今回紹介するリクシルのカーポートSCは機能性や安全性を兼ね備え、住宅と美しく調和するカーポート。装飾を排し、ノイズをなくし、パーツを減らし、"MINIMAL"を徹底的に追求している。これまでのカーポートに満足できなかった方に、新たなファサード空間の提案だ。
シンプルでありながら素っ気なさを感じない
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『ル・ボラン』本誌読者の皆さんであれば、クルマ選びにはこだわりを持ち所有車には愛着も抱いているに違いない。だからこそ、保管方法についても関心の度合いが高いはずだ。
ただ、戸建て住宅に併設される従来のカーポートとクルマとの関係についてはどうだろうか。天候などからクルマを守る役割は果たせても、機能がムキ出しになりすぎがち。住宅とカーポートとの関わりについても同様だ。つまり、カーポートとはそういうものと割り切りがあったように思える。
そこを課題として捉えたのが、住宅設備機器および建材メーカーのリクシルだ。「カーポートSC」は、住宅との調和を重視している。さらに、カーポートに収まるクルマの引き立て役にもなることを配慮。開発に際して市場調査をしたところ、カーポートを使わない理由として住宅と合わないからという評価が多かったそうだ。そこに、潜在需要を見出したわけだ。
カーポートSCのコンセプトは、ミニマル・イズ・ベストだ。ノイズとなる機能要素を整理し、装飾を徹底して排している。たとえば、カーポートの機能として不可欠と考えられていた屋根の骨組みがない。雨樋は、地上目線からは隠されている。施工に必要なネジやボルトの類も見えない。近年では、モノトーンのシンプルな外観の住宅が多い。そうしたファサードにも、カーポートSCはまさに調和するわけだ。
ただ、モノトーンでもシンプルでもない住宅も少なくない。木造の日本建築なら、カーポートSCはどう調和するだろうか。カーポートに合わせて、住宅を考えるという発想はないだろう。だが、屋根と柱は質感とカラーを含め多彩な組み合わせが可能だ。木造住宅に調和する木目の色調も、3種類が用意されている。
機能としても、屋根はアルミ形材で構成されているだけに多くのカーポートで用いられる樹脂材と比べて太陽の熱線や紫外線によるクルマ車内の高温化やボディの色褪せを大幅に軽減している。リクシルの自社試験では、夏季のダッシュボード表面温度は露天と比べて約42度低下し、一般的な樹脂製カーポートに対しても約23度低かったとのことだ。
さらに、柱の位置も住宅の敷地に応じて対応が可能だ。後方支持2台用であれば、左右どちらからでもクルマを入庫できドアの開閉でも妨げにならない。悪天候の場合も、屋根は上部から強固な構造材により吊り下げるように支持されているため耐風圧強度は38m/秒(リクシル基準)に到達。
耐積雪強度は20cm相当を確保し、より強度が高い「カーポートSC1500」なら積雪50cmまで対応。1台用両側4本支持や2台用6本支持なども揃う。また、側面からの風雨を軽減し目隠し効果もあるサイドスクリーンも用意される。
カーポートSCは、素っ気なさを感じさせず住宅に調和した上質なファサードとなることが最大の魅力だろう。
HP=https://s.lixil.com/mag
問い合わせ先=リクシル ☎0120-126-001
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