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60年近くも磨き続けた秘伝の味──7世代にわたる911物語

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60年近くも磨き続けた秘伝の味──7世代にわたる911物語

1948年にデビューしたポルシェ356はル・マン24時間レースなどでも活躍し、傑作スポーツカーの名声を確立した。356の後継モデルとして開発された新型は、当初タイプ901と呼ばれた。しかし中央に「0」を配置する3桁のモデル名はプジョーが商標登録しており、プジョーの異議申し立てによりポルシェはモデル名を901から911に変更。ここから、ポルシェ911の長い長いストーリーが始まった。

Type901(1963~)

ポルシェのミドシップ・モデル、史上最高傑作か! ポルシェ718ボクスター/ケイマン GTS 4.0

1963年秋にデビューして以来、30年以上も基本設計を変えずに生産されたスポーツカーの傑作。幅が狭いのでナローと呼ばれる。67年に着脱式ハードトップのタルガが加わる。

Type930(1973~)

ル・マン24時間レースなど、サーキットで培った技術を注いだ911ターボが75年に登場。ポルシェ911に、初めてターボモデルが加わった。スーパーカーブームの火付け役にもなった。

Type964(1989~)

第3世代のタイプ964で特筆すべきは、ポルシェ911に初めて4輪駆動モデルが設定されたこと。カレラ4と名付けられた4駆モデルは、スタビリティを一段と高めた。

Type993(1993~)

ナローから続いた空冷の水平対向エンジンを搭載する最後のモデルがタイプ993。このあとの911は騒音や環境対策のために水冷化している。最後の空冷ポルシェである。

Type996(1997~)

デビュー以来、初めて基本設計を刷新。世界的にどんどん厳しくなる燃費や騒音の規制をクリアするために、ついにこの世代から水冷の水平対向エンジンが搭載されることになった。

Type997(2004~)

タイプ996の進化版。996のデザインが不評だったことを受けて、ヘッドランプの形状をクラシックな雰囲気の丸形に戻した。マイナーチェンジで直噴エンジンを設定した。

Stefan WarterType991(2011~)

ボディにアルミニウムを多用することで、タイプ997に比べて大幅な軽量化を実現した。2015年のマイナーチェンジではNAエンジンが廃止になり、ターボ過給に切り替わった。

Photos 久富裕史 Hiroshi Kutomi@N°2
Words サトータケシ Takeshi Sato

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