11月21日、スーパーバイク世界選手権(WSBK)の最終戦インドネシアが行なわれ、Pata Yamaha with Brixx WorldSBKのトプラク・ラズガットリオグルが今シーズンのチャンピオン獲得を決めた。
ラズガットリオグルは今シーズン、安定した速さで6連覇中の王者ジョナサン・レイ(カワサキ)に対して優位を築き、最終戦インドネシアには30ポイントのアドバンテージを持って臨んでいた。
■ラズガットリオグル、2023年MotoGP転向はある? 「ファクトリーマシンや良い契約が必要」
インドネシア戦は土曜日が大雨に見舞われてしまい、レース1が日曜日へと延期。ラズガットリオグルはそのレース1ではレイとのバトルを展開した。
レース1ではレイが優勝を飾り、ラズガットリオグルは2位でのフィニッシュとなったが、この時点で彼の2021年チャンピオン獲得が決定。2018年のWSBK参戦開始から4年目での初戴冠となった。
なおその後行なわれたレース2は4位フィニッシュ。ラズガットリオグルはシーズン13勝、表彰台23回、ポールポジション3回というリザルトでシーズンを終えた。
ヤマハにとって、WSBKでのタイトル獲得は、2009年のベン・スピーズ以来。また今シーズンはライダーズタイトルだけでなく、チーム、コンストラクターの3冠を達成した。MotoGPでもファビオ・クアルタラロがライダーズタイトルを獲得するなど、2021年はヤマハイヤーとなったと言えるだろう。
なおラズガットリオグルは度々MotoGPへの転向が噂されてきた。彼はWSBKでのチャンピオン獲得を優先する姿勢も見せてきたが、現行の契約が切れる2023年以降については、再びMotoGPからの注目が集まりそうだ。
■2021WSBKチャンピオン トプラク・ラズガットリオグル
「僕にとっては決して楽なシーズンではなかった。もちろん誰にとっても同様だろう。しかし僕たちはそのなかでチャンピオンになった。この気持ちをどう表現すればよいかわからないけど、今日はとても特別な日になった」
「今日は楽な戦いではなく、ベストを尽くした結果、最終的にトップに輝いた。レースは非常に多く、いろいろな場面に遭遇し、簡単ではなかったけど、ひたすらベストを尽くしてここに立つことができている」
「レイは6冠を達成したWorldSBKのレジェンドであり、ウエットもドライも素晴らしく、すべてのレースで手ごわい存在だった。でもレースを離れればグッドガイであり、僕たちは良き友人同士だ」
「僕は今シーズン、常に勝利だけに集中してきた。そして今は、ベストを尽くしたすべてのライダーを祝福したい。シーズンが終了し、ヤマハが2009年以来、再びチャンピオンになったことをうれしく思う。このタイトルは父に捧げたい。彼はいつも、僕がいつか世界チャンピオンになると言い続けてくれた。来シーズンも毎レースで優勝を目指し、今年以上のいいシーズンになるよう頑張りたい」
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