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伝統の縦置きVツインが生み出すアドベンチャーの新境地!『MOTO GUZZI V85TT』(2019年) #試乗インプレ

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伝統の縦置きVツインが生み出すアドベンチャーの新境地!『MOTO GUZZI V85TT』(2019年) #試乗インプレ

由緒正しい老舗イタリアンブランド、モト・グッツィが昨年発表したユニークなアドベンチャーがV85TT。伝統の縦置きVツインエンジンを搭載、独創的なスタイリングに身を包んだ個性が光る1台だ。上陸したばかりの1台を早速試乗チェックするぞ!

快適な乗り心地と実用性を兼ね備えた好パッケージング
モト・グッツィの主力と言えば、かつての名車をオマージュしたV7シリーズやV9シリーズなどのレトロテイストモデルだろう。

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小柄で扱いやすく、かつ、モト・グッツィ独特のエンジンレイアウトが生む大きな前輪荷重により、かつて一世を風靡したオンザレール感覚のハンドリングまで楽しめる。

このV85TTは、そんなモト・グッツィとしてはステルビオ以来久々となるアドベンチャーモデル。

その姿は非常にユニークで、かつてのデュアルパーパスの雰囲気を漂わせつつ、これまでにないフォルムで個性を主張している。

このタイプのモデルとしてはコンパクトで、車重も229kgと軽め。使い勝手のいいサイズにまとまっているのが魅力だ。これに搭載される新設計の縦置きVツインエンジンがまたすばらしい。

排気量こそV9と同じながら、その中身は別物で、V7やV9より25馬力も強力な80馬力を発揮。

しかも、このエンジンがフレキシビリティに富んだパワーを生む。グッツィ独特のパルス感が常にハンドルに伝わるが、回り方は滑らか。6速で2000回転以下、50km/h強ほどからスロットルに応答し、ノッキングもなく加速できる。強力な加速とまでは行かないが、よく粘り、十分以上に実用的。

ダートなどで微妙なパワーが必要なとき非常に重宝する。トップギアの6速・100km/hだとメーター読みで3800回転ほど。欲張らず、200km/hくらいまでで力を使い切るギア比になっているのも好感が持てる。4000回転からのトルクにコシがあって、かなり力強いのも魅力だ。

スロットルにダイレクトで扱いやすく、豪華なアドベンチャースタイルでありながら、その気になればミドルNKと変わらない勢いでダッシュすることも可能。かなり元気よく走ることもできるのだ。

乗り心地はこのカテゴリーの中でも優秀で、オンロードではグッツィの伝統である、オンザレール感覚の高速安定性まである。

さらに本気でダート走行を意識した前後サスの動きがしなやかで、舗装路にある大抵のギャップを優しく吸収するし、少々荒れたダートでも突き上げられずによく走る。ただし、ダートではライディングモードを「オフロード」にしておいた方がよりスムーズだろう。V85TTの魅力は、ほど良いサイズとキッチリ使える等身大のパワー。個性的な姿だけでなく、走りも非常に魅力的な本格アドベンチャーなのだ。

RIDING POSITION 身長:176cm体重:68kg
本格的なミドルアドベンチャーとしては足着き性が非常にいい。それでいてサスストロークを犠牲にしてないところが魅力。

リラックスできて、スタンディングも楽。オンにもオフにも極自然にマッチするライポジだ。

タンデムCHECK!(ステラ)
シートとステップの位置関係がよくて、足の曲がりが自然だから、ポジションの自由度が高いです。ライダーとの間に十分なスペースがあるので、リラックスしてタンデムを楽しめます。排気音が意外と勇ましく、タンデムライダーにも独特のパルス感は伝わってくるので、ライダーと一緒に走りを楽しめます。

SPECIFICATION
全長×全幅×全高2240×950×1300~1325
ホイールベース1530mm
シート高830mm
車両重量229kg
エンジン形式空冷4ストOHV2バルブV型2気筒
総排気量853cc
ボア×ストローク84×77mm
圧縮比10.5
最高出力80HP/7750pm
最大トルク8.15kg-m/5000rpm
燃料供給方式FI
燃料タンク容量21L
変速機形式6速リターン
ブレーキ形式 前・後φ320mmダブルディスク・φ260mmディスク
タイヤサイズ 前・後110/80-19・150/70-17

DETAILS
リアショックは片持ち式で、イニシャルと伸び側調整が可能。オプションでオーリンズ製のリアショック(9万3960円)も用意される。

駆動方式はモト・グッツィ伝統のシャフトドライブ。リアショックはスイングアームにダイレクトマウントされる。ABSシステムはコンチネンタル製。

多機能なカラーTFTメーターを採用。3種類のライディングモードや燃費計なども備える。メーター横とシート下には便利なUSBポートも装備。

プレーンな形状のスリムなワンピースシートはスリムな形状で、ライディング時の自由度も高い。シート高は830mmで、足つき性も良好。

[ アルバムはオリジナルサイトでご覧ください ]

PHOTO:赤松 孝、南 孝幸 TEXT:宮崎敬一郎、木川田ステラ、本誌編集部

公式サイト
最新モデルの試乗インプレッションは、月刊オートバイでご覧ください!

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