海外でしか販売されていないホンダ多く
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
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日本国内ではNボックスを始めとした軽自動車や、先日フルモデルチェンジを果たしたばかりの4代目フィットの販売好調が伝えられているホンダ。
言うまでもなくNシリーズは日本独自の軽自動車という規格で作られているため、国内専売モデルとなるが、その一方で海外でしか販売されていないホンダも多数存在している。
そもそもホンダは日本メーカーの中でいち早く海外での現地生産を始めたメーカーでもある。
仕向け地にマッチした車種をリリースするのに長けたメーカーと言えるかもしれない。
そういった点では、アメリカ市場で販売されているリッジラインはその最たるモデルと言えるだろう。
日本では想像つかず? 大型ピックアップ
日本でのホンダのイメージからは想像もつかない全長5m超のピックアップトラックであるリッジラインは、まさにアメリカ市場でのピックアップトラック人気の高さ故に生まれたモデルである。
現在販売中のモデルは2代目で、搭載されるエンジンは初代に引き続き3.5LのV6エンジン。日本では大排気量の部類に入るエンジンだが、アメリカでは「小さい」と判断されるのが驚きだ。
廉価グレードには2WD仕様も用意されるが、本格的なフレームを持つトラックシャシーではなく、大型SUVのパイロットとプラットフォームを共有しているため、前輪駆動となる点はホンダらしさを感じるところだ。
フィットよりもコンパクトな入門モデル
前述したように、日本では軽自動車という規格が存在するためにエントリーモデルはNシリーズということになり、フィットはNシリーズよりもやや高いスタート価格が付けられている。
そのため、一部の海外市場ではフィットよりもコンパクトで安価なモデルが設定されている。それがインドネシアなどで販売されている「ブリオ」である。
現在、インドネシアで販売されているブリオは2世代目で、ボディサイズは全長3800mm×全幅1680mm×全高1485mmとフィットよりも一回り小さく、搭載されるエンジンも直列4気筒SOHC1.2Lとなっている。
価格もフィットが日本円でおよそ170万円~のところ、ブリオは100万円~となっており、まさに日本におけるベーシックな軽自動車と同じような感覚のシティコミューターというキャラクターだ。
ただ、2代目ブリオには「RS」という日本のユーザーにもおなじみのスポーティグレードが用意されている。エンジンこそ標準モデルと共通ながら、専用のエアロパーツや足回り、そして専用ボディカラーまで用意され、内装もブラックを基調としてオレンジの差し色をあしらったスポーティなものになっている。
これで日本円にして130万円弱なのだから、日本で乗ってみたいと思う人も少なくないのではないだろうか(現地生産車なので簡単ではないだろうが)。
日本でおなじみなのに日本で買えない?
日本では1972年の登場以来、長らくホンダのベーシックカーとして人気を誇っていたシビック。
しかし、フィットの登場などもあって2010年で一度販売が途切れ、現在販売されているモデルは2017年におよそ7年振りに復活したモデルとなっている。
そんなシビックだが、日本で販売されているセダンとハッチバック以外に、北米市場では2ドアクーペがラインナップされているのだ。
そもそもシビックのクーペモデルは5代目モデルから設定されており、日本でもアメリカから輸入される形で販売されたこともあったが、現行モデルではクーペの販売はされていないままとなっている。
また、日本ではホンダのフラッグシップミニバンとして販売されているオデッセイだが、北米市場では全く異なる車両がオデッセイ名義で販売されている。
初代オデッセイこそ日本と北米で同じモデルが販売されていたが、北米市場では小さいという声があり、2代目からは日本仕様と北米仕様で異なるモデルがオデッセイとして販売されているのだ。
ちなみに2代目オデッセイの北米モデルは「ラグレイト」という名前で日本でも販売されていたが、やはりユーザー層が違い過ぎたのか、1世代のみで販売を終了してしまっている。
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