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フェルスタッペン、2度目のリスタートでグリッドからはみ出るもペナルティなしの理由。レギュレーションでは「タイヤの接地面」の位置を規定

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フェルスタッペン、2度目のリスタートでグリッドからはみ出るもペナルティなしの理由。レギュレーションでは「タイヤの接地面」の位置を規定

 F1オーストラリアGPの決勝レースで優勝したレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2度目の赤旗中断からの再スタート時に、マシンがグリッドボックスからはみ出しているように見えた。しかしこれは、F1のスポーティングレギュレーションに記載されている文言には違反していなかったため、ペナルティの対象とはならなかった。

 フェルスタッペンはF1オーストラリアGPを逃げ切り、今季2勝目を挙げた。しかし、最初のレーススタート時には加速がうまくいかず、メルセデス勢に先行されるというシーンもあった。

■F1オーストラリアGPから、グリッドボックスが20cm拡大。開幕2戦での”はみ出し”ペナルティを受け

 今回のレースは、度重なる赤旗中断、そしてそこからの再スタートが繰り返された。2度目の赤旗中断からの再スタートで、フェルスタッペンがもし出遅れてしまえば、かなり多くのモノを失うことになっていただろう。そのためフェルスタッペンは、非常にアグレッシブな形でグリッド位置にマシンを停車させた。

 フェルスタッペンのマシンはこの時、ノーズの先端を右、つまり2番グリッドに並ぶハミルトンの方向に向け、その進路を塞ごうとする意思が見て取れた。その時の写真を見ると、彼のマシンのノーズとフロントウイングは、グリッドボックスのホワイトラインよりも、はるかに前方にあることが分かる。

 今季はここまで、グリッドボックスに関するペナルティが相次いだ。開幕戦ではエステバン・オコン(アルピーヌ)が、そして第2戦ではフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が、グリッドボックスからはみ出していたとして、ペナルティを科された。これを受け今回のグランプリから、グリッドボックスの幅が拡大されたばかりだ。

 今回のフェルスタッペンのグリッド停車位置も、オコンやアロンソの事例と同じように、グリッドをはみ出していたように見える。しかしスチュワードがフェルスタッペンにペナルティを科すことはなかった。

 F1のスポーティング・レギュレーションの文言では、ドライバーが整列しなければならないグリッド位置については、タイヤの位置についてのみ言及されている。その観点では、フェルスタッペンの停車位置に問題はなかったのだ。

 グリッドボックスに関する記述は、スポーティング・レギュレーションの第48条に記載されている。オコンとアロンソはこの条項に違反したが、フェルスタッペンはそうではなかった。

 レギュレーションでは、以下の場合に違反があったとみなされると定められている。

『スタートの合図の時点で、フロントタイヤの接地面の一部が、ライン(前方および側方)の外側にあった場合』

 今回のフェルスタッペンのホイールの位置を見返してみると、フロントタイヤの一部は確かにラインからはみ出していた。しかし、接地面がグリッドボックスの外にはみ出してはいなかった。つまりフェルスタッペンは、ギリギリのポジション取りを行ない、1コーナーに向けできる限り良いスタートを切ろうとしたケースだと言える。

 ただ現代のF1マシンは、コックピットからの視界がかなり限定的であるため、フェルスタッペンがどのようにしてこのギリギリのポジションにマシンを停めることができたのか……それは疑問点のひとつと言えるかもしれない。

 フェルスタッペンはこの件について、最初に停止した後、もう少しスペースがあると感じたために、クルマを少し前に進めたと説明した。

「正直に言うと、少しブレーキを踏むのが遅くて、基準となる部分が少し分からなかったんだ」

 そうフェルスタッペンは言う。

「でもよく見てみると、『ああ、まだもう少し余裕がある』と思ったんだ。それで、実際に少し前に進んだ」

「本当にギリギリだった。でも、ギリギリな部分を越えることはなかったんだ。終盤は日差しもとても厳しかった。ターン1やターン3の視界は、かなり厳しいモノだったんだ」

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