新しいエントリーレベルの電気自動車プロジェクト
text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
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フォルクスワーゲンが、セアトに代わり、グループの新しいエントリーレベルの電気自動車プロジェクトの開発を、担当することが明らかになった。
VW e-Up!、セアトMiiエレクトリック、シュコダ・シティゴーe iVの、後継モデルを開発するために立ち上げられたこのプロジェクトは、現在、VWの直接の管理下に置かれると予想されている。
この移行により、より大型のMEBプラットフォームのエンジニアリングの経験と規模の大きな予算を、活用することが可能となる。
MEBプラットフォームは、VW ID.3、セアト・エルボーン、シュコダ・エンヤックなど、VWグループによって計画された、幅広いEVモデルに採用されている。
オートモーティブニュース・ヨーロッパは、セアトの公式声明を引用して、今回の移行は「ブランド、生産システム、およびマーケットに関する、VWグループのグローバル戦略改訂の一環として決定された」と報じている。
MEBエントリー・プロジェクト
MEBエントリーという名前で知られるこのプロジェクトは、VWグループの新たな中国のパートナーであるJAC(江淮汽車)とセアトが、共同で開発してきた。
セアトの元CEOルカ・デメオのルノーへの移籍や、VWグループの中国事業の再編など、最近の変化により、プロジェクトの開発計画が変更されることとなった。
JACとVWの合弁企業である「江淮大衆汽車有限公司」では、電気自動車の開発がすでに進められている。
中国市場向けのブランド「Sol」のモデル「e20x」は、JAAC iEV7Sをベースとしており、116psのモーターを搭載し、300kmの航続距離を達成する。
2021年に中国市場への参入を計画していたセアトの、合弁パートナーとして、JACが選ばれていたものの、VWグループの新しい中国向けブランド「ジェッタ」の導入成功により、セアトの計画が延期されている。
VWがエントリーレベルの電気自動車プロジェクトの開発で、JACとの協力を継続するかどうかは、まだわかっていない。
VWグループのスポークスマンは、MEBエントリー・プロジェクトの担当変更は「セアトの中国マーケットへの参入延期が関係している」と述べている。
「セアトが、JACとの協力関係を継続する意味がなくなったためです」と付け加えた。
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