フロントマスクを中心にリフレッシュ
2017年に発売されたフォルクスワーゲンTロックは、各国市場で予想を上回る台数が売れている。8年間が予定されているモデルライフの半分を過ぎ、フェイスリフトが施されたが、控え目な内容だったこともうなずける。
【画像】フェイスリフト フォルクスワーゲンTロック 欧州の競合モデルと比較 全146枚
フォルクスワーゲンによれば、欧州市場だけでこれまでに65万台、全世界で100万台をラインオフしたという。ここまで高い支持を得たモデルに対して、大きく手を加える必要がないことを、ドイツの巨人も理解しているのだろう。
外観も内面も、僅かな改良は受けている。だが、大きく変わったといえる部分はない。ボディスタイルは、クロスオーバー・ハッチバックの5ドアと、2ドア版のカブリオレという2種類。動力性能も従来どおりといって良い。
見た目で最も変化したのが、フロントマスク。LEDヘッドライトの形状が新しくなり、オプションとしてIQライトと呼ばれるアダプティブ・マトリックス・プロジェクターライトが用意された。
フロントグリルはメッシュ部分の処理が個性を増し、丸いVWのロゴの両サイドにデイライト・バーを追加。バンパーもリフレッシュされ、エアインテークとデイライトまわりの処理も変更されている。
リア側では、LEDテールライトの点灯パターンや、バンパーの造形が新しい。16インチから19インチまで用意される、アルミホイールのデザインも一新されたという。
扱いやすいパワーとレスポンスが良い2.0 TSI
スタイリングは、ノーマルの他に、ライフとスタイルというパッケージ・ラインから選択できる。お好みで、サイドウインドウより上部で色が変わるツートーンを選べるほか、アルミ仕上げかブラック仕上げかで、ボディトリムをコーディネートできる。
今回試乗したのは、もう1つの選択肢になるRライン。雰囲気は、トップグレードのTロック Rに近づけてある。フロントバンパーにはグロスブラックのアクセントが与えられ、縦に長いデイライトとエアインテークは、ゴルフ Rの処理にも似ている。
試乗車のエンジンは、2.0L 4気筒ガソリンターボの2.0 TSI。駆動系は、7速デュアルクラッチATに四輪駆動の4モーションという組み合わせだった。
早速公道へ出てみると、とてもレスポンスが良く、パワーが引き出しやすい。6500rpmのレッドラインめがけて、積極的で滑らかに吹け上がる。低回転域では太いトルクで粘り強く、中回転域では力強い加速力を苦労なく得られる。
最高出力は190psで、0-100km/h加速は6.8秒がうたわれているが、全体的な印象はゴルフ GTIにも遠からず。最高速度は217km/hとなる。
ドライブモードは、エコとコンフォート、ノーマル、スポーツの4種類が基本。お好みの設定を登録できる、インディビジュアルも設定された。
トラクションやグリップには余裕がある。だが操縦性には、熱心なドライバーが納得するほどの一体感や、意思疎通のしやすさはないようだった。
プレミアムさを増したインテリア
ステアリングは、運転状況でアシスト量が変化するプログレッシブ・レシオが、オプションで装備されていた。普通に運転している限りは軽いが、活発に走らせるとダイレクト感が増していく印象。切り初めの手応えは、もう少し欲しいところだ。
全長や全幅がゴルフに近いだけあって、Tロックは適度にコンパクト。市街地での取り回しがしやすく、入り組んだ道でも直感的に操れる。ただし車高は高いから、従来的なハッチバックよりボディの動きは大きい。
乗り心地は落ち着きに優れるものの、ゴルフほど締まりがあるわけではない。オプションとなる、アダプティブダンパーのダイナミック・シャシー・コントロールを装備していても、及ばないようだった。
ちなみにTロックは、MQBプラットフォームと、フロントがマクファーソンストラット式、リアがマルチリンク式のサスペンションを、8代目ゴルフと共有している。
インテリアは、ボディや駆動系より変更度合いが大きい。フェイスリフト前は、硬質なプラスティックが多すぎるという意見があったためだろう。
それに応えるべく、「プレミアムなフィーリング」とフォルクスワーゲンが表現するリフレッシュが与えられた。特にダッシュボード表面には、ソフトタッチ加工が広範囲に採用されている。
基本的なデザインに変更はないが、新しく8.0インチのモニター式メーターパネルを獲得。ダッシュボード中央には、6.5インチか8.0インチ、9.2インチのタブレット風タッチモニターを据えることができる。
乗りやすいファミリー・クロスオーバー
インフォテインメント・システムも、フェイスリフトに合わせて第3世代となるMIBへアップデート。スワイプや操作に対する反応は、一部のライバルほど素早くないものの、従来より遥かに操作性は良くなっている。
欧州仕様の場合は、リアルタイムの交通標識認識と会話形式の音声認識の機能も搭載。アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応するほか、フォルクスワーゲンが提供するサービス、ウィーコネクトへ接続するため、SIMカードも内蔵される。
ディティールも、化粧トリムのカラーやドアパネル、タッチセンサーやスイッチ類などが新しくなっている。ステアリングホイールも8代目ゴルフと同様に、タッチセンサーを備えたマルチファンクション・タイプへ置き換えられた。
高い人気を誇るTロックの特長は、フェイスリフト後も変わらない。品質に優れ、とても乗りやすいファミリー・クロスオーバーだ。細かな改良を経て、従来より充足感は高められている。
ただし、標準装備が見直されたことで英国価格は上昇した。ちょっとお手頃とはいえないかもしれないが、これまで通りの売れ行きを示すであろうことは、想像に難くない。
フォルクスワーゲンTロック 2.0TSI 4モーション Rライン(欧州仕様)のスペック
英国価格:3万9000ポンド(約604万円)
全長:4236mm
全幅:1819mm
全高:1573mm
最高速度:217km/h
0-100km/h加速:6.8秒
燃費:15.4-16.1km/L
CO2排出量:143-150g/km
車両重量:1508kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:190ps
最大トルク:32.5kg-m/1500-4100rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック
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