2022年3月27日(日本時間28日)に行われたF1第2戦サウジアラビアGPで、メルセデスのルイス・ハミルトンは10位に終わった。予選Q1で屈辱的な敗退を喫し、決勝ではなんとかポイントを獲得したものの優勝争いにはまったく絡めなかった。常勝メルセデスにいったいなにが起きているのか。
タイヤ交換のタイミングにも恵まれず
開幕戦でフェラーリ、レッドブルに大きな差をつけられたメルセデスに焦りがあったかもしれない。ハミルトンはフリー走行からタイムを伸ばせず、フリー走行1回目9位、2回目5位、3回目11位と低迷。滑りまくるマシンに手を焼いていた。
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迎えた予選ではQ1であろうことか16番手にとどまり、ここで敗退となった。走っても走ってもタイムを削れない姿は痛々しいほどだった。「フリー走行3回目で感触がよくなっていたので、その方向にセッティングを進めたが失敗でした。リアがグリップを失い、マシンをうまくコントロールできませんでした」とハミルトンは予選後に語る。
決勝ではほとんどのドライバーがミディアムタイヤをスタートに選んだのに対して、ハードタイヤをチョイス。他とは異なるタイヤ戦略でジャンプアップを狙ったが、ミディアムタイヤ交換時期にさしかかるタイミングでセーフティカーが入ってしまう。
ここでタイヤ交換をしては、ハードタイヤを選択した意味がなくなると判断したハミルトンはステイアウト。ミディアムタイヤスタートが有利な展開となる中、次のタイヤ交換のタイミングを待つことになった。
レース後半、6番手まで追い上げていたハミルトンだったが、またも不運に悩まされることなった。フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がスローダウンし、さらにダニエル・リカルド(マクラーレン)がピットレーン入り口付近でストップして、残り12周目時点でバーチャルセーフティカーが導入される。
ハードタイヤでスタートしたドライバーにとってはタイヤ交換の好機のはずだが、ケビン・マグヌッセン(ハース)とニコ・ヒュルケンベルグ(アストンマーティン)がすぐさまピットストップを行えたのに対して、ハミルトンはタイミング悪くピットがクローズとなってしまい、ピットに入れなかった。結局ハミルトンはタイヤ交換の好機を生かせず、彼らよりも3周後のグリーンフラッグでピットストップを行い大きく後退。終盤、ミディアムタイヤでプッシュするも、マグヌッセンの後ろ、10位でフィニッシュとなった。
ハミルトンはレース後「予選での失敗で、週末は厳しいものになってしまいました。本当にがっかりしています。でも戦い続けなければなりません。僕たちは素晴らしいチームで、ポテンシャルのあるマシンがあります」とコメントしている。
タイヤを供給するピレリは「50ラップの決勝レースはハードとミディアムを使った1ストップ戦略となりました。ハードタイヤでスタートした3人のドライバーは最後のスティントでミディアムタイヤを使用してプッシュしましたが、ハードタイヤは最後まで劣化も少なく良好な性能を示しました。このことはルクレールがフィニッシュの2周前にファステストラップを記録したことでも明らかです」と分析している。
たしかにタイヤ交換がスムーズが行えていたとすれば、ハミルトンの6位、あるいは5位もあったかもしれないが、フェラーリとレッドブルには迫ることはとてもできなかった。ここからメルセデスがどう巻き返していくのか、次戦第3戦オーストラリアGPは4月8日開幕する。
2022年F1第2戦サウジアラビアGP決勝 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)50周
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+0.549s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ)+8.097s
4位 11 S.ペレス(レッドブル)+10.800s
5位 63 G.ラッセル(メルセデス)+32.732s
6位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+56.017s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+56.017s
8位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)+62.946s
9位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ)+64.308s
10位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+73.948s
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みんなのコメント
ほんとにレース見てた?
クローズされる前に入ってもせいぜい9位
赤旗でも出ない限り6位以上は無理だった
フェラーリは年間3位ぐらいぐらいに調整。