10月19日、2024年MotoGP第17戦オーストラリアGP MotoGPクラスのスプリントがオーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニは10位、ジョアン・ミルは13位でフィニッシュした。
また、中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は14位、ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は転倒リタイアで終えている。
ポールスタートのマルティンが圧倒的速さでスプリント勝利/MotoGP第17戦オーストラリアGP
ウエットコンディションで始まったフリー走行2回目では、ザルコが前日に引き続き驚異的な走りを見せた。ザルコは前後ウエットソフトタイヤを装着し、2回のピットインを挟みながら7周の計測ラップを走行。常に変わりゆく路面コンディションに適応し、3番手タイムとなる1分36秒314を叩き出してセッションを終えた。
ほかのホンダ勢3台も前後ウエットソフトで周回を重ね、マリーニが14番手、ミルが19番手、中上が22番手でチェッカーを受けている。また、このセッションでは中上のマシンから白煙が上がる姿が確認された。
続いて行われた予選Q1では、各ライダーで最初のタイヤ選択が分かれ、ウエットタイヤを履く車両とドライタイヤを装着する車両が混在する状況。ホンダ陣営は中上とザルコがウエットタイヤ、ミルとマリーニがドライのミディアム/ソフトを選択した。
序盤に好タイムを刻んだのはザルコで、1分34秒481のトップタイムを記録しピットに戻る。時間の経過とともに路面状況が改善していくと、ミルが1分33秒980のタイムでザルコの上に立った。
セッション中盤以降、各車アタック合戦となり目まぐるしく順位が入れ替わるなか、1周もアタックラップを完遂せずピットに留まっていた中上が残り時間約9分でコースイン。着実にペースを上げ、毎周ベストを更新していった。
最終アタックでは、ザルコが1分29秒786でQ2進出圏内の2番手に滑り込む。続くようにしてマリーニが1分29秒727をマークしてトップに立つが、2台のライバルにかわされ、惜しくも3番手でQ2進出を逃した。ザルコは4番手、ミルが8番手、中上が11番手でQ1を終えている。
午後のスプリントは、転倒者のないクリーンなスタートとなった。この1周目で、14番グリッドからスタートしたザルコはふたつポジションを上げ、12番手で最初のコントロールラインを通過する。
しかしレース5周目、ホンダ勢の最上位を走行していたザルコが9コーナーで転倒を喫してしまう。マシンのテールカウルが大きく破損していたものの、ライダーは無事に自力で歩く姿が見られた。
この周以降、スプリントはアクシデントが相次ぐサバイバルレースと化し、最終的に7人のライダーがリタイアする大荒れの展開となった。
ザルコに続いて走行していたマリーニは、背後にファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)、アウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)、アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)を従えて14位争いの集団を形成する。
レース終盤にアウグスト・フェルナンデスにかわされたマリーニだったが、ヤマハ勢を抑え切り、さらに上位勢の転倒もあって10位でチェッカーを受けた。
そして、この集団をおよそ1~2秒差で追いかけていたミルは、終始安定したタイムを刻んで食らいつき、13位でフィニッシュしている。
また中上は、レーススタートからフィニッシュまでロレンツォ・サバドーリ(トラックハウス・レーシング)とバトルを展開した。一時は約1.5秒ほどのリードを許した中上だったが、終盤に相手のペースが苦しくなった瞬間を見逃さず、ラスト2周でオーバーテイク。荒れたレースを粘り強く走り切り、14位でゴールした。
■ルカ・マリーニ(予選:13番手、スプリント:10位)
「予選13位という結果に本当に満足しているよ。難しい状況だったけど、それを最大限に活用することができた。今日のレースは、週末全体で最も厳しい状況だった。フィーリングはそれほど良くなく、リヤを暖めるのに多くのラップが必要だった」
「レース中盤にはフィーリングが良くなり、さらに進歩し始めた。ソフトのリヤタイヤのフィーリングを改善する必要がある。現時点ではタイヤのエッジが大きく動いている。それでも、スプリントの最後には良いフィニッシュを達成できた。明日はさらに楽しみたいね」
■ジョアン・ミル(予選:18番手、スプリント:13位)
「今日はうまくいかない日だった。昨日はバイクの感触が予想以上に良かったので、今日について楽観的だったけど、今日は風が強く気温も低かったので、昨日のような感触をつかむことができなかった」
「セッティングを少し変えてみたが、プッシュできなかったので、おそらく役に立たなかったんだと思う。このような状況では、データを取るためにマシンと自分自身を安全に持ち帰って、チームに報告するのが最善だ」
「明日はまた新しい一日だ。コンディションは良くなりそうだし、見てのとおり、いろいろなことが起こり得る。だから、またいつものように全力で頑張りたい」
■ヨハン・ザルコ(予選:14番手、スプリント:リタイア)
「ウエットパッチが多かったので、難しいレースになるだろうとは思っていた。今日はポテンシャルがあり、バイクの速さやフィーリングは良かった」
「しかし、ミスをして前のライダーに追いつこうとしたとき、加速時にフロントを失ってクラッシュしてしまった。あまり情報を集められなかったのは残念だよ。明日はトラックコンディションを見てみようと思うけど、バイクの感触が良いという点ではすでに期待をもてるね」
■中上貴晶(予選:21番手、スプリント:14位)
「バイクに問題が発生して計画が変わってしまったので、難しい一日になりました。路面コンディションが厳しかったため、スプリントではタイヤの温度を上げることができず、序盤から苦戦しました」
「明日のレースに向けてコンディションは安定するはずなので、プッシュしてポイントを争う好材料になると思います」
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みんなのコメント
情けない。
優勝まで後1歩ならめでたいが、、、
こんな状況で後何年続けます?
創業者が健在なら怒り心頭でしょうね。
やめとけって言うでしょうね。