■世界最速ホルダーだった「サンダーボルト」の偉業を称えて
ここ数年、顧客のオーダーによる「ビスポーク」が新たなムーブメントとなるとともに、スペシャルオーダーモデルを続々と製作・発表しているロールス・ロイスから、またもや新たな少量生産リミテッドエディションが登場することになった。
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その名は「ランドスピード・コレクション(Landspeed Collection)」。現行R-Rの2ドアモデル、プレーンバック・クーペ「レイス・ブラックバッジ」およびドロップヘッド・クーペの「ドーン・ブラックバッジ」をベースとして、往年の英雄の偉業を讃えるべくクールに仕立てた「ロールスロイス・コレクション」の最新モデルである。
●「ランドスピード・コレクション」がオマージュしたものは?
現在のロールス・ロイス社が製作するビスポークやワンオフ・モデルでは、モチーフやオマージュに応じたテーマが設けられるのが常となっている。今回の「ランドスピード・コレクション」がオマージュの対象としたのは、第二次世界大戦前夜に世界公認陸上スピード記録に挑戦したレコードブレーカー(記録チャレンジ専用車両)「サンダーボルト(Thunderbolt)」号と、その開発エンジニア兼ドライバーであるイギリスの英雄、ジョージ・エイストン大尉が達成した偉業とのことである。
サンダーボルト号は、1931年に「シュナイダー・トロフィー」で勝利を収めたレーシング水上機「スーパーマリンS6B」の心臓部として開発されたことでも知られる、ロールス・ロイス「R」液冷V型12気筒36.7リッター(!)エンジンを2基搭載。アメリカ合衆国ユタ州のボンネヴィル塩湖にて、この時代の世界公認記録である357.497mph(約575km/h)をマークした。
●「ランドスピード・コレクション」だけの特別仕様とは
このスピード記録にオマージュをささげたランドスピード・コレクションでは、とくにインテリアに特徴がみられる。ダッシュパネルには、エイストンが1937年から1938年に記録を目指して走った舞台、「ソルトフラッツ」と呼ばれるボンネヴィル塩湖のひび割れた湖面を再現したキャッピングが施されるほか、シートやステアリングホイール上縁には、記録チャレンジ中のサンダーボルト号が塩湖の路面にマークした、タイヤの轍の跡をイメージした帯が刻まれる。
また、固定ルーフを持つレイスの天井には、エイストン大尉が3度目にして最後となる陸上スピード記録を記録した日、1938年9月16日の夜空を、光ファイバーで正確に描写した「スターライトヘッドライナー」も装備される。
さらに、長らく失われてきたサンダーボルト号のシルエットと、その3つの記録をセンターコンソールにレーザーで彫刻。運転席側ドアのインナーパネルに施されたパイピングに入れられた小さな帯は、エイストン大尉が生涯にわたって授与した栄誉のリボンの色を再現しているという。
生産されるのは「レイス・ブラックバッジ」ベースが35台、「ドーン・ブラックバッジ」ベースの25台、合わせて世界限定60台になるとのことである。
■ロールス・ロイスの忘れてはならない栄光の歴史とは
ロールス・ロイス・モーターカーズ社のトルステン・ミュラー・エトヴェシュCEOは、今回の「ランドスピード・コレクション」を発表するプレスリリースにおいて、以下のように語っている。
●どうして「ランドスピード・コレクション」をつくったのか?
「現状よりもさらに先へと進み、より多くのことをしたい、より大きくなりたいというのは人間の本能です。視野を広げ、新しい限界を定義したいという生来の欲求は、私たちロールス・ロイスも常に理解してきた本能です。そして、新しい『ランドスピード・コレクション』ともに、もう一度行動を起こすこととしました。
レイスとドーンのブラックバッジの両方を含むコレクションは、まさにその勇敢で恐れを知らない先駆的な精神の持ち主にオマージュをささげたものです。彼の名前は、ケンブリッジ大学を卒業した天才的エンジニアにしてレーシングドライバー、そして、才能のある発明家でもあるジョージ・エイストン大尉です。1930年代後半、彼は2基のロールス・ロイスV型12気筒『R』航空エンジンを搭載した『サンダーボルト』とともに世界スピード記録を3回破りました。
エイストン大尉は、壮大な努力の時代から真の英雄でした。それにもかかわらず、彼とサンダーボルト号が成し遂げた偉業は、80年以上もの間ほとんど忘れられていたのです。そこで私たちは、このコレクションで大尉の記憶をよみがえらせ、彼の驚くべき物語を再び語る機会を創ることにしました。
レイスとドーンの『ランドスピード』を通して、オーナーとなるお客様は大尉の驚くべき業績や壮大なビジョン、そして並外れた勇気を再認識できます。そして、数多くの絶妙なデザイン要素とストーリーの相関関係に夢をはせることでしょう」
ベースモデルとなるゴーストが昨年2代目へと進化を果たし、レイス/ドーンともに遠くない将来のリニューアルが予想されるいま、現行モデルのフィナーレを飾るスペシャルモデルは、これからも様々なかたちで世に現れるとみて間違いあるまい。
R-Rファンのひとりであることを自認する筆者としては、今後の展開が楽しみでならないのである。
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