これがアウトバーンの風か！ 衝撃の直進安定性――日産サンタナ【記憶に残る珍名車の実像】

　世の中には「珍車」と呼ばれるクルマがある。名車と呼ばれてもおかしくない強烈な個性を持っていたものの、あまりにも個性がブッ飛びすぎていたがゆえに、「珍」に分類されることになったクルマだ。

　そんなクルマたちを温故知新してみようじゃないか。ベテラン自動車評論家の清水草一が、往時の体験を振り返りながら、その魅力を語る尽くす当連載。第4回は、日産が日本で製造したフォルクスワーゲン車、サンタナを取り上げる。

Comments

錆びてすぐに穴が開く日産車がこの車を作った以降錆びなくなったのが印象に残っているな。

日産へのサンタナ導入は功罪両面あったと思う。当時の西ドイツで失敗作だったこのモデルは当時としても異様に長いオーバーハングでスタイリングはバランス悪かったし、ATは時代遅れになりつつあった3速だったし、搭載されるエンジンもパワーウオーズに取り残された感はあった。しかし、スポット溶接を多用し剛性を高める手法や、足回りのセッティング、防錆合板など日産が学んだことも少なくなく、後にプリメーラで花開いたのは有名ですね。