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【究極で最速のウラカン】ランボルギーニ・ウラカンSTO プロトタイプへ試乗 FRに640ps 前編

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【究極で最速のウラカン】ランボルギーニ・ウラカンSTO プロトタイプへ試乗 FRに640ps 前編

STO:スーパー・トロフェオ・オモロガータ

text:Mike Duff(マイク・ダフ)

【画像】【究極で最速のウラカン】ランボルギーニ・ウラカンSTO プロトタイプへ試乗 FRに640ps 前編 全151枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


ランボルギーニの歴史の中で、最も数多く売れたスーパーカーになったモデルが、ウラカン。その究極のロードリーガル仕様となるのが、まもなく登場するウラカンSTOだ。

サーキット・アタックを前提に設計されたモデルで、ウラカン・ペルフォルマンテを超えるパフォーマンスが目指されている。STOとは、スーパー・トロフェオ・オモロガータの略。つまり、レーシングマシン、ウラカン・スーパートロフェオの公道認可版といえる。

ランボルギーニのエンジニアが自信を伺わせる特徴の1つが、大幅に手が加えられたエアロダイナミクス。巨大なダウンフォースを生成し、サーキット領域の速度での走りを支える。

アヴェンタドールのALAのような可変タイプではないが、フロントやリアの迫力あるディフューザーや高くそびえる複雑な造形のリアウイングは、いかにも効きそうだ。カモフラージュで、はっきり形は確認できないけれど。

実に280km/hの速度域で、450kgのダウンフォースを生み出すという。これは四輪駆動のペルフォルマンテが310km/hで生成する力より、100kg以上も強い。

ウラカンSTOは後輪駆動化されており、駆動系統は軽く仕上がっている。さらにマグネシウム合金の専用ホイールやチタン製のボディパーツ、カーボンアフィバー製のワンピース・ボンネットなどを採用し、重量を可能な限り削っている。

ペルフォルマンテより43kgのダイエット

フロントガラスは薄くすることで、ペルフォルマンテより20%軽い。車内からはフロアカーペットが剥ぎ取られ、ロールケージとカーボンアフィバー製シェルのスポーツシートが取り付けられている。

ランボルギーニによれば、ウラカンSTOの乾燥重量は1339kg。ペルフォルマンテから43kgのダイエットとなる。

エンジンは、自然吸気のV型10気筒。8000rpmという高回転域でピークパワーの640psを絞り出す。最高出力はペルフォルマンテと同値だが、最大トルクは3.7kg-m低い57.4kg-mとなった。そのかわりSTOは、アクセルレスポンスが高められているという。

もっとも、これまでのウラカンでも、レスポンスに対する不満はなかったのだが。同時にトップエンドでのエンジンサウンドも、研ぎ澄まされている。

サスペンションは、新しいブッシュとアンチロールバーを備えた強化版。アクティブダンパーも減衰力を高めてある。タイヤは、専用のブリヂストン・ポテンザを履く。ロード用とサーキット用とが選べるという。

速度を受け止めるのは、モータースポーツ仕様のカーボンセラミック・ブレーキ、CCM-R。通常のカーボンセラミック製ディスクより4倍も熱伝導率が高く、制動力は25%優れる代物だ。

ステアリングラックは、直感的な操作を導く固定レシオ。シャープな旋回性を得るため、後輪操舵システムとアクティブ・トルクベクタリングが備わる。

1気筒増えたようにエネルギッシュなV10

今回試乗が許されたのは、開発段階にある2台のプロトタイプ。走れたのは、ポルシェが所有するイタリア・ナルド試験場にある、全長6.2kmあるハンドリングコースに限られた。ウラカンSTOがサーキットへ向かう道中の印象は、確かめることはできなかった。

アニマと呼ばれるダイナミック・コントローラーには、3つの新しいモードが用意された。STOは公道用。トロフェオはドライ・サーキットで、ピオッジャはウェット・サーキットで選ぶモードだ。

乗り心地は間違いなく硬い。走行時の洗練性が、開発の優先順位で低い位置にあったことは間違いないだろう。引き換えにサーキットへ踏み入れれば、スピードモンスターであることを実感できる。

軽量化とチューニングで、激烈なNA V10エンジンは、1気筒増えたかのようにエネルギッシュ。ごくわずかな右足の操作に対して、瞬間的に反応してくれる。

低回転域ではターボ加給されるユニットには及ばないものの、早めのシフトアップでも、まったく力不足は感じない。むしろ控えめなトルクのおかげで、低回転域では大胆なアクセル操作がしやすく感じる。

標準のウラカンより明確にボリュームが大きいわけではないものの、エンジンサウンドも圧巻。デジタル・レブカウンターの色が赤く変わると、野性味あふれる咆哮でクライマックスを迎える。

デュアルクラッチATは、これ以上改善の余地はないだろう。シフトアップもシフトダウンも、まさに電光石火だ。

この続きは後編にて。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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