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【スーパーカー年代記 044】512TRは進化するミッドエンジン フェラーリの最高峰だった

クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第44回は「フェラーリ 512TR」だ。

フェラーリ 512TR(1991-1994年)
1984年にデビューして、その斬新なスタイリングと12気筒パワーでフェラーリのフラッグシップ スポーツカーとしての地位を確立したテスタロッサ。その後継モデルとして登場したのが、今回紹介する「512TR」だ。その車名は、512はフェラーリの流儀で5Lの12気筒エンジンを搭載していることを表し、TRはテスタロッサの略であった。

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その車名からも分かるように、512TRはテスタロッサの後継車として開発された。だが、外観が先代のテスタロッサとほとんど変わらないスタイリングのため、テスタロッサのマイナーチェンジ版と思われているが、実は似て非なるモデルであった。

シャシこそテスタロッサ用を小改良したものを流用しているものの、ミッドシップ搭載された5Lの180度V型12気筒DOHCエンジンは重心高を下げるために潤滑方式はドライサンプを採用し、エンジン&ミッションのアッセンブリーをテスタロッサよりも30mm低い位置に搭載している。エンジン自体も排気量こそ変わりはないものの、吸気系ではプレナムチャンバーを再設計した新形状の吸入ポートの採用や、バルブの大径化などで吸排気効率を改善。燃料供給装置もボッシュのモトロニックM2.7に進化した。

さらに新設計のピストンの採用などで圧縮比を10.0に上げ、カムプロフィールも変更して38psものパワーアップを実現。欧州仕様では428ps、北米仕様では421psを発生した。最大トルクの50.kgmに変わりはなかったが、こうした改良によりテスタロッサを上回る加速性能とロードホールディングを手に入れた。

外観では、リトラクタブル式ヘッドランプやサイドのフィン付きエアインテークなどに変わりはないが、フロントグリルが丸みを帯びたデザインとなり、テスタロッサではグリルとウインカーなどが一体となっていたが、512TRでは分割されている。リアコンビランプやアルミホイールのデザインも変更されている。エンジンフードのルーバーやリアクオーターパネル、リアバンパーなど、テスタロッサと並べて比べれば違いは多いのだが、単体で見ると見分けがつきにくいことは否定できない。インテリアも各所が小変更されている。

512TRは1994年に発表されたF512M(Mはモディファイの略)へと進化する。ヘッドランプは固定式となり、最高出力は440psにアップしたF512Mだが、現在のところフラッグシップとしては12気筒をミッドシップ搭載した最後のモデルとなっている。

フェラーリ 512TR 主要諸元
●全長×全幅×全高:4480×1975×1135mm
●ホイールベース:2550mm
●重量:1650kg
●エンジン種類:180度V12 DOHC
●排気量:4943cc
●最高出力:428ps/6750rpm
●最大トルク:50.0kgm/5500rpm
●燃料タンク容量:98L
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:前235/40ZR18、後295/35ZR18
●当時の価格:2380万円

[ アルバム : フェラーリ 512TR はオリジナルサイトでご覧ください ]

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