フロントグリルにライトストリップを内蔵
フォルクスワーゲンが、8代目となる新型ゴルフのエクステリアとインテリアを描いたスケッチを公開した。実車は今月中に発表される予定だ。
この長年販売されているハッチバックの最新型は、ドイツ・ウルフスブルクにあるフォルクスワーゲン本社で10月24日に発表が予定されている。発売は来年の初めになる見込みだ。新型ゴルフは既に様々な段階のカモフラージュを施したテスト車両が目撃されているが、今回のスケッチでは初めて公式に明らかにされた完全な新型ゴルフの完成形を見ることができた。
エクステリアを描いたスケッチを見ると、新型ゴルフが伝統的なデザインを受け継ぎながらも、フロントグリルを横切る細長いライトストリップと、その下に一体化されたヘッドライトを装備することが確認できる。フロント・バンパーとグリルも刷新されている。フォルクスワーゲンは以前、新型ゴルフのデザインが「これまで以上にダイナミック」になると約束していた。
デジタル化が進むインテリア
インテリアのスケッチは、大規模な変化を予感させる。物理的なスイッチやダイヤルの類はほとんど廃止され、それらの機能の多くがダッシュボード中央に備わるタッチスクリーンに統合されるようだ。このスクリーンの横には、デジタル・インストゥルメント・ディスプレイが装備されている。
また、通風口がダッシュボード全体を横切る細長いスリットに組み込まれていることもわかる。フォルクスワーゲンは新型ゴルフのインテリアを「ニュー・デジタル・コクピット」という言葉で表現し、「デジタル化とコネクティビティの面において、新たな流行を切り開くことになるだろう」と述べている。このデジタル化の推進によって、様々な先進運転支援機能と、オンラインを利用した機能やサービスの提供を実現するという。
フォルクスワーゲンは新型ゴルフが、環境性能をさらに高めたエンジンを揃え、新設計のサスペンションによってハイドリングも向上すると述べている。
48Vマイルドハイブリッドを採用
AUTOCARでは既に、新型ゴルフに48Vマイルドハイブリッドが採用されるとお伝えした。
また、プラグインハイブリッドはパフォーマンスを重視したGTEのほか、パワーを控えめにしたもう1つのモデルが設定されることもわかっている。フォルクスワーゲンの研究開発部門重役を務めるフランク・ベルシュによれば、新型GTEは現行のGTIと同等の245ps程度に、そしてもう1つのPHEVゴルフは204psほどになるとのこと。既にフロントフェンダーに充電ポートを備えたPHEVのプロトタイプが目撃されている。
なお、次期型モデルでは、電気自動車版のeゴルフは開発されていない。フォルクスワーゲンの新型電気自動車であるID.3がそれに取って代わるからだ。
エンジンは1.0L直列3気筒および1.5L直列4気筒のガソリンに加え、大幅に改良を受けた2.0L直列4気筒のディーゼルも用意される。VWによれば、このEA288エボというコードネームで呼ばれるTDIエンジンは、パワーとトルクが平均9%向上し、CO2排出量は平均10g/km減少したという。
新型ゴルフ8には、現行型ゴルフ7で使われているMQBプラットフォームの改良型が用いられる。ホイールベースとトレッドはわずかに拡大され、車内と荷室の広さが増す見込みだ。車体は軽量な素材を多用することで、重量が50kgほど軽くなると言われている。
製造過程も見直され、効率の向上が図られる。ゴルフはフォルクスワーゲンのラインナップでも販売台数が非常に多いモデルなので、これによる利益は大きい。効率化のため、3ドア・ハッチバックは廃止になると見られている。
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