4月12日(金)から14日(日)にかけて、佐賀県唐津市を中心に2024全日本ラリー選手権第2戦『ツール・ド・九州2024 in 唐津』が開催された。眞貝知志と安藤裕一のペアを擁し、ダイレクト・オートマチック・トランスミッション(DAT)を搭載する『トヨタGRヤリスGR4ラリーDAT』でトップカテゴリーのJN-1クラスに参戦するTOYOTA GAZOO Racing(TGR-WRJ)は、今戦を6位で終えた。
「人材育成」と「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の実践を目的に、全日本ラリー選手権に参戦するTGR-WRJ。今季第2戦となった唐津では参戦車両に、この4月に発売された“進化型GRヤリス”と同じ外装が与えられた。
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このアップデートとあわせて冷却系統が見直しされたほか、前戦のラリー三河湾後には4日間のテストを実施し、開幕戦で得た知見をベースにサスペンションを含めた足回りのセッティング改良も行われている。
迎えた唐津ラウンドは比較的スムーズな路面が特徴だが、大きく回り込んだ見通しの悪いコーナーも多く、ドライバーの技量が試される一戦。競技前に行われるレッキ(下見走行)を終えた眞貝は「とくに最終日は、路面を苔が覆っている場所もあり、ドライビングには注意が必要」と警戒を口にした。
13日(土)の競技初日“レグ1”、眞貝は曲がりくねったコーナーに苦しみ思うようにペースを上げられず、首位から1分36秒1差をつけられてしまう。それでも高速コーナー中心のSS3では3番手タイムをマークするなど、新たなセッティングの有効性も証明した。
総合6番手で最終日“レグ2”に入った眞貝はその後も大きなミスなくすべてのステージを駆け抜け、最終的に6位でフィニッシュ。TGRチームとしては短いインターバルで続く次戦の久万高原ラリーに向けて、有用なデータを収集することができた。
「今回はチームのリズムを取り戻すためにしっかり準備をして、完走をターゲットに挑みました」と語るのは、TGR-WRJの豊岡悟志監督。
「その目標を達成できて良かったです。眞貝選手は事前テストもやりましたし、セッティングを含めて、クルマの理解を深めることができたと考えています。ドライバーがクルマと対話し、それを我々も共有して開発へフィードバックし学び続けていくことが、この活動の意義です。今回はそれがしっかり達成できていると感じています」
その眞貝は唐津を気持ちよく走ることができたと述べるとともに、この後の連戦に向けポジティブに終えられたと語った。
「前戦のラリー三河湾は残念な結果に終わりましたが、そこで得た気づきもありましたし、唐津の前にはしっかりとテストを行うこともできました。今回のラリーではクルマが絶好調だったこともあり、ラリー全体を通じて気持ちよく走ることもできました」
「また、テストで試したことが、状況によってはとても有効に働くことも分かった点は収穫です。今シーズンは唐津から短いインターバルで3つのターマック(舗装路)ラリーが続きます。2週間後の久万高原に向けて、前向きな気持ちで終えることができたと考えています」
TGRチームが挑む全日本ラリー選手権の次戦は第3戦『久万高原ラリー』。愛媛県久万高原町が舞台となる同イベントは、4月26~28日に開催される。
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