4/28に宮城県スポーツランド菅生で決勝レースが行われたピレリスーパー耐久シリーズ第2戦は、FCY、SCが度々導入される荒れた展開となった。その中で昨年の覇者GTNET GT3 GT-Rが落ち着いたピット戦略で、最終的にトップに立ち総合優勝を飾った。
前日の予選ではウェットからドライ、さらにウェットというコンディションに翻弄されたものの、翌決勝日は天候が一転。爽やかな青空に蔵王連峰が映える絶好のコンディションとなる。ポールポジションは1号車GTNET GT3 GT-R、2番手には244号車LEXUS RC-F GT3が並ぶ。
1970年代のスーパーカー図鑑(1)「ランボルギーニ カウンタック」
3時間の決勝レースがスタート。ポールのGT-Rはそのままトップをキープするが2番手のレクサスは大きくコースアウト、3番手スタートの83号車X WORKS R8が2位にポジションアップ。
1号車GT-Rにぴたりと付けて抜くチャンスを伺っていた83号車アウディR8が、ついに8周目トップへ浮上する。その直後、他クラスのマシンがストップしたため10周目に最初のFCY(フルコースイエロー)が出され、1号車GT-Rはピットインし給油のみを行い、さらに23周目に2度目のピットイン。ここでドライバー交替を行うが給油ロスが少ないためポジションは3番手までしか下がらず。
前戦デビューウィンを飾った777号車D'station Vantage GT3は性能調整によりブースト圧を下げられ苦戦するがアウディに次ぐ2番手までポジションを上げていく。そして44周目に2度目のFCYが出されたタイミングで一斉にピットイン。ドライバー交替したトップ2台の順位がコース上で入れ替わり、アストンマーチンがついに首位へ浮上。同じくピットインした1号車GT-Rは給油のみを行い3位をキープする。
ドライバー交替後からペースが安定しない83号車X WORKS R8だが、ついには58周目に他クラスの車両とクラッシュしてしまう。そしてこれにより60周目からSC導入となる。ここでもひたすら3番手を走行していた1号車GTNET GT3 GT-Rは最後のピット作業でドライバー交替を行う。
このSC導入直前に777号車Vantageを抜きトップに立っていた300号車TAIROKU RACING GT-Rだが、残すプラチナドライバーの上限運転時間の関係でドライバー交替ができずにコース上にステイせざるを得ない。65周目にVantageがドライバー交替を行うと300号車GT-Rの背後には2番手に上がった1号車GT-Rが。
2番手走行ながら実質の首位を行く1号車GTNET GT3 GT-R、ここまで最多4度のピットインを行いながらも最小限のロスでコースへ復帰。そして72周目に300号車GT-Rがドライバー交替を行うと、ついに名実共にトップへ浮上する。80周目にまたもやSCが導入、荒れたレースとなるが、すでに磐石の体制。リスタート後も危なげなく逃げ切りそのままトップチェッカーを受けた。
表彰台中央に立つ(左より)浜野彰彦、星野一樹、藤波清斗。昨年のクラス覇者は不動の体制で、これぞ耐久レースという貫禄のレース運びを見せ勝利。2位には244号車LEXUS RC-F GT3が2戦連続で入賞、そして3位は前戦優勝の777号車D'station Vantage GT3が無理をせずマシンを労りながら表彰台獲得。4位となった300号車TAIROKU RACING GT-R GT3まで、完走した4台は全て107周の同一周回数。速さでは拮抗しているGT-Xクラス、富士24時間レースを見据えてそれぞれの思惑はいかに。(PHOTO:井上雅行)
ST-Xクラス決勝結果(完走4台)
1 1 GTNET GT3 GT-R 浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗
2 244 LEXUS RC-F GT3 田中 徹/田中哲也/佐藤公哉
3 777 D’station Vantage GT3 星野 敏/ダレン・ターナー/近藤 翼
4 300 TAIROKU RACING GT-R GT3 山口大陸/ハリソン・ニューウェイ/ニコラス・コスタ/高木真一
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