Moto2レースエンジンの技術を市販車にフィードバック!
トライアンフ スピードトリプル1200RR 試乗インプレ【気品と色気、そして超ハイスペックを内包する現代版ブリティッシュカフェ】
2019年からMoto2のエンジンサプライヤーであるトライアンフ。その765cc/3気筒エンジンは、参戦初年度にMoto2マシン初の300km/hオーバーを記録。これまでに数々のサーキットでレコードタイムを更新してきた。そのノウハウを最大限に生かしたスポーツネイキッドがストリートトリプルシリーズであり、2023年は3機種を用意。その全貌が発表されたので紹介しよう!
●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:トライアンフ ●外部リンク:トライアンフモーターサイクルズジャパン
Newストリートトリプルは「R」「RS」「Moto2エディション」の3機種を用意
2022年でMoto2エンジンサプライヤー4年目を迎えたトライアンフ。2023年モデルのストリートトリプルファミリーは、Moto2エンジンの技術を投入することでパフォーマンスを大幅に向上させている。
ストリートファイターのスタンダードモデルともいえるストリートトリプルR、ネイキッドスポーツの新たなベンチマークとなるストリートトリプルRS、ストリートトリプル史上最高のスペックを手に入れたストリートトリプル765 Moto2エディションの3機種を用意し、Moto2エディションは国内限定100台の予定となっている。
RS&Moto2エディションは130psを発揮!
2023年モデルのストリートトリプルRは120psを発揮、ストリートトリプルRS、ストリートトリプル765 Moto2エディションは130psを発揮する。3モデルとも7500rpm以降で顕著なトルクアップを実現。最大トルクは9500rpmで8.16kgf-mを発揮。これが扱いやすさを披露する。
ストリートトリプルRS、ストリートトリプル765 Moto2エディションのエンジンは、圧縮比を12.65:1から13.25:1に高め、ピストン、コンロッド、ピストンピンも変更。燃焼室も刷新された。バルブとカムシャフトも見直され、吸排気の効率を改善するためバルブリフトも増加。新しいギアボックスは応答性を向上させている。
シャシーも一新し、ハンドリングはよりクイックかつフレンドリーな味付けとなっている。
電子制御も万全で、ストリートトリプルRは「ロード」「レイン」「スポーツ」「ライダー」の4モードを備え、RSとMoto2エディションはさらに「トラック」モードを追加。もちろんトラクションコントロールやコーナリングABSなどの主要装備はすべて搭載している。
それでは各機種の違いを見ていこう!
ストリートトリプル765 Moto2エディション
世界限定765台(日本には100台導入予定)。ストリートトリプル史上最強のパフォーマンスを約束し、足まわりの装備も豪華で、クリップオンハンドルを装備する戦闘的なポジションも特徴。Moto2のロゴを配し、レースイメージを高めている。
シート高は839mmでファミリーの中でもっとも高い。オプションのローシートを装着すると、全モデルシート高を28mm低くすることができる。さらに、RSとMoto2エディションは、販売店で専用のリヤサスペンションリンケージアダプターを装着することで、そこから10mmシートを低くすることも可能。ローシートと組み合わせると、RSは798mm、Moto2エディションは801mmまで下げられる。
―― Moto2エディションは、2カラーを用意。シリーズ唯一のクリップオンハンドルは、RやRSよりも80mm低く、50mm前方へ移動。攻めるポジションが与えられている。
―― クリスタルホワイト/189万5000円 [写真タップで拡大]
―― レーシングイエロー/189万5000円 [写真タップで拡大]
―― 2019年から開始したMoto2のエンジンサプライヤー。そこで培った技術がストリートトリプル765 Moto2エディションに注がれている。 [写真タップで拡大]
―― 排気量にちなんだ765台の限定モデルで、トップブリッジにはシリアルナンバーが入る。Moto2マシンをもっとも体感しやすい1台と言えるだろう。
―― サスペンションはオーリンズ製。ストリートはもちろんサーキットでも十分なパフォーマンスを披露してくれる。フロントキャリパーはモノブロックのブレンボ製ステルマ。 [写真タップで拡大]
ストリートトリプルRS
バータイプのアップハンドルを持つネイキッドとして、熟成を続けるストリートトリプルRS。 Moto2エディションと同じ130psのパワフルなエンジンを搭載し、フロントブレーキはブレンボ製のステルマを装備。フロントフォークはショーワ製、リヤサスはオーリンズ製となる。
―― ストリートトリプルらしさを残しつつ、各部を洗練した2023年モデル。ミドルクラスのハイパフォーマンススポーツネイキッドのアベレージを大きく引き上げている。149万5000円~(カラーにより変動)
―― カーニバルレッド [写真タップで拡大]
―― コスミックイエロー [写真タップで拡大]
―― シルバーアイス [写真タップで拡大]
―― フロントフォークはショーワ製のビッグ ピストン フロントフォーク。リヤはオーリンズ製のSTX40。 [写真タップで拡大]
―― RSとMoto2エディションは5インチのフルカラーTFTメーターを採用。アクセサリーのBluetoothモジュールと無料のMy Triumphアプリを使ってターンバイターン方式のナビゲーションや、電話と音楽の操作も可能。Moto2エディションは起動時にMoto2ロゴが表示される。マスターシリンダーもブレンボ製でレシオの調整が可能。 [写真タップで拡大]
ストリートトリプルR
ストリートトリプルシリーズのスタンダード。前後サスペンションはショーワ製で、シート高もいちばん低い826mm。圧倒的なパフォーマンスよりも、価格を含め馴染みやすさを優先したパッケージが魅力。
―― 馴染みやすいパッケージを実現しつつも、前後サスペンションはフルアジャスタブル。119万5000円~(カラーにより変動)。 [写真タップで拡大]
―― クリスタルホワイト [写真タップで拡大]
―― ストームグレー/イエロー [写真タップで拡大]
―― ストリートトリプルRの前後サスペンションはショーワ製。フロントはセパレートファンクションフォーク ビッグピストンでアジャスターを装備。リヤのモノショックもフルアジャスタブルだ。 [写真タップで拡大]
―― Rは情報を把握しやすいマルチファンクションTFTメーターを採用している。アップ&ダウン対応のクイックシフターは3モデルに標準装備される。 [写真タップで拡大]
―― 【’23 STREET TRIPLE MOTO2 EDITION】主要諸元 ■全長2050 全幅765 全高1050(ミラー含まず) 軸距1395 シート高839(各mm) 車重189kg ■水冷4スト並列3気筒 765cc 内径78×行程53.4mm 圧縮比13.25:1 最高出力130ps/12000rpm 最大トルク8.16kg-m/9500rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L ■キャスター23°/トレール95.3mm ブレーキ形式F=φ310mmWディスク+4ポッドキャリパー R=φ220mmディスク+1ポッドキャリパー タイヤサイズF=120/70-17 R=180/55R17 ●価格:189万5000円 【’23 SSTREET TRIPLE RS】主要諸元 ■全長2050 全幅790 全高1060(ミラー含まず) 軸距1400 シート高836(各mm) 車重189kg ■水冷4スト並列3気筒 765cc 内径78×行程53.4mm 圧縮比13.25:1 最高出力130ps/12000rpm 最大トルク8.16kg-m/9500rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L ■キャスター23.2°/トレール96.9mm ブレーキ形式F=φ310mmWディスク+4ポッドキャリパー R=φ220mmディスク+1ポッドキャリパー タイヤサイズF=120/70-17 R=180/55R17 ●価格:149万5000円~(カラーにより変動) 【’23 SSTREET TRIPLE R】主要諸元 ■全長2055 全幅790 全高1045(ミラー含まず) 軸距1400 シート高826(各mm) 車重190kg ■水冷4スト並列3気筒 765cc 内径78×行程53.4mm 圧縮比13.25:1 最高出力120ps/11500rpm 最大トルク8.16kg-m/9500rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L ■キャスター23.7°/トレール97.8mm ブレーキ形式F=φ310mmWディスク+4ポッドキャリパー R=φ220mmディスク+1ポッドキャリパー タイヤサイズF=120/70-17 R=180/55R17 ●価格:119万5000円~(カラーにより変動)
【動画】New Street Triple 765 Moto2 Edition | Features and Benefits
【動画】New Street Triple 765 RS | Features and Benefits
【動画】New Street Triple 765 R | Features and Benefits
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