1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)と『GQ JAPAN』編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、今年新型が日本でも発売された日産のスポーツカー「フェアレディZ」の4代目だ!
うんと官能的になったスポーツカー
ステアバイワイヤシステムはびっくり仰天の新技術!──新型レクサスRZの異次元の走りに迫る
少年I スポーツカーに乗ろうと思う。
探偵 なんですか!? いきなり。
少年O 1989年に日本で発売された4代目のZ32型フェアレディZのキャッチコピーですね。その前のZ31型(1983年)と較べて、贅沢で、かつ、うんと官能的になったという印象が強いモデルです。
探偵 今見るとZ31型は、コンパクトだし、わかりやすいスタイリングだしで、なかなかヨイですな。
少年I 今回の1995年型「フェアレディZバージョンS・2by2・Tバールーフ」のオーナー、菊島さん(32歳)です。IT系の企業で、いわゆる“インフラ・エンジニア”をやっていいます。菊島さんは高校生のころ、Z32を知り、以来、2011年に今回の車両を購入するまでずっと憧れのクルマだったそうです。
探偵 このクルマが発売された年に私は生まれています。当時のことはリアルタイムで知らないのですが、かなり話題になったんですよね。
少年O ラグジュアリーな雰囲気とスポーティさとが、うまくミックスされていたのが印象的でした。とくに低いノーズやフレアのついたフロントフェンダー、それに一筆書きのようにきれいな弧を描いたウインドウ・グラフィクスなど、スタイルもよかったですね。Z31にあった2.0リッター・エンジンがなくなり、ターボ(280馬力)とノーマルアスピレーション(230馬力)というふたつの3.0リッターV6ガソリン・エンジンを載せていました。
少年I Z32は、2シーターと、2プラス2とでホイールベースも全長も異なっていました。
探偵 ぜいたくなグレード構成ですね。
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少年I 今回、探偵団が取材させてもらったのは、2プラス2ボディです。菊島さん自身、2シーターよりも流麗なプロファイル(側面からの眺め)の2プラス2ボディが好きだということです。
探偵 同感です。
少年I 菊島さんは、アストンマーティンやポルシェを頂点にした大きめサイズの2プラス2クーペが好みとのことで、それもあってZ32の稀少度が高いマニュアル変速機モデルを手に入れたそうです。イメージどおりのクルマでほんとうに嬉しかった、と。
少年O 搭載する「VG」系の6気筒エンジンは、Z31にも搭載されていましたが、Z32のために、クランクシャフトの剛性アップ、ケースの軽量化、吸排気系の全面的見直しなど、専用のチューニングが施されています。同時に、片バンク(3気筒)ごとに、スロットルチャンバー、エグゾーストマニフォルド、触媒、マフラーと独立させた「ツインインテーク・ツインエグゾーストシステム」が採用されました。足まわりは前後ともにマルチリンク式。車種によっては、スーパーHICAS(ハイキャス)という電子制御の4輪操舵機構が組み合わされていました。
探偵 時代でしょうか。なんてぜいたくなのでしょう!
少年O スーパーHICASは、R32スカイラインと共用する技術ですね。当時は「技術の日産」といって、スポーティな走りのための技術が、さかんに日産車には搭載されました。
少年I 菊島さんのバージョンSは、1993年9月に発表されたモデルで、オーディオやパワーシートを省き軽量化を図るとともに、レカロシートやBBS社製16インチアルミホイールも選べました。菊島さんのモデルは、ノンターボの230馬力仕様。スーパーHICASは装着されていません。
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俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.19─ポルシェ911(タイプ964)1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、近年、中古車市場での高騰が止まらないポルシェ911のタイプ964だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.15─メルセデス・ベンツ560SEC1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、探偵が以前より気になっていたメルセデス・ベンツのラグジュアリークーペ「560SEC」だ。Cars俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.5──シトロエンCX「ボ、ボ、ボクらは少年探偵団・ヤングタイマー探訪記第2部」のはじまりです。1980年代、1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。取り上げるのは、[シトロエンのCX](https://web.citroen.jp/brand/gallery/catalog/pdf/cx/citroen_cx_series.pdf){: rel="nofollow" target="_blank"}だ。人気が高まりつつある4代目
探偵 ドライブすると、期待以上の走りが味わえました。
少年I 菊島さんはフライホイールを軽量化しているんですね。
探偵 それもあってシュンシュンと上までエンジン回転が上がるし、27.8kgmとエンジントルクもまずまずあるので、加速もいいです。ノンターボのよさでしょうか。上までなめらかに回転が上がっていくのは気持ちよかったです。コンディションもかなり良くて、オーナーの愛情をひしひしと感じました。
少年O Z32は北米を主市場にしていただけあって、GTに近いスポーツカーでした。なので、ロング・ツーリングはお手のものです。菊島さんのクルマのようにTバールルーフ車はルーフを取り外すと、オープン感覚を楽しめます。じっさいには1992年に控えめなロールオーバーバーをつけたコンバーティブルも市場に投入されていますが、乗っているひとにとってオープン感はそんなに違わないですね。
少年I 菊島さんは、60万円ほどで購入してこれまでに450万円ほどメインテナンスのために支払ってきたそうです。
少年O 現在、Z32の中古車市場での価格は、20万円台から1800万円台までと、かなり幅があります。
少年I 菊島さんは、Z32愛が高じて、じつはもう1台、1989年のターボのAT車を所有しているそうです。そちらは低走行で、Z32の価格が上がりはじめる傾向を見せはじめたときに、思いきって購入。大事にしていて、「ほとんど乗りません(笑)」とのことです。
少年O 日産エンジニア入魂の仕上がりという感じですが、北米市場でスポーツカーの保険がガーンと値上がりした余波を受けて販売がいきなり低迷。日本でも不況下にあって、400万円前後という高価格のため販売がふるわず、はたして2000年に生産中止の憂き目に遭ってしまいます。
探偵 キャラがたっているモデルだけに残念です。
少年I そのあと、2002年に新しい5代目Zが出ますね。
少年O 5代目もそう悪いクルマではなかったけれど、スタイルは賛否両論あっても不思議でないですねえ。
探偵 ようやく2022年の新型で“Zらしさ”を取り戻したようにも思えます。なにはともあれ、Z32は路上でたまに見かけます。パッと目をひくけれど、おとなっぽい華やかさをもっているクルマでした。
【プロフィール】
俳優・永山絢斗(ながやまけんと)
1989年3月7日生まれ。東京都出身。2007年『おじいさん先生』(日本テレビ系列)で俳優デビュー。連続テレビ小説『おひさま』や『べっぴんさん』(NHK総合)、『ドクターX~外科医・大門未知子~ 第5シリーズ』(テレビ朝日系列)、そして2021年には『俺の家の話』(TBS系列)に出演。映画では2010年の『ソフトボーイ』で第34回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。
出演情報/
・映画『冬薔薇』2022年6月3日(金)全国ロードショー
・WOWOWオリジナルドラマ「ダブル」6月4日(土)22時30分より放送・配信スタート
・映画『峠 最後のサムライ』2022年6月17日(金)全国ロードショー
・映画『LOVE LIFE』2022年秋 全国ロードショー
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メルセデス・ベンツ500E
ランチア・デルタHFインテグラーレ
マセラティ・ギブリ(2代目)
メルセデス・ベンツGクラス(2代目)
アルファロメオ・スパイダー(初代)
日産PAO
スバル・レガシィ・ツーリングワゴン(初代)
ユーノス・ロードスター(初代)
ホンダ・NSX(初代)
シトロエンCX
メルセデス・ベンツSクラス(W126)
ローバー・ミニ
フェラーリ360モデナ
フォードRS200
フォード・エスコート(マーク1)
マツダRX-8
トヨタ・セルシオ(初代)
日産・フェアレディZ(2代目)
フォルクスワーゲン・ビートル(タイプ1)
メルセデス・ベンツ560SEC
フォルクスワーゲン・コラード
アストンマーティンDB5
いすゞ・ピアッツァ(初代)
ポルシェ911(タイプ964)
三菱ランサーエボリューションIX
ホンダ シティ・ターボII
シボレー・タホ(初代)
三菱GTO
シボレー ・コルベット(4代目)
まとめ・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) スタイリスト・Babymix ヘア&メイク・新宮利彦
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