2024年ル・マン24時間レースのポールポジションを決するハイパーポールセッションが6月13日(現地時間)に行なわれた。終盤まで手に汗握る展開の中でポールを獲得したのは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車だった。
予選で上位タイムを記録した車両がポールポジションを懸けて争うハイパーポール。盛り上がりを見せる最高峰ハイパーカークラスは20台を超えるエントリーを集めたが、その中でキャデラック2台、フェラーリ2台、ポルシェ2台(カスタマーのJOTA含む)、BMW1台、アルピーヌ1台の計8台がハイパーポールに駒を進めた。なお2年ぶりの優勝を狙うトヨタ勢は8号車が11番手、7号車が赤旗原因によるタイム抹消で最後尾の23番手に終わり、そこに名を連ねることはできなかった。
■2024年ル・マン24時間はポルシェ優勢か。リベンジ目指すトヨタも白旗?「もし彼らが勝てなかったら、相当酷い仕事をしたということ」
前日の夜間プラクティスセッションでカラム・アイロットがクラッシュしたJOTAのポルシェはシャシーにまでダメージを受けてしまったため、決勝に向けて車体をリビルド中。ハイパーカークラスは7台での戦いとなった。
30分間のハイパーポールが開始されると、まずはキャデラック3号車が好タイムをマークしてセッションをリード。セバスチャン・ブルデーが3分24秒816を記録してタイムシートの最上段につけていた。
そして残り8分というタイミングでまさかの事態が。予選で最速タイムを刻んでいた15号車BMWのドリス・ヴァンスールがインディアナポリスへの進入でバリアに激突。これで赤旗が出され、BMWはポール争いから脱落となった。
残り7分41秒からセッションが再開された時、残り時間を考えてもキャデラック3号車のポールは堅いように思われた。実際ブルデーは再開後のセッションはピットで待機し、戦況を見守った。
しかしながら、ポルシェ6号車はアウトラップ、そして計測1周目を消化し、セッション残り数秒でコントロールラインを通過して計測2周目に突入。そこで6号車を駆るケビン・エストレは3分24秒634というタイムを叩き出し、見事ポールポジションを手中に収めた。
2番手はこちらも終盤にタイムを更新したキャデラック2号車。キャデラック3号車は3番手で、以下フェラーリ51号車、フェラーリ50号車、アルピーヌ、BMW、JOTAの順となった。
ELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)参戦チームによって構成されるLMP2クラスでは、16台がエントリー。その中でポールを勝ち取ったのはAO by TFのルイ・デレトラだった。なお宮田莉朋が所属するクール・レーシングは6番手となった。
23台エントリーのLMGT3クラスは、同クラスでは唯一のIMSAからの参戦となるインセプション・レーシングのマクラーレン 720S GT3がポールポジション。日本勢は、D'station Racingがオーナードライバー星野敏のドライブで6番手。小泉洋史を擁するTFスポーツの82号車コルベットは7番手だった。
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