はじめに
ベントレーは必ずしも、最先端をいく自動車メーカーではなかった。しかし、それもいまや変化の兆しが見られている。
【画像】写真で見るベントレー・フライングスパーとライバル 全15枚
20年ほど前、フォルクスワーゲンとBMWの熾烈な所有権争いを経て、アルナージのエンジンはより先進的な4.4LのBMW製V8から、6.75Lの旧式なV8OHVへ完全移行した。これにより速さは多少アップしたが、燃費性能はかなりダウンしている。
それでも好意的な反応を得て、ビジネスを立て直し、多くの顧客から支持を取り付けた。コンチネンタル系のドライバーは全般的に、われわれの評価に反して、V8よりW12エンジンを選んでいる。エンジンに関する限り、ベントレーの顧客は大きいほどいいと考える傾向にあるようだ。
とはいえ、その好みに応え続けることができる未来がそう長くは残されていない今、ベントレーは電動化へとはっきり舵を切りはじめている。クルー工場は2019年にカーボンニュートラル認証を受け、ブランド初のPHEVであるベンテイガ・ハイブリッドを世に送り出している。
ベントレー初のバッテリーEV(BEV)が登場する2026年までには、全モデルにPHEV仕様が設定されているだろう。今回のテスト車であるフライングスパー・ハイブリッドは、ベントレーによれば、ユーザーが期待するようなダイナミクスのクオリティに妥協を強いるものではないという。是非とも試してみようではないか。
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
2020年にデビューした現行フライングスパーは、エンジン単体モデルであっても技術面の飛躍的進歩を体現するモデルだ。
プラットフォームは同じフォルクスワーゲングループのポルシェと共同開発し、車高の低いフォルムとウェイトの削減を実現した。エンジン搭載位置は後退し、先代モデルより前後重量配分は均等に近づいた。より高性能な駆動系やサスペンション、ステアリングの新規軸も導入されている。
ハイブリッドモデルの妥協が少ないパッケージングも、大いに賞賛できるものだ。エンジンはW12やV8に代わり、2.9LツインターボのV6ガソリンを搭載し、136psの永久磁石同期モーターと8速DCTを組み合わせる。
荷室フロアの下には、18kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載。そのため、キャビンのパッケージングにハイブリッド化の悪影響はない。
PHEV化の問題はウェイトだ。車両重量は、W12モデルより70kg重い。とはいえ、大人ひとり分ほどの増加で、2.5t級の高級サルーンにとってはたいしたハンデではないだろう。それ以上の欠点はバッテリー容量だ。グロス18kWh/ネット15kWhというのは、レンジローバーP510eやメルセデス・ベンツS580eなどには遠く及ばない。そのため、EV航続距離は40km程度。ライバルの中には80kmを超えるものがあるのと比べれば、だいぶ見劣りする。
V6は、ベンテイガ・ハイブリッドの2995ccTFSIではなく、2894ccユニット。ショートストロークで圧縮比が低く、ブースト圧が高いそれは、アウディでいえばSモデルではなくRSモデルのエンジンだ。
後輪偏重のトルク配分を行うクラッチ式アクティブ4WDシステムや、3チャンバー式エアサスペンションは、フライングスパーの他グレードにも装備されるメカニズム。ただし、駆動用バッテリーがスペースを要するため、ハイブリッドに後輪操舵システムを組み込むことはできなかった。
また、このバッテリーにより、前後重量配分も変化している。2020年に計測したW12モデルはフロントが53%だったが、ハイブリッドはリアに52%の荷重がかかっている。
内装 ★★★★★★★★★☆
フライングスパーは一般的な5人乗りと、左右独立で調整可能なラウンジ風リアシートと前後を貫くセンターコンソールを備える4人乗りが用意される。今回のテスト車は後者だ。
この4座レイアウトが見せる特別感と、贅沢な快適性は、なかなか並ぶものを見つけられないくらいだ。客観的に見たマテリアルのリッチさと、いかにも高価そうな手触りは、どちらも驚くほど高い。もっと主観を混ぜるなら、魅惑的で、包まれ感と、心からリラックスできる雰囲気がある。堅苦しさやフォーマルさ、偉ぶりすぎた感じはそれほどない。
乗り込むには、腰を低くかがめて、フルサイズサルーンにしては低いルーフラインに頭をぶつけないよう気をつける必要がある。乗り込んでみると、ヘッドルームは背の高いひとならそれほど広いと思えない程度だと気づくだろう。
もちろん後席のほうがタイトだが、オプション設定されるコンフォート・スペシフィケーションの電動調整式シートをリクライニングさせれば、レッグルームを多少犠牲にするが頭上は余裕が生まれる。身長が188cm以上でも、窮屈に感じることはないはずだ。
4座レイアウトとしたことで、後席のVIPにもワイヤレス充電や有線の充電ポートを提供するスペースが生まれた。また、センターアームレストはヒーター付きで、その下には十分すぎる収納スペースがあり、カップホルダーやシートのヒーターとクーラー、左右独立の空調と送風口も用意され、美しい木目の電動式折り畳みテーブルも備わる。インフォテインメント系のタッチ式画面は、テスト車には未装着だったが、有償で2名分追加できる。
マリナー仕様を選ぶと、木目パネルやディテールのデザイン、刺繍が特別仕立てになり、異なる色合いのレザーを組み合わせた内装も選択可能。アンビエントライトに設定されるムードライティングは、暗くならないとわからないくらいの控えめな明るさがうれしい。
インテリアのクローム装飾は、どこをとっても本物の手触りで、ローレット加工が施されていない部分であっても、いかにもコストがかかっていそうだ。回転式のセンターディスプレイは使いやすく、しかし、必要ないときには簡単に格納できるのがまたすばらしい。またデジタルメーターは、ハイブリッド専用の表示内容となり、読みやすさや見栄えを考えての切り替えも巧みだ。
荷室容量は351Lで、エンジンモデルの420Lより減少している。容量はコンパクトハッチバックと大差なく、大きめのスーツケースや荷箱を積もうと思ったら、おそらくガッカリするか戸惑うかするだろう。とはいえ、日常づかいできないほど狭いわけではなく、所有したい気持ちを削ぐほどではないはずだ。
走り ★★★★★★★★☆☆
諸元表上では、これは現行フライングスパーでもっとも加速の遅いモデルだ。しかし、それほど大きな差ではない。スタンディングスタートでは、たしかに物足りなさはない。2.5tのクルマとしては、かなり速いと言ってもいい。
そして、これがベントレーとしては物足りないというひとびとは、おそらくこの新たなハイブリッドが記録した数字を見直してみるべきだ。ゼロスタートで97km/hには4.4秒、161km/hには10.2秒で到達し、ゼロヨンは12.8秒なのだが、これは2013年に計測した先代フライングスパーW12に勝っているのだ。
しかし、全開加速ばかりがこのクルマにできることではないし、本領を発揮する場面でもない。容易に引き出せる大トルクにより、シフトダウンなしで追い越し加速をやすやすとやってのけ、高速道路への合流も余裕。必要とあれば、カントリーロードをかなりのペースで走ることもできる。
しかし、エレクトリックモードでガソリンエンジンが停止すると、従来のエンジン車を上回るみごとな洗練性と機械音の静かさ、そしてキャビンの平穏さをみることになる。V6ユニットは、巡航速度の回転域ではもっとも存在感が希薄になるが、それでもその存在に気づくには十分だ。
また、そうではない領域では、市街地でも郊外でも、ラグジュアリーさを増してくれる。会話や音楽の背景に、控え気味のハミングを聞かせてくれる。
パワートレインのモードは、エレクトリック/ハイブリッド/チャージホールドで、最後のひとつは走行モードをスポーツにすると自動的に選択される。
エレクトリックでは、パフォーマンスはかなり穏やかだが、これはモーター出力が136psしかないのが理由だ。スロットルペダルの踏み応えに、エンジンを停止したまま走るのに役立つようなフィードバックは、望んでも得られない。
一般的にはスロットルペダルを半分以上踏まなくても、エンジンは目覚める。坂道を登ったり、交通の流れに合わせて加速すれば、意図せずそうなることが多い。ペダルのフィードバックで踏み込み具合を感じ取れれば、ドライバビリティは全般的に向上するはずだ。
いっぽう、ブレーキはパワフルで、期待に応えてくれるだろう。22インチタイヤを履いたテスト車は、2020年に計測した21インチ仕様のW12モデルより優れた制動性能を発揮した。ハードブレーキング時にはかなりダイブするが、スタビリティは悪くなかった。
ペダル踏力に対する制動力の出方も、ハイブリッド車としては上出来で、深く踏み込んだときの曖昧さも小さい。ただし、初期レスポンスのチューニングがもっとよければ、どのモードであってもスムースなドライビングが楽にできるだろう。
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
インフォテインメント
ベントレーは、タッチ画面を偏重したインテリアデザインの変革が自動車業界で進行しているのを、疑いの目で見ているようだ。フライングスパーの12.3インチ回転式ディスプレイは2020年の登場時と変わらず、相変わらず使いやすいが、それはズラリと並んだショートカットボタンのおかげだ。
ほかの高級車メーカーよりもレスポンスは遅いが、ガッカリするほどではない。ハイブリッドモデルでは、完全装備のデータ接続による新たなコネクテッド技術が備わり、一部の情報や機能はスマートフォンアプリでのリモートアクセスが可能になった。
オーディオは出力650Wで、60GBの音楽用ビルトインストレージと10スピーカーが標準装備。オプションで、バング&オルフセンの1500Wプレミアムシステムと、ネイムの19スピーカー・2200Wシステムが用意される。テスト車にはネイム製が装着されていたが、パワーも音質の鮮明さもみごとだった。
ただし、ナビゲーションの音声操作は、自然な話し言葉の認識でほかに後れを取る。目的地を入力するのに、住所を読み上げないといけないのは、直感的な操作とはいえない。
燈火類
マトリックスLEDヘッドライトは標準装備で、自動光軸調整と自動ハイビーム機能が備わる。日が長かったので、テスト中に使う機会はなかったが、以前に試乗したベントレーはどれもすばらしいライトを備えていた。
ステアリングとペダル
ペダルはやや右寄りだが、少なくともブレーキの踏面は大きく、踏み損ねるようなことはない。
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
四輪操舵が装備されないことで、低速での取り回し性に問題が出るかもしれない。とはいえ、タイトなスペースや狭い交差点などでは注意が必要ではあるものの、ハンドリングにそれほど大きな悪影響はみて取れない。
ベントレーがこのモデルに施したチューニングは、2年前にテストしたW12よりややコンフォート志向に寄せてあるように感じられ、多少なりともより穏やかに走る。市街地や低速域での俊敏さは、わずかに目減りしているが、まったく問題にはならない程度だ。
郊外でスピードを上げると、ハンドリングは魅力的な整然さと正確さ、バランスや滑らかさを発揮する。その気になれば、かなり速く熱いコーナリングもこなしてくれる。ソフトめな走行モードでハードに旋回してもロールは過剰ではなく、ラインをタイトになぞり、パワーをかけても鋭い旋回挙動を保つ。ただし、コーナリング中にバンプを踏んだりサスペンションが底突きしたときには、車体の大きさや重さを痛感することになる。
ステアリングは常に身の詰まった手応えで、フィードバックは薄く、ダイレクトさはそこそこ。自分が運転しているのが、ショーファーカーではなくエンスージアスト向けのクルマであることを思い出させてくれるのがうれしい。そのうえ、ややフワフワした乗り心地が足枷になるような道や速度域では、スポーツモードを選べばその傾向を控えめながらも抑えることができる。
サーキットで限界を引き出すと、驚くほど粘り強くコーナリングラインに食いついてくれる。しかも、パワーをかけても優れたバランスとスタビリティを失わない。あからさまにスポーティではない仕様のベントレーがほかもそうであるように、ブレーキにはキツく、熱ダレさせずにパワートレインのポテンシャルをフルに引き出してラップを重ねることはできない。とはいえ、公道を普通に走っている限りは、フェードが問題になることはない。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
テストしたマリナー仕様は、22インチホイールが標準装備されるが、それこそが快適性における減点要素となった。エントリーグレードなら20インチがスタンダードで、デザイン豊富な21インチも選択できるが、それらを装着していれば、ほぼ非の打ちどころがない洗練性と静粛性が得られたことは想像に難くない。
ただし、いつもながらわれわれは、このテストで乗った仕様に限って裁定を下すので、乗り心地には改善の余地あり、としておこう。
シートは広い。ふんわり柔らかで、それでいてサポート性もある。調整範囲は広く、複数のモードが選べるマッサージ機能や、ヒーターとクーラーも備わる。長距離を走っていても、この上なく快適だ。
すでに述べたが、メカニカルな静かさは一級品。ほとんどの間、パワートレインからのノイズや振動が感じられることはなかった。ギアボックスはとことんスムースに変速し、ベントレーのDCTに見られた問題はすっかり払拭されている。
エンジンが回っているときには、魅惑的な音を聞かせてくれる。ハードに回っているときには明らかにエンジン音が耳に届くものの、気に障るようなことは決してない。
けれども、22インチホイールを履いているときの乗り心地は、競合する高級車の中にはこれよりいいものがあると言わざるをえないレベル。前後からロードノイズが聞こえ、アスファルトの荒れた道ではそれがよりうるさくなる。ジョイントや舗装の欠けたところなどできつい突き上げがあると、やや荒めの衝撃が出る。
ある程度のバンプを乗り越える際には、このクルマの穏やかな雰囲気が束の間破綻する。ロールス・ロイス・ゴーストやレンジローバーならば、そんなことはないようなシチュエーションであってもだ。もっとも、すぐに回復してくれるのだが。
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
価格的にみると、ベントレーはフライングスパー・ハイブリッドを、既存のV8とW12の中間に位置付けているが、どちらかといえばV8寄りだ。今回のテスト結果を見ても、それは妥当だと思える。
アウディやBMW、メルセデス・ベンツのフルサイズサルーンに比べれば、当然ながら価格はかなり高めだが、新型レンジローバーの最上級仕様には及ばない。また、残価率の予想は、高級車の水準より高めだ。
われわれは1週間にわたり、テストコースでのテストや長距離ツーリング、市街地走行などを織り混ぜ、フル充電も何度か行った。そうした使い方での平均燃費は、11.6km/Lだ。2.5tのベントレーとしては上々で、燃料代を気にしないようなオーナーなら十分に満足できるだろう。とはいえ、もっとバッテリー容量の大きい競合PHEVには遅れをとってしまう。
ベントレーのウォールボックス充電器は無償オプションで、各種充電に対応するケーブルが標準装備される。
スペック
レイアウト
プラットフォームはポルシェ主導で開発されたMSBで、エンジンはフロント縦置き。DCTとクラッチ式トルクベクタリングシステムを介して、四輪を駆動する。
ハイブリッド用電気モーターは、エンジンとフロントに搭載されたギアボックスの間に設置され、駆動用バッテリーは荷室の床下に積まれている。テスト車の前後重量配分は、実測で48:52だった。
エンジン
駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:V型6気筒2894ccツインターボチャージャー、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ84.5×86.0mm
圧縮比:10.5:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:543ps/5000~6800rpm
最大トルク:76.5kg-m/1050~3500rpm
エンジン許容回転数:-rpm
ハイブリッドアシスト:永久磁石同期モーター
モーター最高出力:136ps
モーター最大トルク:40.8kg-m
システム総合出力:225ps/6000rpm
システム総合トルク:36.7kg-m/3000rpm
馬力荷重比:217ps/t
トルク荷重比:30.6kg-m/t
エンジン比出力:−ps/L
ボディ/シャシー
全長:5316mm
ホイールベース:3194mm
オーバーハング(前):886mm
オーバーハング(後):1235mm
全幅(ミラー含む):2240mm
全幅(両ドア開き):3810mm
全高:1483mm
全高:(トランクリッド開き):1810mm
足元長さ(前席):最大1110mm
足元長さ(後席):870mm
座面~天井(前席):最大980mm
座面~天井(後席):920mm
積載容量:351L
構造:アルミ/スティールモノコック
車両重量:2505kg(公称値)/2596kg(実測値)
抗力係数:0.30
ホイール前/後:10.0Jx22/11.5Jx22
タイヤ前/後:275/35 ZR22 104Y/315/30 ZR22 107Y
ピレリPゼロB
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)
変速機
形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.97/7.1
2速:3.24/13.2
3速:2.08/20.4
4速:1.42/29.9
5速:1.05/40.6
6速:0.84/50.7
7速:0.68/62.6
8速:0.53/80.3
最終減速比:3.31:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:11.6km/L
ツーリング:10.7km/L
動力性能計測時:4.0km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):-km/L
中速(郊外):-km/L
高速(高速道路):-km/L
超高速:-km/L
混合:30.3km/L
EV航続距離:-km
燃料タンク容量:80L
駆動用バッテリー:18.0/15.0kWh(総量/実用量)
現実的な航続距離(モーターのみ):約45km
現実的な航続距離(エンジンのみ):約853km
現実的な航続距離(エンジン+モーター):約898km
CO2排出量:75g/km
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン/エアスプリング、スタビライザー
後: マルチリンク/エアスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:11.5m
ブレーキ
前:420mm通気冷却式ディスク
後:380mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動、センターコンソールにスイッチ配置
静粛性
アイドリング:46dBA
全開時(145km/h):77dBA
48km/h走行時:58dBA
80km/h走行時:63dBA
113km/h走行時:67dBA
安全装備
ABS/DSC/ASR/EBA/EBD
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
テスト条件:乾燥路面/気温22℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.5秒
0-50(80):3.4秒
0-60(97):4.4秒
0-70(113):5.6秒
0-80(129):6.9秒
0-90(145):8.5秒
0-100(161):10.2秒
0-110(177):12.1秒
0-120(193):14.4秒
0-130(209):17.2秒
0-140(225):20.2秒
0-150(241):24.0秒
0-402m発進加速:12.8秒(到達速度:182.2km/h)
0-1000m発進加速:22.9秒(到達速度:237.1km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ベントレー・フライングスパーW12(2020年)
テスト条件:乾燥路面/気温20℃
0-30マイル/時(48km/h):1.7秒
0-40(64):2.4秒
0-50(80):3.0秒
0-60(97):3.9秒
0-70(113):4.9秒
0-80(129):6.0秒
0-90(145):7.3秒
0-100(161):8.9秒
0-110(177):10.5秒
0-120(193):12.4秒
0-130(209):14.6秒
0-140(225):17.1秒
0-150(241):20.0秒
0-402m発進加速:12.2秒(到達速度:192.8km/h)
0-1000m発進加速:21.8秒(到達速度:250.7km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):1.6秒(2速)/2.2秒(3速)
30-50(48-80):1.6秒(2速)/2.2秒(3速)/3.2秒(4速)
40-60(64-97):2.1秒(3速)/3.2秒(4速)/4.3秒(5速)/5.4秒(6速)
50-70(80-113):2.2秒(3速)/3.2秒(4速)/4.4秒(5速)/5.5秒(6速)/7.2秒(7速)
60-80(97-129):2.4秒(3速)/3.2秒(4速)/4.4秒(5速)/5.7秒(6速)/7.4秒(7速)/11.8秒(8速)
70-90(113-145):3.2秒(4速)/4.4秒(5速)/5.8秒(6速)/7.7秒(7速)/10.7秒(8速)
80-100(129-161):3.3秒(4速)/4.5秒(5速)/5.9秒(6速)/8.2秒(7速)/11.6秒(8速)
90-110(145-177):3.7秒(4速)/4.6秒(5速)/6.2秒(6速)/8.7秒(7速)
100-120(161-193):4.3秒(4速)/4.9秒(5速)/6.6秒(6速)/9.4秒(7速)
110-130(177-209):5.3秒(5速)/7.0秒(6速)
120-140(193-225):5.9秒(5速)
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温22℃
30-0マイル/時(48km/h):8.5m
50-0マイル/時(64km/h):24.1m
70-0マイル/時(80km/h):48.6m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.60秒
ライバルの制動距離ベントレー・フライングスパーW12(2020年)
テスト条件:乾燥路面/気温20℃
テスト条件:雨天/気温10℃
30-0マイル/時(48km/h):8.9m
50-0マイル/時(64km/h):24.7m
70-0マイル/時(80km/h):48.1m
各ギアの最高速
1速:48.3km/h(6800rpm)
2速:90.1km/h(6800rpm)
3速:138.4km/h(6800rpm)
4速:204.4km/h(6800rpm)
5速:275.2km/h(6800rpm)
6速:284.9km/h(5620rpm)
7速:284.9km/h(4550rpm)
8速:(公称値):285.0km/h(3546rpm)
8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1402rpm/1603rpm
結論 ★★★★★★★★★☆
ベンテイガ・ハイブリッドが登場した2019年当時、ベントレー初のPHEVとしては誰からも賞賛されるものではなかったかもしれない。しかし、第2弾はその趣旨がはるかに明確だ。
このクルマには、ベントレーに期待される堂々としたパフォーマンスが備わっている。また、すばらしく快適で、洗練され、贅沢なほどにラグジュアリーだ。ドライバーを魅了する要素も豊かにある。
多くの点から見て、フライングスパーを買うなら、これこそ申し分のない、もっとも説得力のある選択肢だ。2021年にテストしたV12搭載のロールス・ロイス・ゴーストよりも速く、しかもそこそこの距離を燃料を一滴たりとも使うことなく、きわめて穏やかに走ることもできる。
高級車としては、2年前にテストしたW12よりも守備範囲が広く、状況に合わせて走りのキャラクターを変容させることができる。そして、おそらくはより好ましいクルマでもある。
そして、多少のガソリンを燃やせば、より無理のない移動ができ、結果としてより気分よく乗ることができるようになる。2022年の時流を考えれば、その魅力はいっそう増す。
それでも満点を取れなかったのは、静粛性とパッケージングが完璧とはいえず、しかもEV走行可能な距離が競合車よりだいぶ短いからだ。とはいうものの、重量とスペース、機能性の妥協点としてはみごとなものがあり、その成果はじつに意義深い。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダース以前、夜明けのフライトに間に合うように、ハネムーンに向かうカップルをフライングスパーW12で送り届けたことがある。寂れた道をひた走ったのだが、あのクルマは完璧な仕事をしてくれた。ハイブリッドはさらにいいかもしれないが、ふたり分の旅支度をトランクに積み込めるかは自信がない。
イリヤ・バプラート大型のベントレーに、PHEVが本質的に合うものなのか怪しいものだ、と思う。近所への買い物などにチョイ乗りするような類のクルマではないのだから。長距離走行に特化しているクルマであって、PHEVが得意とするような短い距離を乗るのはもったいなく感じてしまう。
オプション追加のアドバイス
マリナー仕様には、後付けしたくなるようなアイテムがほとんど標準装備されているが、22インチホイールは避けたいところだ。いっそ、ハイブリッドの通常モデルに、ツーリング/ダイヤモンドナーリング/ムードライティングの各パッケージとネイムのオーディオを追加したい。
改善してほしいポイント
・走行時の洗練性と静粛性があと一歩足りない。シャシーの改良が求められる。
・駆動用バッテリーのエネルギー密度を、できるだけ早く高めてほしい。
・音声認識を、自然な発話に対応できるよう改良してもらいたい。
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