フェラーリからアストンマーチンに移籍し、2021年シーズンのF1を戦っているセバスチャン・ベッテル。ただその船出は順調とはいっていない。
プレシーズンテストではギヤボックスに問題が出たことにより走行距離が制限され、マシンに慣れる機会が限られてしまった。そしてバーレーンGPでは、予選Q1終盤にコースオフしたマシンが出るなどしたため、ベッテルのアタックは台無しになってしまった。18番手に終わった彼は、さらに黄旗を尊重していなかったとしてグリッド降格ペナルティを受け、最後尾からのスタートとなったばかりか、ペナルティポイントも科されてしまった。
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ベッテルはレースでは順調なスタートを切ったものの、中団グループのライバルたちと比べて早くからタイヤの摩耗に悩まされた。さらに、ベッテルはエステバン・オコン(アルピーヌ)にターン1で追突。10秒のタイム加算ペナルティを受け、15位でフィニッシュ。散々な週末をノーポイントで終えた。
アストンマーチンでの初レースでフラストレーションを感じたかと訊かれ、ベッテルはまだ新しいマシンに慣れていないと認め、チームが解決しなければいけない問題がたくさんあると語った。
「望んでいた週末ではなかったかもしれないけど、まだ解決しなければならないことが多くあるということがレースで学べた」
そうベッテルはmotorsport.comに話した。
「どれだけ早くそれらの問題を解決できるか見てみるけど、僕はまだクルマの中でくつろげているわけではない。僕は色々なことと戦っていて、ドライビングに集中できないんだ。それらに対処して、修正する必要がある」
フェラーリで5シーズンを戦いアストンマーチンに移籍したベッテルは、初めてメルセデスのパワーユニット(PU)を搭載したマシンをドライブしている。フェラーリ以外のPUを使うのは、実に2014年以来(当時レッドブル/ルノーPU)となる。
100%の状態で戦えるようになるまで、どれだけかかるかという質問に対して、ベッテルは「おそらくまだ半分以下」だと答え、解決策が早く見つかることを望んでいる。
「リズムが崩れたり、クルマのフィーリングや速く走るために必要なモノが何かを感じ取ることが難しい。そういったことがたくさんあるので、おそらくまだ半分以下だと思う」
「クルマが望んでいるような走り方に適応するのは当然なんだけど、辻褄が合わないことがたくさんあって、それが助けになっていない。僕はその多くをチームが早く解決することを願っている」
最初のレースでつまづいてしまったとはいえ、ベッテルは新しい環境に対してポジティブな姿勢を崩しておらず、アストンマーチンは力強いシーズンを送れるはずだと話した。
「開幕前にどれだけの準備が必要なのか分かっているだけに、悪い週末になってしまったことは残念だ」
「でもここから先は上昇していくしかない。さっきも言ったように、多くのことを学んだ。これからが大変だけど、それが現実だから一歩一歩取り組んでいかなくてはいけない」
「望んでいたようなシーズンのスタートではなかったかもしれないけど、今後の数戦は物事を落ち着かせることができるような、良いレースにしたい」
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