鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーGT第3戦の予選。その中で最も注目を浴びていたのは、やはりと言うべきか、前戦富士での大クラッシュから復活を遂げた3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zだった。
大クラッシュの3号車はドライバーの高星明誠こそ無事だったものの、マシンは原型をとどめないほどのダメージを受けたため、シャシー及びエンジンの交換を余儀無くされた。富士戦から鈴鹿戦までのインターバルは3週間と少しと、決して十分な時間があった訳ではないが、その中でも3号車のスタッフは無事マシンを蘇らせ、鈴鹿に乗り込んできた。
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迎えた予選、3号車は躍動した。まずQ1を担当した千代勝正が、1分44秒230という好タイムをマーク。それまでのコースレコードを更新してみせた。そして千代からバトンを受け継いだ高星も、Q2で1分44秒425を記録した結果、3号車は3番グリッドを獲得した。アタックを終えたドライバーがマシンを降り、チームのピットに戻っていく中でグランドスタンドは拍手喝采となったが、これはポールポジションを獲得した19号車WedsSport ADVAN GR Supraだけでなく、3号車にも向けられたものだったに違いない。
千代曰く、3号車は走り出しこそマイナートラブルなどがあったものの、予選ではかなり良い状態に仕上がっていたという。
「前回のクラッシュの後、クルマを組み上げてくれたチームの皆さんのおかげでここに並ぶことができました」
「タイヤのグリップなどもこれまで鈴鹿を走った中で一番良かったし、思い切りアタックできました。チームに感謝ですし、ミシュランさんも良いタイヤを用意してくれました」
また千代は、Q1突破後に公式中継のインタビューに応える際も、Q2で力走する高星をモニター越しに見つめる際も、溢れる感情を抑えようとしているような表情に見えた。これについて彼はこう話した。
「僕たちドライバーは、走る時は無心で走っていて、自分たちの仕事に集中しています。でもミツ(高星)が走っている時は願うしかないので、『このまま行ってくれ!』と念を送っていました」
「3週間前は『どうなることか』という状況でしたが、こうして走れていることに感謝したいし、チームの頑張りに対してドライバーが応えないといけないと思うので、一生懸命走ってみんなでしっかりやり遂げたいなと思います」
「鈴鹿の暖かいコンディションでは過去に良いレースができていますし、決勝も自信を持って臨めます。チームが一生懸命やれば結果はついてくると思います」と自信を見せた千代。このインタビューに応える最中も、こみ上げるものを堪えているようにも見受けられたが、「明日が本番なのでね(笑)。チェッカーまで走り切りたいなと思います」とはにかんだ。
ひと通りインタビューを終えた後、去り際に「(優勝したら)泣いちゃうね」と笑った千代。彼の嬉し涙は見られるのか。決勝は明日(5月29日)14時半スタート予定だ。
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みんなのコメント
ても最終的に23号車がいい所に来るんだろうな