F1イギリスGPでアストンマーティンは今季マシンAMR24にアップデートを投入。これが功を奏したようだが、4チームによる熾烈な上位争いに戻るためには、依然として課題は残っている。
アストンマーティンは2023年シーズンに絶好のスタートを見せ、開幕から12戦でフェルナンド・アロンソが表彰台を連発して149ポイントを稼いだ。
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しかしチームはそれ以降失速し、今年もその勢いはない。同じく12戦が終わった段階で表彰台フィニッシュはなく、計45ポイントという状況だ。
混戦の中でアストンマーティンが2023年から明らかに調子を落とし、2024年にかけて競争力が変動しているのは、何かひとつの原因がある訳ではなく、ライバルチームが大きな改善を見せた結果であるという側面が強い。
アストンマーティンの昨年マシンAMR23は、シーズン開幕当初は2~3番手の速さを誇っていたが、各チームがアップデートを投入し始めると次第に相対的なパフォーマンスで後れを取るようになり、最終的にはコンストラクターズランキング5位に終わった。
アストンマーティンはランキング5番手という位置を大方固めたようだが、今季はヨーロッパ戦が始まった当初、調子を上げてきたRBの接近を許した。
こちらはアストンマーティンがエミリア・ロマーニャGPで持ち込んだアップデートに起因するモノ。チームは新しいフロントウイングやフロア、ボディワークなどを投入することで、全体的なパフォーマンス引き上げを狙ったが、より運転が難しいマシンになってしまった。
エミリア・ロマーニャGPではアロンソがフリー走行でクラッシュを喫し、予選Q1敗退と、ドライバーたちはアップデート後のマシンに手を焼いた。当然のことながらチームは調子を崩し、続く4戦のうちカナダではダブル入賞を果たすも、その他のレースではポイントに手が届かなかった。
「我々のマシンには、セットアップやドライビングが少し難しくなるようなバランス特性がある。しかし、ほとんどのチームはそれと戦っていると思う。常に妥協が必要なのだ」
アストンマーティンでパフォーマンスディレクターを務めるトム・マッカローはそう語った。
「とはいえ、レースで戦うライバルに対して競争力を発揮するためには、マシンにベースとなるパフォーマンスを追加する必要がある。(スペインとオーストリアでは)サーキットの性質上、少し物足りなかった。カナダでは同じスペックのマシンで、もっと競争力のある週末を過ごすことができた。その理由はある程度理解している」
AMR24の問題は、コーナーの半径が大きかったり、速度域が高かったりすると再発することが多いと理解されている。それゆえ、バルセロナやレッドブルリンクの最後のセクターふたつでパフォーマンスを発揮できなかったのだ。
GPSデータによると、アロンソはレッドブルリンクの最終コーナーふたつでスロットル操作に苦労しており、ドライバーがマシンに荷重をかけなければならないコーナーでの自信のなさがうかがえた。
そこでアストンマーティンは、イギリスGPで新しいフロントウイングを投入。舞台となるシルバーストン・サーキットに多い高速コーナーでの弱点を克服しようとした。
その甲斐あってか、アストンマーティンは7位と8位を獲得。アロンソは新しい調整によってチームが「正常に戻った」と語った。
ただ、チーム代表のマイク・クラック代表は「もう少しコンサバにしたい」と考えている。またダブル入賞には満足しているものの、アストンマーティンの2台が6位フィニッシュを果たしたハースのニコ・ヒュルケンベルグに対してより大きなチャレンジができなかったことを懸念ししている。
AMR24の次なるステップについてマッカローは、アストンマーティンの開発路線の目標はふたつあるという。ひとつはAMR24に“効率的な”ダウンフォースを加えることと、もうひとつは長いコーナーでの厄介なマシン特性を抑え続けることだ。
アストンマーティンは次のハンガリーGPとベルギーGPの2レースでアップデートを計画しており、サマーブレイク前にチームが上昇気流に乗ることを期待している。
「バーレーンでの初走行から、昨年のマシンと比べて、我々が軽減しようと作業を行なっている部分でいくつかの特性が見えたと思う」とマッカローは説明した。
「我々は純粋なベースのダウンフォースを追加することでバランスを取っている。今の特性では、効率的なダウンフォースを加えればマシンは速くなるからね。それはみんな知っている。そのふたつのバランスを取っているのだ」
「マシンバランスは、長いコーナーの方が難しいかもしれない。コーナーが短いサーキットよりも、そちらの方が難しい。そこではバランスがそれほど重要ではないのだ」
「色々とトレードオフしていくものだ。最終的には、サーキット側で作業がしやすく、ドライバーが運転しやすいマシンにしていきたい」
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