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F1メキシコGP決勝レポート:ベッテル猛追及ばず、フェルスタッペン完勝。ハミルトンが5度目の王者に

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F1メキシコGP決勝レポート:ベッテル猛追及ばず、フェルスタッペン完勝。ハミルトンが5度目の王者に

 F1第19戦メキシコGPの決勝は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがライバルを寄せ付けずに独走優勝。4位でフィニッシュしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が自身5度目のワールドチャンピオンに輝いた。


 アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス上空は雲が多いものの、心配された雨もなく気温18度、路面温度31度というコンディションでスタート時刻を迎えた。

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 スタートではポールポジションのダニエル・リカルド(レッドブル)の動き出しが遅れ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が2番手に浮上。フェラーリのセバスチャン・ベッテルはポジションをあげられず4番手となった。


 接触があったエステバン・オコン(フォースインディア)や、トロロッソのブレンドン・ハートレーがピットインしたが、大きなクラッシュはなく1周目が終了。その後はフェルスタッペンがファステストペースでハミルトンとのギャップを開いていった。

 フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)はスタート直後にオコンのマシンから飛んできたデブリと接触。冷却系にダメージを負ってしまったのか、マシンを止めるように指示され5周目にリタイアとなった。これによりバーチャルセーフティカー(VSC)が出され、このタイミングでハイパーソフトタイヤでスタートしたピエール・ガスリー(トロロッソ)がピットインしスーパーソフトタイヤへと履き変えた。

 6周目からレース再開。フェルスタッペンはここでもハミルトンを引き離すペースを披露し、その後方からはリカルドもハミルトンより速いペースでプレッシャーを強めていった。

 タイヤの摩耗が厳しいのか、スタートから10周足らずでハイパーソフトタイヤのルノー、ザウバー勢が大きくペースダウン。そんな中でウルトラソフトタイヤスタートのメルセデス勢は11周を終えたところでダブルピットインを敢行し、スーパーソフトタイヤへと履き替えた。

 その翌周、リカルドはハミルトンのピットストップに反応する形でピットイン。フェルスタッペンも13周終わりでピットに入った。

 対してフェラーリ勢はピットインを遅らせるがペースは苦しく、ピットを終えたフェルスタッペンが難なくキミ・ライコネンをオーバーテイク。ライコネンはハミルトンやリカルドにも続けざまに交わされた。

 結局、17周終わりでフェラーリもダブルピットストップでスーパーソフトタイヤに履き替えベッテルが4番手、ライコネンが6番手でコースに復帰した。

 トップのフェルスタッペンは、24周を終えた時点でハミルトンに10秒差をつける快走。ハミルトンの2秒後方にリカルド、その直後にベッテルが続く展開だ。

 今週末最も硬いスーパーソフトタイヤでもタイヤの性能劣化は厳しく、中団チームは数珠繋ぎの隊列の中でタイヤの状況を悪化させていく。トロロッソは早めにピットに向かい、26周終わりからハートレー、ガスリーが続けざまに2度目のピットインを行なった。

 30周目、ベッテルは3番手を走るリカルドのDRS圏内に迫ったが、ルノーのカルロス・サインツJr.がトラブルからかマシンを止めたため、31周目にVSCが出された。スタートからピットインせずに走り続けていたセルジオ・ペレスはこのVSCを利用し、このタイミングでピットに入り9番手でコースに復帰した。

 33周目からレースが再開されると、ベッテルが34周目にDRSを使ってリカルドをパス、3番手に浮上した。ベッテルはそのままハミルトンとの差を詰めていくと、39周目には1コーナーでイン側に飛び込みオーバーテイクし2番手に浮上。ハミルトンにほとんど抵抗を許さなかった。

 タイトル争いに望みをつなぐためには優勝が絶対条件となるベッテルだが、トップのフェルスタッペンは14秒以上前方だ。

 中団争いにも波乱が起きる。母国GPでポイント圏内を走行していたペレスが突如挙動を乱し失速。マシンをピットに戻し、無念のリタイアとなった。13番手を争うハートレーとオコンも接触し、マシンが損傷したまま走行を続けた。

 ファステストラップを連発しフェルスタッペンを追うベッテルに対し、ハミルトンは全くペースが上がらずリカルドにも迫られた。ベッテルと比べて1周約2秒、リカルドと比べて1周1秒ペースが悪い苦しい状態で、47周目の1コーナーでタイヤをロックさせオーバーランするとたまらずピットへ向かった。同じタイミングでベッテルもピットイン。これにフェルスタッペンも反応しピットへ入った。

 対してリカルド、ライコネンは1ストップでフィニッシュを目指すべくステイアウト。ベッテルはフレッシュなタイヤでみるみる差を縮め、再びリカルド攻略に臨むことになった。

 リカルドは懸命にベッテルを抑え込むが、残り10周を切ったところでマシン後部から無情にも白煙が上がりマシンストップ。前戦アメリカGPに続きトラブルに見舞われたリカルドは今季8度目のリタイアとなり、このレース3度目のVSC発動となった。

 これでベッテルが2番手に浮上するが、フェルスタッペンは14秒以上のリードを築いており、猛追もここまで。フェルスタッペンはリカルドに起きたトラブルを警戒しながらも、そのままトップでチェッカーを受けた。

 3位は1ストップ戦略でレースを走り切ったライコネン。4位のハミルトンは終始タイヤに苦しめられるレースとなったが、ベッテルが優勝を逃したことで総獲得ポイントでの逆転が不可能となり、自身5度目のワールドチャンピオンを獲得した。

 5位は最後のVSC中に3度目のピットインを敢行したバルテリ・ボッタス。チームメイトのハミルトンと同様、タイヤマネージメントに苦しんだ。

 ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは、今週末の好調ぶりを結果に繋げる6位。シャルル・ルクレール(ザウバー)、ストフェル・バンドーン(マクラーレン)もうまくタイヤを保たせ、1ストップ戦略でポイントを獲得した。

 最後尾からスタートしたトロロッソのピエール・ガスリーは、ザウバーのマーカス・エリクソンを攻略することができなかったが、10位でフィニッシュしポイントを持ち帰った。ブレンドン・ハートレーは14位でレースを終えた。

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