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“和”のフェラーリ、あらわる!

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“和”のフェラーリ、あらわる!

日本の伝統工芸とフェラーリのコラボレーションとは?

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5月17日、フェラーリは、テーラーメイド部門が作り上げた1台の「ローマ」を発表した。

このローマは、日本の伝統工芸文化を各所に盛り込んだオリジナル・モデル。世界にたった1台しかない超スペシャルな仕様だ。オーダーしたのはアメリカの独立系出版社を創設したエヴァン・オレンステン氏とジョシュ・ルービン氏のふたりである。

ふたりは、興味を持っていた日本の伝統工芸や技術をローマのカスタマイズに活かすべく、フェラーリに提案した。すると、同社のチーフ・デザイン・オフィサーであるフラヴィオ・マンゾーニ氏は快諾し、プロジェクトがスタートした。

ボディカラーには「藍」をイメージした、鮮やかなブルーの「インディゴ・メタル」を特別開発。オーダーしたふたりは、日本有数の藍の生産地である徳島県までわざわざ足を運び、藍について学んだという。

インテリアでは、シートやカーペットなどに「裂き織り(さきおり)」を採用した。これは、古くなった布を裂いて紐状にし、織り物の材料として使うもので、ローマでは、奄美大島でつくられた2枚の古い着物の布を使った。

ルーフライニングには藍染されたレザーを使い、ドアハンドルには「柄巻(つかまき)」をイメージしたデザインを採用。柄巻とは、刀剣を手で持つときに握る「柄(つか)」全体を覆うように巻き付けられた紐などの総称だ。ギアセレクターまわりなどには、銅製の茶筒をモチーフにした銅メッキを使う。

センターアームレストやスカッフプレートには、オリジナルの紋章をあしらう。平安貴族が愛用した牛車の車輪と、ローマが搭載するV8エンジンのピストンを組み合わせたデザインだ。

日本の伝統文化を活かしたローマは、類稀な1台だ。いっそのこと、車名もローマではなく「キョウト」に変更したらオモシロい!?

文・稲垣邦康(GQ)

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