハツの軽クロスオーバーSUV「タフト」が発売されました。

X(FF) …………135万3000円
X(4WD)………147万9500円
G(FF) …………148万5000円
G(4WD) ………161万1500円
Gターボ(FF)……160万6000円
Gターボ(4WD)…173万2500円

基本コンセプトは“Tough & Almighty Fun Tool”。タフトという車名はその頭文字に由来すると同時に、ダイハツが70年代に販売していた本格クロカン4WDの名前でもあり、スクエアなスタイリングもオフロード性能を予感させます。

ただメカニズム的には、「タント」「ロッキー」に続く新世代のクルマづくり「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の第3弾。いまどきのクロスオーバーSUVの定石通り、FF系プラットフォームをベースにしたモデルで、3気筒エンジンは最高出力38kWのNA版と、47kWのターボ版があり、ターボエンジンには遊星ギアを併用した最新の無段変速機「D-CVT」が組み合わされます。

先進安全性能・運転支援システムのスマートアシストは最新版へとアップデートされ、ステレオカメラを新開発して夜間の歩行者検知性能を向上させたほか、ダイハツとして初めてEPB(電動パーキングブレーキ)を採用。信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停車を維持するオートホールド機能を備えています。また、ターボ車は全車速対応アダプティブクルーズコントロールを装備しています。

また、前席側に「スカイルーフトップ」というガラスルーフを全車に標準装備したほか、後席をたたむと段差やすき間のないラゲッジスペースを生み出せる「フレキシブルスペース」など、メリハリの効いたキャビンはタフトの特徴となっています。

最大のライバルと目されるハスラーに勝る点&劣る点

さて、軽クロスオーバーSUVカテゴリーは、本格クロカン4WDの「ジムニー」と、クロスオーバーSUVの「ハスラー」というスズキの2モデルが独占している状況ですが、そこに一石を投じる「タフト」のポジションは、ジムニーよりハスラーに近いものです。

実際、タフトのスペックからはハスラーをベンチマークにしてきたことが見て取れます。

タフトのタイヤサイズは165/65R15とハスラーの165/60R15より大径で、軽自動車のFFモデルとしては最大サイズ。最低地上高もタフトは190mmとハスラーを10mm上回ります。ただ、オフロードでの走破性を左右するアプローチアングルはハスラーの29度に対して、タフトは27度とわずかに及びません。デパーチャーアングルはハスラーの50度に対してタフトは58度と優位になっています。

一方、悪路での走りをアシストする電子制御については、タフトが「グリップサポート制御」といって、ぬかるんだ道などでタイヤが空転したとき、空転した車輪に制動力を掛けることで空転を抑制するブレーキLSD的な機能に留まるのに対し、ハスラーの4WDは同様の「グリップコントロール」機能のほか、雪道に特化した「スノーモード」や、急坂を下るときに速度を7km/hに保つ「ヒルディセントコントロール」も備わります。

もちろん、副変速機をもつ本格クロカンのジムニーの走破性には、タフトでは追いつくことはできません。タフトという名前からジムニーに匹敵する悪路走破性を期待するのは間違いです。

タフトとハスラーの最上級グレードとなるターボエンジンの4WDモデルで価格を比べると、タフトは173万2500円、ハスラーは174万6800円とほぼぶつかります。デザインの好みをいったん置くと、ガラスルーフが標準装備となるタフト、悪路走破モードが豊富なハスラーといった違いが見えてきます。ハスラーを抜いて軽クロスオーバーSUVの中心プレーヤーになるぞというダイハツの強い意思を感じるニューモデル、それが「タフト」なのです。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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みんなのコメント

227件
  • なんでジムニーも比較に登場させたの?
  • 乗り出しで200以内に収まりそうなので、意外と安いなって思ったけど、軽自動車が200万円って冷静に考えるとやっぱり高いよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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