ジェンセン・ヒーレー
1972年に発売されたジェンセン・ヒーレーは、古典的な英国スポーツカーの方式を徹底的にモダンにアレンジしたモデルだった。ロータスのツインカム16バルブ・エンジンを搭載しながらも、快適性と優れたハンドリングを実現している。
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トランスミッションはサンビーム・レイピアから流用され、サスペンション、ステアリング、フロントサブフレームはすべてヴォグゾールの部品だった。現存する個体では、初期の不具合は大方修正されているはずだ。ジェンセン・ヒーレーは良心的で比較的手頃な価格のブリティッシュ・クラシックとなっている。
フィアット・ティーポ
初代フィアット・ティーポは、1989年にオペル・ベクトラ(2位)とフォルクスワーゲン・パサート(3位)を抑えて、欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するほどの実力を備えている。
エスコートやアストラの競合車として、「全体として、ティーポはバランスのとれた、非常に有能なパッケージであり、魅力的な価格である」と評されたのである。優れた高性能バージョンもあったが、あまり注目されなかった。残念。
フェラーリ612スカリエッティ
612スカリエッティは、なぜかいつも同クラスのフェラーリの影に隠れている。スタイリングは主観的な問題だが、612スカリエッティに「美しい」というレッテルを貼るのは難しいだろう。
それから、4人乗りという要素も尾を引く。家族を乗せることは、跳ね馬に対する冒涜であるかのようだ。また、乗り心地も柔らかめである。こうした理由からフェラーリが軟弱になった証拠と見る向きもある。後輪駆動のV12スーパーカーなのに。
キャデラック・アランテ
デロリアンDMC-12と同様、キャデラック・アランテのバックストーリーは、間違いなく本車よりも興味深いものだ。イタリアのピニンファリーナが製作したボディをボーイング747型機で米ミシガン州に空輸し、ゼネラルモーターズが完成させるという、ゴードン・ゲッコー(映画『ウォール街』の主人公、冷淡な投資家)が電卓に手を伸ばしそうな過剰さである。
アランテはあまりにも高価で、品質上の問題が山積みであり、特に運転が楽しいというわけでもなかった。それでも、競争相手となり得なかったメルセデスSLよりは面白い。
メルセデス・ベンツAクラス
W168型メルセデス・ベンツAクラスは、20世紀で最も革新的で面白いクルマの1つだ。その巧みな構造、技術革新、優れたパッケージングから、初代ミニやシトロエンDSといった名車と並び称されるにふさわしい。
それなのに、名車番付で見落とされがちなのは不思議なことである。見た目は美しいとは言えず、高級感もメルセデスの名に劣るが、それでも世界中で過小評価されているクルマであることに変わりはない。
オペル・カリブラ
1990年代のクーペの中で、オペル(ヴォグゾール)・カリブラほど熟成が進んだクルマを他に挙げることができるだろうか。社会的に距離を置いた居酒屋で熱狂的な議論を巻き起こすかもしれないが、カリブラの素晴らしいデザインを否定するのは、オペル嫌いだけだろう。
意外に思えるかも知れないが、ベースモデルでCd値0.29の抵抗係数を誇る、空力的に優れたクルマでもあった。シャシーに難があるが、カリブラの美しさは今も健在である。
ボルボC30
クーペとファミリーハッチバックの間に位置するボルボC30(フェイスリフト前)は、まるでコンセプトカーをそのまま市販化したような外観だ。アウディTTほどではないが、2001年に発表されたSCCコンセプトの原型を忠実に再現しているのは評価できる。
2.5L 5気筒エンジンを搭載したT5は、インテリ向けのフォード・フォーカスSTとも言えるスポーツモデルだが、さらに高性能の「C30ポールスター」を市販化しなかったボルボを我々は決して許してはならない。
ジェンセンFF
ジェンセンFFの影響は無視できない。アウディのエンジニアがフィンランドの森で閃く10年前に、フルタイム四輪駆動を採用していたのだ。さらに、メルセデスとボッシュより何年も先んじて、完璧とは言い難いながらもABSを搭載している。
米国製の6276cc V8エンジンと四輪駆動により、「ファーガソン・フォーミュラ(FF)」は、どんな天候でも大陸を横断できるような無敵の性能を発揮した。
フォルクスワーゲン・ゴルフ3
本誌も絶賛するフォルクスワーゲン・ゴルフGTIのMk3。ゴルフGTIのオーナーになりたいなら、このモデルがかなり手頃である。もっと言うと、Mk3の全モデルが尊敬に値する。先代よりも大きく、広く、安全でありながら、人混みの中で目立つほどレトロなクルマである。VR6は、Mk3の最高峰だ。
トヨタ・ランドクルーザー(プラド)
知らない人のいないトヨタのランドクルーザー。しかし、弟分のランドクルーザープラド(欧州ではランドクルーザーとして知られる)は、日本国内ほどの熱狂的な人気を集めているわけではないらしい。
しかし、世界に必要な四輪駆動車を1つだけ選ぶとすれば、間違いなくこのクルマだろう。ドウェイン・ジョンソンよりもタフなランドクルーザープラドは、汗をかかずに世界中の過酷な地形を征服することが可能だ。山賊(ランドローバー)を倒すべく生まれた、陸の巡洋艦(ランドクルーザー)である。
フォード・ファルコン
写真がすべてを物語っている。まるで名俳優や政治家の裏で暗躍する影武者のようなクルマである。かのマスタングにプラットフォームが採用されたファルコンは、米国の自動車文化を振り返る上で、軽視できない存在だ。
プジョー604
フランス人がドイツ人を悩ませるほどの大型高級車を作っていた時代を覚えているだろうか?プジョー604は、BMW 7シリーズやメルセデス・ベンツSクラスと競合しただけでなく、多くの点で彼らを打ち負かした。もし、プジョーがその後も高級車市場に注力する道を選んでいたら、2022年の勢力図は大きく変わっていたかもしれない。
フォード・モンデオ
1993年にフォード・シエラの後継車として発売されたモンデオは、物足りないエスコートとは一線を画す乗り心地とハンドリングを持ち、ファミリーカーのベンチマークとなった。
2000年に登場したモンデオMk2(Mk3としても知られる)は、すべての世代の中で最も過小評価されていると言っても過言ではないだろう。その普及率の高さが仇となり、BMW 3シリーズのような高級車のライバルに負けてしまったのだ。
フィアット500L
フィアットが「500」という名を与えたがゆえに、500Lのスタイリングには多くの不満が残る。500ならではの魅力がなく、走りも地味。とはいえ、実用性は抜群だし、室内の広さも申し分ない。我々は、この不格好な外観の、その先に目を向けるべきなのだろうか。
ヒルマン・インプ
スクービー・ドゥー(同名のアニメ作品に登場する犬のキャラクター)の言葉を借りれば、ヒルマン・インプは、あのお節介なミニさえなければ世界を制覇できたはずだ。
ミニは発売されるやいなや、RR(リアエンジン・リアドライブ)のインプを一気に時代遅れにしたが、ルーツ・グループはこのクルマに多大な投資をしていたため、後戻りはできなかった。しかし、インプ単体で見れば、素晴らしい小型車であった。
オペル・インシグニア
オペル(ヴォグゾール)・インシグニアは、快適性、経済性、装備、そしてコストパフォーマンスに優れたユニークなファミリーカーである。同時に、欧州で最も過小評価されているクルマの1つであるとも言えるだろう。インシグニア・カントリー・ツアラーが、アウディ・オールロードの代替車となり得ることを証明したいくらいだ。しかし、多くの人は聞く耳を持たないだろう。
フォード・カプリMk2
フォード・カプリMk2は、ミドルチャイルド症候群に悩まされている。1974年に発売されたMk2は、これまで以上に実用的で使い勝手がよくなったが、外観がソフトになったため、Mk1のような華やかさには欠けてしまう。ご両親はMk1の将来性に腐心したが、Mk2は陳腐化しまったというわけだ。一方、Mk3は、新鮮さと2.8Lエンジンが味方している。Mk2の3.0 Sを、どうかよろしく……。
ルノー21ターボ
「ルノー21ターボは、動力性能に優れている。中速域での卓越したパフォーマンス、スムーズで洗練されたパワーデリバリー、220km/hのトップスピードは、競合車と比べても抜きん出ている」
1988年5月のAUTOCARの言葉を見ると、21ターボが1980~90年代における最高のパフォーマンスモデルであったことに疑いの余地はないだろう。
マーキュリー・マローダー
長年低迷していたマーキュリー・マローダーは、今まさに陽の目を浴びようとしている。クラシックカー専門の保険会社として知られる米国のHagerty社で評価エディターを務めるアンドリュー・ニュートンは、2022年に次のように語っている。
「マローダーの価値はここ数年、上昇傾向にあったが、それは非常に緩やかなものだった。しかし、最近の飛躍は過去最大のものだ」
マスタング・マッハ1に搭載された4.6L V8エンジン、後輪駆動、ワルそうな見た目など、その魅力はおわかりいただけるだろう。
スズキ・キザシ
完璧とは言えないが、スズキ・キザシには心惹かれる確かな魅力がある。パートタイム四輪駆動、2.4Lのガソリンエンジン、上品なスタイリングの3つが、中古車情報サイトの「お気に入り」リストから消せない理由だ。パドルシフト付きCVTを採用しているが、海外向けの6速MTが羨ましい。
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技術は黒子に徹し飾り気のない実質剛健のスーパー実用車。スペックは大した事ないが、走りはしっかりドイツ車。もっと評価されて良い。