■モーターショーではないがクルマ業界で重要なイベントのCES
東京モーターショーをはじめ世界各地で華やかなモーターショーが開催されていますが、その中でも、重要なショーとされているのが、北米のデトロイト、欧州のフランクフルト/パリ(隔年開催)とジュネーブ、中国の北京・上海(隔年開催)、日本の東京モーターショーといわれています。
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ところが近年、それらの華やかなモーターショーを差し置いて、自動車業界が注目するイベントがあります。それが、毎年1月にアメリカのラスベガスで開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(以下、CES)です。
その名の通りエレクトロニクスのショーであり、いわゆるモーターショーではありません。ではなぜ、それほどまでに自動車業界が注目しているのでしょうか。
CESはエレクトロニクス技術・製品の展示会としてスタートし、オーディオ&ビジュアル、ゲーム、コンピューター、スマートフォンなどの世界的なショーとして成長してきました。
そして2010年ごろから、アメリカの自動車メーカーを中心に、カーエレクトロニクス関連の新製品お披露目の場として、CESを選ぶケースが目立つようになりました。
カーエレクトロニクスの重要性が高まるとともに、おのずとCESでの自動車関連展示も増えていき、CESは家電とカーエレクトロニクスのショーである、という認知が定着するようになりました。
いま、限定された条件のもとクルマのシステムが運転を行なう「レベル3」の自動運転が実現している状況もあり、世界中の自動車メーカーが最先端のCASE(“Connected(つながり)/Autonomous(自動化)/Shared(シェアリング)/Electric(電動化)”の頭文字をとった略称)と、MaaS(マイカー以外のすべての交通手段による移動をひとつのサービスとしてとらえ、繋ぎ目なくつなぐ新たな“移動”の概念)を発表する場としてCESほどふさわしい場はない、と考えるまでに重要度の高いショーとなっています。
前回のCES2018では、トヨタの豊田章男社長がプレスカンファレンスに登場し「トヨタは自動車会社を超え、モビリティカンパニーになる」と宣言し、大きな話題となりました。
これほどまでに重要な発表をする場として、トヨタはCESを選んだということです。自動車業界が注目せざるを得ないショーであることが、これで証明されたといえます。
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