スバルは、2017年10月25日(一般公開は10月28日)から開催される東京モーターショーの出展モデルをついに明らかにした。
今回の出展車両は全部で7台。そのなかでも最大の注目は世界初公開となるコンセプトカーの「ヴィジヴ パフォーマンス コンセプト」だ。
トヨタの隠し球「GRハイブリッドスポーツコンセプト」の正体は!?【東京モーターショー2017】
スバルは、このヴィジヴ パフォーマンス コンセプトを「安心で愉しいクルマづくりの将来ビジョンを具現化したスポーツセダンタイプのコンセプトモデル」と説明。
その姿はモーターショーで披露されるため、今回公開されたのはティザー画像のみ。そして、このモデルはあくまでも将来の4ドアスポーツセダンのコンセプトモデルだというが……。
本記事ではスバルにより公表された情報と、本誌スクープ班が掴んでいる最新情報を整理してお届けしたい。また加えてWRX STIのトップエンドモデル、「S208」の情報についても紹介する。
文:ベストカー編集部
ベストカー2017年10月26日号
■スバルのデザインアイデンティティが各所に
本誌ベストカースクープ班がつかんだ情報では、「ヴィジヴ パフォーマンス コンセプト」その正体は次期型WRX STI。それは、今回発表されたティザー画像に写る盛り上がったフェンダーラインからみても間違いないところだ。
東京モーターショーでスバルブースのメイン展示車となる「ヴィジヴ パフォーマンス コンセプト」の全体的なフォルムはワイド&ローで、フロント&リアフェンダーの大きな張り出しとクーペのようになだらかなルーフラインがデザイン上の大きな特徴。
フロント周りでは、水平にウイングの入ったヘキサゴングリルや台形の大きな開口部を持つフロントバンパーが採用され、ヘッドランプ、それに個性的な造形のリアコンビランプには、スバル最新のアイデンティティであるコの字型のポジショニングランプが内蔵されているという。
コンセプトモデルは全幅も広くかなりアグレッシブなデザインとなるが、次期型の市販モデルもその基本デザインやテイストを継承するというから大いに期待したい。
■名機EJ20エンジンは現行型で次世代へ
そして次期型WRXで注目されるのがパワートレーンだ(ヴィジヴのパワーユニットは公表されていない)。
現在のWRXシリーズは、S4が300ps/40.8kgmのFA20型2L直噴ターボ、STIが308ps/43.0kgmのEJ20型2Lターボを搭載。しかし、スバル社内では「EJ20型には環境対応の問題がある。時代の流れで廃止になるのは当然」という声があり、これまで歴代WRX STIとともに進化し続けてきた名機EJ20型は、現行型を最後についに廃止になる。
では、次期型STIに搭載されるのは? 後継エンジンはFA20型になるのはほぼ確実で、このS4やレヴォーグに採用される2L水平対向直噴ターボを軸に、次期型STIでは専用チューニングによって320ps/45.0kgmまで性能が高められることになりそうだ。
そして、次期型WRXでは現行型インプレッサで極めて評価の高い新型プラットフォーム(SGP)を採用。大幅にボディ剛性が高められ、ハンドリングから乗り心地まで大きく性能アップするのも間違いない。
気になる次期型WRXのデビューは、現行型が今年8月に大幅マイナーチェンジを行ったばかりのため、2019年になると予想される。
■もう一台の主役「S208」は限定450台
また、スバルは2車種のニューモデルをまもなくデビューさせ、モーターショーのブースで公開する。
その1台目がWRX STIをベースに、スバルとSTIが共同で開発するSTIのトップエンドモデル、Sシリーズ最新版のS208だ。
先代型となる2015年に発売された「S207」はEJ20型水平対向2Lエンジンを、バランス取りや低背圧スポーツマフラー採用などの高回転域チューニングによって328psまで高めていたが、次のS208は排気系のさらなる見直しで1㎰アップの329Opsを実現。パワーアップやカーボンルーフの採用による低重心化などの改良によって、S208では走りの楽しさをよりいっそう高めているという。
ラインアップは、標準仕様、NBRパッケージ、クールグレーカーキのボディ色のNBRパッケージの3タイプを用意。販売台数は限定450台で抽選販売になる(販売方法の詳細は10月25日にスバル公式サイト等で発表される)。
価格も10月25日の発表日に公表されるが、630万円前後になると予想される。
一昨年のS207が限定400台でも即日完売したように、このS208も発表後すぐに完売する可能性が高いので、狙っている皆さんは10月25日までにスバル各ディーラーで話を聞いておくか、パソコンの前から離れずにいよう。
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