ダカールラリーを知り尽くした男・三橋 淳が新型アフリカツインを満喫するこの連載企画。ついに県をまたぐ移動が解禁になり、慣らしと点検を終えたアフリカツインを眺めるだけの日々を送っていた三橋 淳もいよいよ始動! 絶景を求めて向かう先といえば…もうお分かりですね! 雄大な自然を求めて北へ向かう、今回はそんなお話です。
※最近、各地で二輪車の事故が多発しています。自粛要請の解除を受け、オートバイで出かける機会も増えると思いますが、運転の際は余裕をもって、交通ルールとマナーを守った運転を心がけましょう。また、長期間運転しなかったバイクの点検も忘れずに行うようにしてください。
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本格始動の目的地と言ったら…答えはひとつ!
県をまたぐ移動自粛が全国的に解除されたことを受けて、私もいよいよ本格始動開始! 目指すは北の大地、北海道!
北海道といえばライダー憧れの地。昔は多くのツーリングライダーがテントを積んで走り回っていたんだけど、今でも北海道はライダーにとって人気の土地。それは私もよくわかる。
なぜかって?
本州ではまず見られない、真っ直ぐ伸びた道。地平線、そして人工物が一切視界に入らない大自然!海外に行かなくても海外気分を味わえるんだから、ここを走らずして何がライダーか! と個人的には思うほど、北海道は魅力に溢れている。
と言うわけで、早速アフリカツインを私の大型トレーラー「tbox」に積み込む。
んんんん? 自走でいかんのかい!
そんな声がたくさん聞こえてきそうである。
そう! 本当は私だって自走で行きたい! でも、どうしても自走で行けない理由がある。
それは
アフリカツインがカッコよく走っているところを動画にするため!
だから大量の機材を持ち込まなければならないのだ。
どれだけ持っていくかと言うと、ざっとこんな感じ。
ドローンにミラーレスカメラ、アクションカム、360度カメラにドリーも!
この他にも、パソコン、充電器、アタッチメントなどなど。もろもろ合わせると、とてもバイクに積める量ではない。というわけで、充電もできるtboxごと行って、撮影拠点にベースキャンプを張るのが理に適っている、というわけだ。
アレコレ積み込んで、いざ出発
積み込んだ様子を中から見るとこんな感じ。
アフリカツインの他にも遊び道具が満載。当然である。どうせ行くなら、遊び道具もたくさん持っていかないとね(笑)。
北海道には新潟港から出発!
北海道に行くなら、夏は日本海側って決めている。料金安いし、食べ物も美味しいから。その代わり冬には乗らない。冬の日本海は荒れるからね(笑)。
フェリーに乗船したら、すぐさま風呂に入る。
なぜかって? 早く入った方がお風呂の水が綺麗だから!
お風呂から出たら、すぐさまランチでビール! 新潟ー小樽航路は、早朝に小樽港に着く航路なので、夜寝る前にお酒を飲むと早朝の下船時にお酒が残ってしまうかもしれないから、さっさと昼に飲んで、夕方には飲むのをやめるのだ。
それにしても、このフェリーは本当にご飯がウマイ! 高速道路のサービスエリアぐらいのレベルはある。ちなみに、私の車はながーいトレーラーなので、フェリー料金は大型トラックと同じ(涙)。だから、部屋は個室、料理も半額券が付いてくる。だから、元を取る意味でもいっぱい食わねばならんのだ(笑)。
気合いを入れて北海道上陸! しかし早速波乱の予感…
朝4時に小樽港に到着。すると、下船してから、見知らぬワンボックスが後ろをつけてくる。
なんだかガラの悪い感じ。やだなー、最近流行のアオリ運転か? と思いパーキングに入ったら、そのワンボックスもついてくるではないか!
なんだ、喧嘩する気か?
上等じゃないか、と鼻息を荒くしていたら、何やらパッシングしてくる。
よく見ると、それはなんと! 北海道に住む車イスのラリードライバー、佐藤さんだった。
「SNSで見たんで、お出迎えにあがりました!」
もう、やめてよ! ビックリするじゃない(苦笑)。
佐藤さんは今は4輪のラリーをアマチュアで戦うドライバーだけど、健常者の頃はバイクでぶいぶい言わせていたライダーだった人。せっかくお出迎えしてくれたので、朝4時から空いている定食屋でホッケ定食をいただく。
今回の目的は「北の大地を気持ちよさそうに走る」動画撮影!
今回のミッションは、アフリカツインで気持ち良さそうに大地を駆け巡るシーンを撮る、ということで、北海道らしい景色を求めて、ひとまず北上することに。
実は、以前旧型のアフリカツインでも、同じコンセプトで動画を製作している。それがコチラだ。
やるからには、今回はこの動画を超えるものでなければならない。でも、自分で言うのもナンだが、この動画、なかなかよく出来ている…。つまり、今回は当時の自分のセンスとの戦いでもある。
しかし! そこは新型アフリカツインのルックスと走りの差と、撮影機材の進化で克服してやる!
と意気込んでみたものの、いかんせん天気が悪い。
ドヨーンと空を覆う真っ黒な雲。全国的に大雨なので、洪水となっている九州や西日本の気象状況を考えれば、今の状況は相当ラッキーだが、ライダーとしてはがっかりだ。まあ、とはいえ新しい機材もあることだし、テストがてら走ってみることにする。
北海道は林道を探す必要なんてない。生活道路が未舗装だったりするので、ロケーションには事欠かないのだ。まずは、海沿いに伸びるダートを見つけて、早速走ってみる。
さあ、私はドコでしょう? 三橋淳を探せ!(笑)
これで天気が晴れてればなー!
でも、十分気持ちよさそうでしょ!
アドベンチャーバイクの天国をまずは満喫!
おそらく北海道にいる間、何度も言うんだろうけれど、アフリカツインで走ると、なんて気持ちがいいんだ! って思う。北海道はまさにアドベンチャーバイクの天国だよ。
ふと気がつけば、ガソリンが残り少なくなっている。早速、付近のガソリンスタンドで給油する。
北海道のガソリンスタンドといえばホクレンだ(違うかな?)。
別になんでもいいんだけど、私自身の勝手なイメージである。あるでしょ? セイコーマートとか、北海道ならではのブランド。そういうのについ反応してしまうのだ。
で、そのホクレンで給油。
「なんてバイクっすか? かっこいいすね!」ガソリンスタンドの若いお兄ちゃんが、目をキラキラさせながら給油してくれる。
「まだ大型免許持ってないんすけど、乗ってみたいんですよねー」
北海道に住んでたらアドベンチャーバイク乗らなきゃ。アフリカツイン最高だよ?
「そうっすよねぇー。かっこいいっすもん。でも大型は維持費が辛いっす。」
今の若者には大型の維持費は大変だよなぁ。その気持ちはよーくわかる。けれど、手に入れたらなんとかなるもんだよ。と心の中で返答しておいた。
協力:ホンダモーターサイクルジャパン、有限会社野口装美、ダートフリーク
写真:三橋 淳
【次回予告】 さあ絶景探して撮影だ! と意気込んだ三橋 淳だが、北海道はまだまだ寒かった! 果たして思い描いた、爽快は走りは撮れるのか? アフリカツインでどんな絶景と出会うのか? 次回「前略、北の道から」をお楽しみに!
アフリカツインについてもっと知りたい人はコチラ!
「アフリカツイン 北駆南走」前回の模様はコチラ!
三橋 淳 公式サイト、SNSアカウント
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