9シーズン目を迎えたTBCC
text & photo:Hidenori Takakuwa(高桑秀典)
【画像】第33回東京ベイサイドクラシックカップ【現地写真】 全14枚
東京ベイサイドクラシックカップシリーズ(TBCC)は、袖ヶ浦フォレストレースウェイを会場とし、年間4戦のシリーズ戦として開催されているレース形式走行会である。
往年の輸入車と懐かしい国産車が参加するサーキットを本気で走行するイベントながら、腕に合わせてクラス分けが行われ敷居の低いモータースポーツと言うことができる。
戦前車を対象としたヴィンテージ・スポーツ走行クラスや、現行車も走行OKでプレTBCC的な意味合いを持つスポーツ走行クラスなども用意されている。
新しい生活様式が求められる中で、去る6月13日に第33回目でシーズン9の開幕戦が、ソーシャル・ディスタンスを保ち万全の感染対策を施し無観客で実施された。
感染対策として無観客で開催
毎回フレンドリーな雰囲気の中で数多くの参加者がサーキット走行を楽しみ、エントラントの熱い走りをギャラリーが見つめる、という構図が続いてきた。
しかしコロナ禍となってからは、新型コロナウイルス感染症の予防対策のために一般観戦者の入場を断っている。そのため、以前よりもパドック周りが静かだが、状況が好転するまでは致し方ない措置だといえるだろう。
今回はヴィンテージ・スポーツ走行クラスに4台、スポーツ走行クラスに17台がエントリー。レース形式走行会は、クラブマンズ・カップに34台、クリスタル・カップに18台、混走となるスーパークリスタル・カップ/ハイパークリスタル・カップには計20台がエントリーした。
ちなみに、クラブマンズ・カップは予選/決勝時いずれかのベストラップタイムが1分30秒を超える程度、クリスタル・カップは同ベストラップタイムが1分25~29秒台程度。
スーパークリスタル・カップは同ベストラップタイムが1分22~25秒台程度の車両/ドライバーが参加OKで、過去に1分22秒以下の実績/申告の車両/ドライバーはハイパークリスタル・カップで走っている。
フィアットX1/9が初登場
今回のトピックは、最大勢力となる人気のクラブマンズ・カップにニューフェイスとなる2台のフィアットX1/9が参加したことだ。参加したのはブルーが1980年、オレンジが1982年モデルだった。
レアでセンスの良いモディファイがなされたクルマが多数参加しているので、ヒストリックカーに興味がある方、レース形式走行会のことが気になっている方は、一般観戦者の入場が可能となってから一度見学してみるといいだろう。
TBCCは、ルール、マナー違反に対するペナルティを明確化することにより、より一層安全性を高め、良い雰囲気で楽しめることに意が払われている。
そして、年間ポイント制を採用するなどし、TBCCらしさを保つ配慮がなされている。今季第2戦は9月12日に開催される予定なので、コロナ禍が終息し好天になることを期待しよう。
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