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EV一辺倒と思ったら大間違い! バイデン政権のアメリカでは急速に水素エネルギーにシフト中! 今後はどうなる?

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EV一辺倒と思ったら大間違い! バイデン政権のアメリカでは急速に水素エネルギーにシフト中! 今後はどうなる?

 2020年代の自動車業界はカーボンニュートラルが大きなキーワードだ。水素エネルギーに活路を見出す日本に対して、アメリカやヨーロッパは電動化が主流というイメージを持っている人もいるのではないだろうか? しかし、実はアメリカでも水素シフトの流れは活発化してきているのだ。

文/西川昇吾、写真/KENWORTH

EV一辺倒と思ったら大間違い! バイデン政権のアメリカでは急速に水素エネルギーにシフト中! 今後はどうなる?

■バイデン政権で水素ビジネスが活発化

水素自動車は日本での普及は乏しいが、アメリカでは国を挙げて行われていたのは驚きだ

 実はここ数年でアメリカの水素ビジネスは活発化してきている。それはバイデン政権下になり、脱炭素を推進する流れが加速したのが大きい。

 その流れにはもちろん電動車も含まれるわけだが、水素を2030年までに年間1000万トンのクリーン水素(生成過程でCO2を排出しない水素)生産する目標を掲げて、95億ドル(日本円で1.3兆円)の予算や巨額の税制控除を打ち出したのだ。

 大統領が変われば世の中のトレンドが大きく変わるのがアメリカの社会なのだが、この政策から水素ビジネスが一気に加速しているのは間違いない。

 アメリカ国内はもちろん、国外の企業も進出し水素ビジネスに関する投資が集まっている。まさに資本主義社会らしい盛り上がりを見せている。

 実はアメリカが2023年現在生産しているグリーン水素(再生可能エネルギーを理由して水を電気分解することで製造する水素。クリーン水素に該当する)は年間47300トンで世界トップとなっている。

 もちろん、市場や経済規模的にアメリカが大きいからという理由は大きいが、意外と(?)アメリカは水素エネルギー先進国なのだ。

■乗るしかない、このビッグウェーブに……アメリカの水素シフトに日本企業も相次いで参加

 また、トヨタはアメリカのトラックメーカーであるケンワースと共同で水素FCを搭載した大型商用トラックを開発し、2021年に実証実験を行った。

 トラックの大きさであっても当時15~20分の水素充填400~500マイル(約644~805キロ)まで走行可能と発表されていた。物流ビジネスにもアピールできる成果と言える。

 また、アメリカの水素ビジネスで日本企業のポジションを確立するために、2021年にはアメリカで水素ビジネスを行っている日系企業によって構成される日本水素フォーラムも設立された。

 新たに参加する企業も増え、アメリカでの水素ビジネスがアメリカ企業だけが牛耳る状態にならないように対抗していると言えるだろう。

■自動車に関しては日本メーカーとタッグを組む

日本の自動車メーカーがこれまで培ってきた水素技術を生かせるのは、この上なく嬉しい出来事だ

 このように水素ビジネスが活発化してきているアメリカだが、自動車に関する水素ビジネスやテクノロジーは日本の自動車メーカーに比べて進んでいない部分も多い。

 ホンダとGMが共同で開発した燃料電池システムの量産が始まったところが目新しいニュースといったところだ。

 トヨタもトラックメーカーのパッカーに次世代燃料電池モジュールを搭載した、燃料電池トラックの開発・生産拡大で合意したと昨年発表があった。

 アメリカは自国内企業で経済を回すという風潮があるように思えるが、このようにアメリカ企業とタッグを組むことが出来ればアメリカの社会にスムーズに受け入れてもらえる可能性が高いだろう。

 日本の自動車メーカーがこれまで培ってきた水素技術を今こそアメリカに売り込むチャンスとも言える。

 大統領選の結果次第ではまた社会のトレンドが変わってしまうかもしれないが、日本の自動車メーカーが今後アメリカの水素ビジネスでどのようなポジションになるのかも注目していきたい。

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みんなのコメント

61件
  • lav********
    製造コスト廃棄コスト
    を考えるとEVは現実的ではない。
  • hum********
    あたり前だろう、EV一択なんて一国の政府が考えるわけが無い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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