最近テレビCMなどを含め「サポカー」という言葉を聞くが、「安全装備が着いているクルマ」くらいの認識はあったとしても、正確なところまで認識している人は少ないかもしれない。
サポカーとは「セーフティ・サポートカー」の略で、ペダルの踏み間違いなどの運転ミスによる交通事故を防ぐため、ドライバーの安全運転を支援してくれるクルマのことだ。
国土交通省・経済産業省では、高齢者を対象にサポカー補助金による購入支援を行っているが、その予算が2021年度まで繰り越される(当初は2020年度で打ち切られる予定だった)ことが決定した。
ただし、2020年度に計上された予算が消化され次第終了の予定なので、その前にこれを活用してより安全なクルマを手に入れよう!
当記事では、サポカーの定義、該当するモデルや後付けパーツ、高齢運転者の補助金などを解説していく。
文/永田恵一、写真/DAIHATSU、データシステム
【画像ギャラリー】サポカーの種類と補助金の対象となる後付けパーツ
■サポカーの種類とは?
ダイハツのタフトなど、今日では軽自動車も幅広い車種がサポカーS「ワイド」に適合し、先進安全装備を充実させている
前述したようにサポカーとは「セーフティ・サポートカー」の略で、政府が高齢運転者の交通事故防止対策の一環として先進安全技術で安全運転を支援してくれるクルマの普及啓発を行っている。
そしてサポカーは大きくは2つに分かれている。
●サポカー
衝突被害軽減ブレーキを搭載したクルマ
こちらは自動ブレーキの装着車を指す。
●サポカーS
衝突被害軽減ブレーキに加え、ペダル踏み間違い時加速抑制装置なども搭載したクルマ
自動ブレーキに加え、高齢運転者に多いと言われているペダルの踏み違いによる暴走事故防止をサポートする機能が着いたクルマを指し、以下の3つに分かれる
・サポカーSベーシック
低速衝突被害軽減ブレーキ(対車両*4)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置(*1)装着車
低速自動ブレーキ(作動するスピードが30km/h以下で、作動する対象は車両のみ)+ペダル踏み違いによる暴走事故防止機構装着車
・サポカーSベーシック+
衝突被害軽減ブレーキ(対車両)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置(*1)装着車
自動ブレーキ(30km/h以上のスピードでも作動し、作動する対象は車両のみ)+ペダル踏み違いによる暴走事故防止機構装着車
・サポカーSワイド
衝突被害軽減ブレーキ(対車両/対歩行者)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置(*1)、車線逸脱警報(*2)、先進ライト(*3)装着車
自動ブレーキ(30km/h以上のスピードでも作動し、作動する対象は車両&歩行者)+ペダル踏み違いによる暴走事故防止機構装着車+車線逸脱警報(車線の中央を維持しようとするものも含む)+先進ライト(オンにするとより遠くまで照らすハイビームを積極的に使うオートマッチハイビームの類)
*1 マニュアル車は除く
*2 車線維持支援装置でも可
*3 自動切替型前照灯、自動防眩型前照灯または配光可変型前照灯をいう
*4 作動速度域が時速30km以下のもの
■高齢運転者がサポカーを購入する際には補助金の対象になる!
「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」は、高齢ドライバーの事故対策として普及が期待されている
2020年度であれば、2020年度中に満65歳以上(この制度は2021年度も予算が超過しなければ継続されることが発表されている)になる人が該当する新車、中古車、後付けパーツを購入する際に補助金の対象となる。
補助金の対象となる具体的な安全装備は下記の2つである
【1】歩行者にも対応する自動ブレーキ
【2】ペダル踏み違いによる暴走事故防止機構
【1】の歩行者にも対応する自動ブレーキは一口に言っても、対応するスピード、遮蔽物の陰から飛び出してくる子供への対応や夜間対応など、性能差は大きく、大雑把な印象もあるが、それでもこういった安全装備の普及による事故防止のため補助金があるというのは歓迎したいことだ。
補助金の金額は新車の場合、登録車が【1】と【2】の搭載車/10万円、【1】のみの搭載車(MT車など)/6万円、軽乗用車は【1】と【2】の搭載車/7万円、【1】のみの搭載車(MT車など)/3万円と、モデルにもよるが、この種の安全装備を装着する際の差額の相当分が補助金で賄える。
それだけに高齢運転者の方が新車を購入するのであれば、ぜひこの種の安全装備が付いたモデルにしたいところだ。
新車の場合の対象車は、日本車なら86、フェアレディZ、GT-R、アクティといった登場の古いスポーツモデルか軽商用車でなければ、オプションも含めれば90%以上のモデルが、輸入車も主要なモデルなら対象となることが多いと思っていい。
中古車も条件を満たしていれば、【1】と【2】の搭載車/4万円、【1】のみの搭載車/2万円の補助金の対象となる。
具体的な例を挙げれば、自動ブレーキ普及の火付け役となったアイサイトver.2付の先代レガシィ(2010年以降)、ボルボXC60の先代モデル(2009年以降、つまりスバルとボルボはそれだけこの種の安全装備が以前から進んでいたということだ)も対象。
中古車を買う際もできるだけサポカー補助金の対象となるモデルを選びたい。
後付けパーツの場合、対象となるのはものと補助金は下記のようになる。
【1】障害物検知機能付ペダル踏み違いによる暴走事故防止機構/4万円
【2】ペダル踏み違いによる事故防止機構/2万円
【1】は日本車メーカーが設定しているソナーで障害物を検知し、障害物があるにも関わらずアクセルペダルが深く踏まれた際にアクセルペダルと電気的につながっている電子制御スロットルバルブを戻し、暴走事故を防ぐ純正品で、トヨタをはじめ日本車全メーカーが設定している。
ただ、【1】はトヨタ車とダイハツ車は対象となるモデルが多いが、それでもこの2社を含め対応するこの種の純正品がないケースは多々ある。
【2】は低速走行中にアクセルペダルが全開になると「ペダルの踏み間違い」と判断し、電子制御スロットルバルブを戻し暴走事故を防ぐものが中心だ。
「アクセル見守り隊」は、停車中または徐行(10km/h以下での前進・後退)中にアクセルペダルが急激に踏み込まれた際、急発進を防止(クリープ現象により車両はゆっくり前進または後退)
具体的な商品としては急発進を防止するデータシステムの「アクセル見守り隊」と「ペダルの見張り番II(オートバックス専売品)」、サン自動車の「S-DRIVE 誤発進防止システム2(この商品は電子制御スロットルバルブでないモデルでも、エンジンをストップさせることで暴走を防ぐ)」などがある。
さらにペダルをブレーキだけとし、アクセル操作は足を横方向に動かすことで行うナルセ機材有限会社の「ワンペダル」も対象となる。
ちなみに新車の中にはスカイラインのように「ハイブリッドは対象だけど、ガソリン車は対象外」ということもあるので、対象となる新車、中古車、後付けパーツは経済産業省のサポカー補助金のホームページで確認して欲しい。
※経済産業省のサポカー補助金のホームページ(リンク先)
■補助金はどうやって申請する?
データシステムの「ペダルの見張り番II(オートバックス専売品)」は、「後付けのペダル踏み間違い急発進等抑制装置」として国土交通省から認定を受け、補助金支給の対象となっている(アクセル見守り隊も同様)
申請先が電気自動車の補助金などと同じ次世代自動車振興センターというのは新車、中古車、後付けパーツともに共通だが、新車と中古車は登録か届け出後に書類をオーナーが作成し郵送する、後付けパーツは認定取り付け店で取り付け後に認定取り付け店が書類を作成し、郵送するという違いがある。
そのため、後付けパーツの場合は上記のリンク先で認定取り付け店を探す必要があり、認定取り付け店の身近さも後付けパーツを選ぶ際のポイントになるかもしれない。
高齢運転者が事故防止に寄与する安全装備装着車を購入する際に補助金が適用となるのは歓迎できることだけに、身近な65歳以上の方がクルマを購入する際やこの種の後付けパーツの購入を検討している際には、補助金制度のこともアドバイスして、安全装備が充実したクルマの購入を後押しして欲しい。
【画像ギャラリー】サポカーの種類と補助金の対象となる後付けパーツ
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