現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > バブル時代の「デートカー」ってなに? 「シルビア」や「プレリュード」は「女子大生にモテるクルマ」で異論なし!?

ここから本文です

バブル時代の「デートカー」ってなに? 「シルビア」や「プレリュード」は「女子大生にモテるクルマ」で異論なし!?

掲載 70
バブル時代の「デートカー」ってなに? 「シルビア」や「プレリュード」は「女子大生にモテるクルマ」で異論なし!?

今では聞かなくなってしまった「デートカー」とは

 デートカー、またスペシャリティカーとも呼ばれたが、どちらも聞かなくなって久しい。最近ではデートにクルマは必ずしも必要ないなど、クルマ離れも含めたいろいろな事情が背景にあるのだろう。

【中古価格高騰中】バブル末期の日産「S13シルビア」「180SX」に再注目! 一周回って今エモい2ドアクーペの魅力

 と、言いたいところだが、デートカーブームがあった1980年代後半から1990年代前半を振り返ってみると、少々違う。クルマがあればいいというものではなく、クルマを持っているというのは当たり前。そこがまず重要なポイントで、現在からすると想像もつかないかもしれない。

クルマがあればOKというわけではない

 まず、当時の状況はというと、大学生や若いサラリーマンがクルマを持っているのは珍しいことではなく、高校を卒業したらすぐに免許を取って即クルマを購入するというのも珍しくなかった。バブルゆえ、大学生であっても楽々とローンで買うことができ、お坊ちゃまなら親に買ってもらったというパターンもあった。つまり、クルマさえ所有していればデートに使えるというような話ではなかったのだ。

 ではデートカーとはなにかというと、「女子大生にモテるクルマ」。そのひと言に尽きる。クルマとしての装備が云々というのもなくはなかったが、まずは「みんなが乗っているクルマ」が基本。チャラチャラした大学生なんぞと一緒にされるのはイヤだ、という層は今より沢山いたが、そういう人は30万円ぐらいで買える中古のシビックに乗ったり、当時はまだ底値だったハチロクなどでドリフトしていたものだ。

誰もが乗っているというのがひとつの条件

 デートカーに話を戻すと、具体的例を挙げればまずトヨタの白いマークIIに始まり、初代&2代目ソアラ。バブル期の真骨頂となると、日産のS13型シルビアとホンダの2代目&3代目プレリュードが真っ向対決していた。輸入車勢ではメルセデス・ベンツ190EかBMW320iあたりが人気だった。

 最近の取り上げ方を見ると、レパードあたりもデートカーに含まれているが、たしかにスタイルの方向性は上記のクルマたちと同じで、日産がソアラに対抗して出したのは確かではあるが、デートしているシーンは当時ほとんど見なかった。その理由は、やはりクルマの良し悪しよりもみんなが乗っているかどうか、だ。

 強いて言うなら、クルマのジャンルとしては4ドアならサルーンで、あとは2ドアクーペというのが基本と言えるだろう。ただ、最初に紹介したようにあくまでもモテるクルマなので、女子からしてみればジャンルやカテゴリーはどうでもよく、「乗って恥ずかしくなくて、センスがよかったり、お金持ってそうに見えるクルマ」であればいいとされた。1980年代はスキーブームもあり、クロカンも女子ウケはよかった。だが、それはスキーの足として人気があっただけで、街乗りとなるとセンスやお金持ちに見える点で少々弱かったように思える。

装備のチョイスもモテるかどうかで決める

 結論として、デートカーとはクルマそのもののムーブメントというより、クルマはモテるため、そしてデートの道具だったというのが正しいだろう。筆者は当時大学生で、別にデートカーには興味がなかったが、冗談抜きで街にはシルビアやプレリュードがいっぱい走っていて、運転しているのは大学生らしき人たち。サマーセーターを肩から掛けて、助手席には女子大生が乗っていたものだ。

 サマーセーターなどのスタイルは、これまた雑誌『ホットドッグプレス』の受け売り。つまり、デートカーとデートマニュアル、このふたつが時代を作っていて、大半の人はデートマニュアルに掲載されていたからシルビアやプレリュードに乗っていたというだけで、性能がスゴイなどクルマありきのブームではなかったように思う。装備もモテるというのが基準で、例えばシルビアのヘッドアップディスプレイはその代表格だ。

 ちなみにデートカーに乗っていないとモテないかというとそんなことはなく、イケてる女子大生とはデートができないというだけで、クルマ好きの女の子もけっこういた。普通にクルマでデートをしていたし、ハチロクに乗って深夜の峠に行くなんてこともあった。

 最後に、デートカー、そしてスペシャリティカーの定義として当時見たなかで印象的な表現を挙げておくと「なくても困らないクルマ」というのがあった。まさに言い得て妙な言葉だ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
AUTOSPORT web
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
AUTOSPORT web
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
ベストカーWeb
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
AUTOSPORT web
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ベストカーWeb
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
AUTOSPORT web
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
ベストカーWeb
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
Auto Messe Web
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
AUTOSPORT web
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
AUTOSPORT web
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
AUTOSPORT web
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
AUTOCAR JAPAN
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
Auto Messe Web
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web

みんなのコメント

70件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村