骨太の設計思想。各部の改良で本物の味わいが濃厚に
ランドクルーザー・シリーズの2021年1-9月の販売台数は2万6231台。高価なモデルながら堂々のSUV販売ベスト10入りを果たした。台数はシリーズ全体だが、約9割がプラドという。現行4thモデルは2009年デビューのロングライフ車。骨太の設計の効果だろうか、年を重ねるごとに本物感が高まっているように感じる。
販売では多数派のプラドにも注目したい。トヨタ・ランドクルーザーが築き上げてきたアイデンティティと信頼
実際の改良も積極的に行われている。デザインやドライブフィールは時代に合わせてアップデート。最新版はインテリアがリフレッシュされ高級感が増し、装備も充実した。
エンジンは、かつてはガソリンのV6もあったが、最新版はいずれも直4の2.8リッターディーゼルと2.7リッターガソリンの2本立てだ。
走りの完成度は高い。舗装路の乗り味はゆったりとしている。デビュー当初は、オフローダーでもここまでできることをアピールするような俊敏な操縦性が与えられていたが、その後、改められた。
光る悪路走破性。長く乗るほど魅力が際立つ4WD
プラドが光るのは悪路走破性。駆動方式は副変速機付きフルタイム4WD。いちはやくリアにトルセンLSDを採用。5つの走行モードを持つドライブモードセレクトがTZ-Gグレードに標準装備されている。オフロード走行に対応した工夫も満載だ。傾斜角や4輪のトラクションとデフロックの作動状態、タイヤ切れ角はディスプレイに表示できる。
ボディサイズは全長×全幅×全高4825×1885×1835mm。フラッグシップの300系と較べると全長は150mmほど短く、全幅と全高はそれぞれ約100mm狭くて低い。絶対的には大柄だが、300系は持て余しそうだが、プラドならなんとかなるというユーザーも多そうだ。ガラスハッチを備えた横開き式のバックドアを採用しているのも、プラドの特徴のひとつ。荷室そのものが広いだけでなく、狭い場所でも荷物が楽に積み込めるのはうれしい。
プラドはオフローダーとしての卓越した悪路走破性とタフさ、そして道具としての高い完成度を持っている。高級感や快適性もハイレベルだ。1台のクルマとじっくり付き合うユーザーに最適。世界で最も信頼されている一台である。
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みんなのコメント
原油生産国の中東やロシアが大口飼い主なので、EV化はずっと先でいい。それより耐久性と走破性を選びます。
ランクル同様、あんまり値段上げないでね。安全機能もほどほどに。基本的に砂漠や山野を走る車だから。